イベント/愛しみのHaunted House/エピソード

Last-modified: Thu, 01 Nov 2018 23:29:24 JST (2020d)

第1話 山中の行軍 Edit

+  ネタバレ注意
エカチェリーナふぅ……目的地までまだまだなのに、
森をあるきで移動するなんて……。
足がくたくたですよ。
アレクサンドル今回は大規模な隊での作戦ですからね。
大人数で動くとどうしても目立つので、
仕方ないかと……。
エカチェリーナそれはぼくもわかっていますけれど……。
はぁ……。
シャスポー○○、疲れてないかい?
ああ、そこの木の根に気を付けて……。
ドライゼおい、ローレンツ。
お前も足元をよく見て――
ローレンツふぎゃっ!
ドライゼむ……忠告が少し遅かったか。
タバティエールおいおい大丈夫か、ローレンツ。
ほら、掴まんな。
ローレンツあ、ありがとうございます……。
はぁあ、なんだか幸先が悪いなぁ……。
シャスポー単に君が間抜けなだけだろう?
そんなことよりも……
はぁ、この湿気はなんとかならないのか?
タバティエール湿気? 言われてみれば、煙草の火のつきが
悪かったような気もするな。
調子悪いんなら、少し休むか?
シャスポーいや……。
このくらい、どうってことない。
ドライゼしかし、湿気か……
山間部の天候は変動が激しい。
一雨来るかもしれないな。
ナポレオンむむっ……!
それは傾聴すべき意見だな。
少しだが雲も出てきたようであるし……。
ラップ今日の行軍はここまでとして、
雨をしのげる場所を探しましょうか。
ナポレオンうむ。
○○、君も異論はあるまいっ!
ナポレオン……よし!
天候が崩れる前に、
皆で手分けして野営地の確保だ!
シャスポーくっ……こんなにひどい嵐になるなんて……
○○、大丈夫?
どこか、雨をしのげる場所は……!
シャスポー……ん? あっちに人影が見えるね。
タバティエールたちかもしれない。
行ってみよう!
アリ・パシャ何者だっ!?
シャスポー待て! 僕だ!
アリ・パシャああ……〇〇とシャスポーか。
他の奴らはどうした?
……いや、聞くまでもないな。
エセンお互い、
本体からはぐれてしまいましたね……。
アリ・パシャとにかく、雨をしのげる場所に行く。
お前ら、俺様についてこい。
シャスポーちょ……待ちなよ!
どこかあてでもあるって言うのかい?
アリ・パシャああ。嵐になる前、
向こうに建物の屋根が見えた。
そこへ向かうぞ。

第2話 夜に佇む館 Edit

+  ネタバレ注意
ナポレオンおおっ、〇〇!
無事だったか!
エカチェリーナますたーもはぐれてしまったのですねー。
こちらに来たのは……
ぜんぶで8人、ですか。
ナポレオン他の皆も気がかりだが……
ともかく、嵐が止むまでは下手に動けん。
この屋敷で、雨宿りするとしよう!
エンフィールドすみませーん!
どなたかいらっしゃいませんかー?
エンフィールド……返事はない、か。
立派な屋敷だけど、
もう住む人もいないのかな……?
スナイダーそうだろうな。
どこもかしこも埃っぽくて傷んでいる。
長いこと放置されていたようだ。
エンフィールドそれなら、遠慮することはないね。
エンフィールドあーあ、雨で下着までぐっしょり……
気持ち悪いなあ。
エセン……皆さん、
こっちの部屋に燭台がありましたよ。
明かりをつけますね。
アリ・パシャほう……ここは居間か?
さほど荒れていないようだな。
ソファーも問題ない。
エカチェリーナこのようすなら、
なにかお洋服もあるかもしれませんね。
ぼくは着替えをさがしてきますー。
ナポレオンそれは妙案だな!
山中の夜は冷えることであるし、
濡れたままは体に良くない。余も行くぞ!
アリ・パシャエセン、お前も来い。
……俺様も、いつまでも
濡れ鼠でいるつもりはないからな。
エセンはい、アリ・パシャ様。
……〇〇たちの分も、
着替えを探してきますね。
シャスポー○○、寒くない?
ほら、こっちにおいで。灯りのそばに
いるだけでも、少しは暖かいから。
シャスポーまったく……
こんな時に、タバティエールの奴は
何をやってるんだ……!
エンフィールド……嵐、ひどくなってきましたね。
本体の皆は、雨宿りの場所を
確保できているでしょうか……。
エンフィールドはぐれたブラウン・ベス先輩のことが
気掛かりです。ああ……あのとき僕が、
おそばを離れなければ!
スナイダー旧式は、火薬が湿って使い物にならなく
なっているかもしれないな。
エンフィールドちょっと、スナイダー? 今は
そういうことを言っているんじゃないよ!
シャスポーう……君たち、騒がしいよ。
声が頭に響いて余計に頭痛が……!
スナイダーふん……湿気に弱い奴は大変だなぁ?
シャスポー銃。
シャスポー……っ!
君、何が言いたいんだい。
スナイダーん? 俺は単なる事実を口にしたまでだが。
そこに何かを感じたならば、
それはおまえの問題だろう。
スナイダーああ、そういえば……
日本の戦場でおまえを見たこともあったか。
その様子だと、苦労したんじゃないか?
シャスポーお前……ッ!
エカチェリーナますたー、おまたせいたしました。
お洋服がみつかりましたよー。
ナポレオンこの屋敷の主は、
大層な衣装持ちだったようだな。
はっはっは!
エセンおかげで着替えの確保には
苦労しませんでしたが……。
アリ・パシャこれを着るのか……。
いや、濡れたままでいるよりは
マシだが……。

第3話 怪しい音 Edit

+  ネタバレ注意
ナポレオン見たまえ、〇〇!
皇帝はどんな服を着ても威厳が滲み出て
しまうものだな! はーっはっは!
エカチェリーナふふん。
たまにはこういうのも悪くありませんねー。
エカチェリーナふるいお洋服ですけれど、
きごこちも良いですし。
エンフィールド……スナイダー。
君が素直に着替えたのは、
少し意外だったな。
スナイダーん? 濡れたままの服では動き辛いだろう。
機能性に問題がなければ、
俺は服なぞなんでもいい。
エンフィールドああ、なるほどね。
……食はさておき、服に関しては
手がかからなくて助かるよ。
スナイダーしかし……この仮面は、
付ける必要があるとは思えんが。
エンフィールド服と一緒にあったんだから、
セットなんだろう?
わりと似合ってるよ、君。
スナイダー……そうか。
シャスポーやれやれ……
着替えたら少しは楽になったよ。
あとは、服が早く乾けばいいんだけど。
シャスポー薪があまりないし、この湿気で燃え方も良く
ないから……まだ時間がかかりそうだね。
今のうちに――。
カシャン――!
ナポレオンむ……? なんだ?
今、何か音が聞こえたが……。
アリ・パシャもしや、他の連中もこの屋敷へ来たのか?
ともかく、様子を見てくるか。
ナポレオンうむ!
ついでに他の部屋の様子も調べるとしよう。
さあ、行くぞっ!
エセン誰もいませんでしたね……。
外はひどい風ですし、
何か物でも落ちたんでしょうか。
アリ・パシャああ。
……ん? 何か足元に……。
アリ・パシャこれは……指輪か。
古いが質は良さそうだ。
ふっ……思わぬ掘り出し物だな。
ナポレオンほう、パイプのコレクションもあるぞっ!
ふむ……この屋敷の主人は
実にいい趣味と見受ける。
エセン大きな屋敷に宝飾品にコレクション……
結構な資産家だったんですかね。
……それにしても、なんだか寒いな。
エンフィールド不気味な屋敷に、不可思議な物音……。
エンフィールド○○さん! もしかすると、
ここにはゴーストが住んでいるのかも
しれませんよ! 素敵だなぁ!
スナイダー亡霊なんぞ、いたところで
なんの役にも立ちはしないだろう?
エンフィールド。
エンフィールド役に立つとか、そういう問題じゃないよ。
神秘的だし、それだけこのお屋敷には
歴史があるってことじゃないか。
エカチェリーナますたー、ほかの部屋もみてみません?
すてきなドレスがあるかもしれませんよ。
ほら、こっちに――。
エカチェリーナ……あら? なんだかいい匂いがしますね。
……そういえば何も食べてませんし、
お腹がすいてきましたー。
ナポレオンリビングルームの方から
漂ってくるようだが……
諸君、様子を見に戻るぞ!

第4話 不協和音 Edit

+  ネタバレ注意
ホクサイひゃ~! まいったまいった!
ずぶ濡れだよ~。
ホクサイおお? 向こうに建物はっけ~ん!
空き家かな?
……いや、ちょっと灯りが見えるねぇ。
ミカエルなら、人が住んでいるのかな。
今回は隠密行動だと厳命されているから、
迷いどころだけど。
ホクサイあはっ!
どうやら心配はいらないみたいだよ~。
横の離れは真っ暗! そっちにレッツゴ~!
ミカエルふぅ……少しかび臭いけれど、
雨をしのげるだけでも今は十分だ。
ホクサイこぉんな大雨になるなんて、
ボクちゃんびぃっくり~。
ホクサイ……おやぁ? ミカエルクン!
こっちに来てごらん、ピアノがあるよ!
せっかくだし、弾いてみたらどうだい?
ミカエルふむ……では、
この嵐のオーケストラに乗せて一曲……。。
ミカエルくっ……!
ホクサイわわわっ!
ミカエル……ッ、酷い音だ。気分が悪い……。
どれだけの間調律されていないのか……。
ミカエルノン……ピアノはやめにしておこう。
不協和音をこれ以上耳に入れると、
頭が割れそうだ。
ホクサイおやおや、大丈夫かい?
ミカエルクンは音への感覚が繊細だねぇ。
ミカエル…………?
ミカエル……この気配はなんだい?
……ホクサイ、君の後ろだ。
ホクサイへ? ボクちゃんの後ろ?
ここにはボクちゃんとキミしか
いないはずだけど……!?

第5話 不可思議なディナー Edit

+  ネタバレ注意
エカチェリーナ……あら?
ここ、さっきのおへやで
合っていますよねー?
アリ・パシャ間違いない、はずだが……
いつの間に食事の用意が?
しかも、まだ温かい……。
ナポレオンおおっ、これは素晴らしいディナーだ!
屋敷の主が、このナポレオン・ボナパルトを
もてなそうとしているのだな!
ナポレオン相手が皇帝と知り、恐れ多さのあまり
我が眼前へ姿を見せられぬようだが、
謙虚さもまたよし!
ナポレオン諸君! 屋敷の主人に敬意を表して、
ありがたくいただこうではないか!
はーっはっはっは!
エカチェリーナでは、ぼくはこちらの
けーきをいただきます。
とっても美味しそうですー。
アリ・パシャ毒見もせずに、得体のしれぬ
食事を口にするとは……愚かな。
エカチェリーナふふん、もし毒がはいっていたとしても、
ぼくたちは貴銃士です。
ますたーがいれば、へっちゃらですよねー?
アリ・パシャはぁ……。
おい、エセン。毒味は不要だ。
お前も食べるのはやめておけ。
エセン…………。
アリ・パシャ……ん?
エセン、どうした? 顔色が悪いぞ。
エセンすみません、さっきから、
なんだかずっと寒気がして……。
アリ・パシャおい……お前に体調を崩されては困る。
何か羽織るか、
少しでも暖かいところにいろ。
エセンはい…………。
シャスポー僕も体調があまり良くないから、
遠慮しておくよ。
○○、君はどうする?
シャスポー僕としては……やっぱり、
姿を見せない相手の用意した食事は、
おすすめできないよ。
エンフィールドスナイダー、君もどうだい?
このミートパイなんて、すごく美味しいよ?
スナイダーいらん、腹は減っていない。
――ガタガタッ!
スナイダーなんだ?
勝手にガタガタと……騒がしいドアだな。
……撃ってやろうか。
エンフィールドちょっと待って! これは……
ポルターガイスト!? 素晴らしい!
やはり本物のゴーストがいるんですよ!
ナポレオンん……? 余興か!
いいぞラップ! もっとやれ!
エカチェリーナアレク、なんですか。
銃弾がとんできたわけでもないのに……。
このくらいで怯えるものではありませんよ。
シャスポー……何を言っているんだい?
ラップもアレクサンドルも、
ここにはいないだろ?

第6話 混沌と骸 Edit

+  ネタバレ注意
エンフィールドふぅ……ごちそうさまでした!
スナイダー、
君も少しは食べればよかったのに。
スナイダー食事に興味はない。
……なあ、エンフィールド、知っているか?
スナイダー異界に迷い込んだとき、
その場のものを口にすると……
元の世界へ二度と戻れなくなるという。
スナイダー家主の姿はなく、廃墟になった屋敷で
温かい食事が出てくる……ふむ。
普通の世界ではあり得まい。なぁ?
エンフィールドえっ!?
もう、お腹いっぱい
食べちゃったんだけど……。
エンフィールドそ、そういうことは先に言ってくれよ……!
言わないのなら、
最後まで言わないままでいてくれ!
アリ・パシャチッ……つくづく呑気な奴らだな。
おい、この分だと嵐はまだ止みそうにない。
他に客間や寝室がないか探すぞ。
シャスポー……すまないが、僕は少し休んでいるよ。
どんどん頭痛が酷くなってきて……。
シャスポーああ……大丈夫だよ、〇〇。
きっとこの湿気のせいだから、
君が手当をしなくても治るはずさ。
エンフィールドでは、〇〇さんは
僕たちと行きましょう。
優秀なこの僕がお守りします!
エンフィールド……おや?
せ! 先輩じゃあありませんか!
ああ、良かった! 無事だったんですね!
エンフィールド先輩がいらっしゃれば一層心強いです!
さあ、先輩も僕らとともに行きましょう!
スナイダー…………?
エンフィールド…………?
エンフィールドあれ? スナイダーはどこに行ったんだ?
ま、いいか。そのうち帰ってくるだろう。
エンフィールドささ、ブラウン・ベス先輩、
○○さん!
まずは2階の方へ行ってみましょうか。
スナイダー…………。
よくわからんが、行くぞ。
○○、おまえもついてこい。
ナポレオン……うおおっ! なんだこれは!?
スナイダーん? 今の声は……ナポレオン……か?
スナイダー声はあっちから聞こえたな。
……行ってみるか。
アリ・パシャこれは……人骨、だな。
それも、ふたり分……。
エカチェリーナとなりにあるのは、古銃……ですねー。
ずいぶんと錆びついて
ぼろぼろになっていますけれど。
エセンここまで壊れてしまっては、
修理も無理でしょうね。
それより、この状況は……?
ナポレオンふむ……
争った形跡のない部屋に、
寄り添うふたり分の骨。
アリ・パシャ……心中、だろうな。
見ろ。大きい方の骨は、
ご丁寧に靴と靴下を脱いでいる。
ナポレオンなるほど……
この長い銃で自らを撃つには、
足の指で引き金を引く他ないからな。
シャスポーんん……うるさいなぁ……。
一体なんの騒ぎ?
シャスポー……っ!
これは……!?
エカチェリーナあら、しゃすぽー。ちょうど、
やしきの主らしき方を見つけたのですー。
……もう、骨になってらっしゃいますけど。
シャスポーあ……!
そ、その銃は……
シャスポー銃じゃないか……!
全員…………!
シャスポーまさか……その"僕"を使って
命を絶ったっていうのかい……?
うっ……頭が、痛い……!
シャスポー……あ、ああ。〇〇、
大丈夫だよ、これくらい……。
大丈夫、心配しないで……。

第7話 Ghost Edit

+  ネタバレ注意
ミカエル…………?
この気配はなんだい?
…………ホクサイ、君の後ろだ。
ホクサイへ? ボクちゃんの後ろ?
ここにはボクちゃんとキミしか
いないはずだけど……!?
――カタッ!
ホクサイひゃああ~!
で、出た~~!
ホクサイ……って、あれれ?
ゴースト悪かったなあ……
ワイみたいなんが出てきて……。
ホクサイなーんだ……ゴーストクンか!
幽霊を使って実験とか、面白そうだなーって
ちょっぴり期待したんだけどなぁ。
ミカエル気配を消して近付くなんて、
あまりいい趣味とは言えないね。
ゴースト好きで消しとるわけやないわ……。
まあ、ワイはそもそも、
幽霊みたいなもんやしな……。
――ガタガタッ
ミカエル……ん? なんだい?
ピアノが揺れているけれど。
ゴーストな、なんやのこれ……
勝手にガタガタ動きよる……!
ホクサイアハハハ! ポルターガイスト現象って
やつじゃないかな~?
うんうん、興味深いねぇ。
ミカエルへぇ、ポルターガイストというんだね。
……ところで、ゴースト。
君、誰かと一緒に来たのかい?
ゴースト……へ? ワイはひとりやけど……。
ミカエルそう……。
ゴーストえ……、なんやミカエルくん。
意味深に黙らんといてや……。
ホクサイひえっ!?
ゴーストクン……!
ゴーストなんや、お化けでも見たような顔しよって。
ワイはゴーストって呼ばれとるけど、
モノホンのお化けやないで。
ホクサイいやいや、キミじゃなくて……
後ろだよ、後ろ!!
ゴーストはぁ?
ワイの後ろが、どうか、し……!?
ゴーストぎっ、ぎゃああああああっ!!!

第8話 見えない仲間 Edit

+  ネタバレ注意
???――ぎっ、ぎゃああああああっ!!!
アリ・パシャ今の悲鳴は……!?
なんなんだ、この屋敷は……。
エセン屋敷の主人らしき人もこの状態ですし……
やっぱりここ、空き家ですよね。
エセンそれは……まあ、
荒れようで最初からわかってましたけど。
あの料理は一体なんだったんでしょう。
アリ・パシャそうだ、あの怪しい食事……
食べた奴らは大丈夫なのか?
ナポレオン……なに!?
上等なシャンパン……?
それは本当か、ラップ!
アリ・パシャ……?
何を言っているんだ……?
副官殿とははぐれたままだろう。
ナポレオン素晴らしいではないか!
そんな年代物まであるとは……。
よし、今すぐ案内しろ!
エセン行っちゃいましたね……。
そういえば食事のときにも、
ラップがどうとか言ってましたっけ。
アリ・パシャふん……この状況でもシャンパンか。
気が済めばそのうち戻ってくるだろう。
一度、居間に戻るぞ。
エンフィールド……あ、みなさんお集まりで。
○○さんもご無事ですね。
スナイダーエンフィールド。
スナイダーは見つかったのか?
エンフィールドいえ、それが見つからず……。
はぁ、まったくどこで何をしているんだか。
アリ・パシャ……ナポレオンは、まだ戻ってこないのか。
エカチェリーナしゃんぱんがどうのこうのと
言っていましたし、そのあたりで
酔いつぶれているのではないですかー?
エカチェリーナ……なんです、アレク。
ナポレオンなど放っておきなさい。
エセン…………え?
エカチェリーナはぁ……仕方ありませんね。
ぼくもつきあってさしあげますー。
エンフィールドえっ……?
アレクサンドルさんはいませんよね?
僕の目は間違っていますか……?
スナイダーいや。確かにいないぞ。
エンフィールド、おまえの目は正しい。
エンフィールドそう、ですよね!
……ふぅ、先輩にそう言っていただけて
ホッとしましたよ。
エンフィールド……ハッ!
そうではなくて、エカチェリーナさんを
止めたほうがいいのでは?
エセンエカチェリーナさん、待ってくださ――。
エセン…………。
もう、いない…………。

第9話 幻影 Edit

+  ネタバレ注意
シャスポー僕が仮眠を取っていた間に、
エカチェリーナも陛下も、
姿を消してしまった、と……?
シャスポー出て行ってすぐに姿を消すなんて。
僕たち以外にも
誰かが潜んでいるんじゃないのか!?
エンフィールド何がなんだか、
僕にもよくわかりませんが……。
一度、状況を整理してみましょうか。
エンフィールドそして、前装銃最後の傑作の名にかけて――
○○さんと先輩を守り、
この危機を乗り切ってみせます! ええ!
エンフィールドこの屋敷で起きている不可思議な出来事は、
ポルターガイスト現象や、
用意されていた不思議な食事……。
アリ・パシャやはり、一番怪しいのはあの食事だろうな。
まったく……迂闊に手をつけるからだ。
エセンいなくなったおふたり、
食事をかなり食べてましたよね。
エセンラップさんやアレクサンドルさんが
ここにいるような口ぶりでしたし……。
アリ・パシャ食事に、幻覚作用のあるものでも
入れられていたのか……?
つくづく面倒な真似をしてくれたものだ。
エンフィールドと、とにかく!
この部屋から出た人が次々に消えています。
エンフィールドスナイダーも突然いなくなって……。
探したんですが、
どこにも見当たりませんでした……。
エンフィールド嵐がおさまるまで、この部屋から出ないよう
にしましょう! 先輩も具合が悪いみたい
ですし。皆で固まって――
エセン……あの。
スナイダーさんはすぐ隣にいますけど……。
エセンそれと、先輩って、
ブラウン・ベスさんのことですよね。
彼は、この屋敷には来てないんですが……。
エンフィールドえ……? 何を言っているんですか?
やだなあ、こんなときに冗談なんて。
スナイダー……気分が悪い。
エンフィールドせ、先輩!?
危険ですよ、おひとりで動かれては!
アリ・パシャおい、待て! 迂闊に出るなど――。
シャスポー…………〇〇!
追いかけちゃ駄目だ。危ないよ!

第10話 魔除けのダガー Edit

+  ネタバレ注意
シャスポー○○、〇〇は
どこにも行かないで。
シャスポーねぇ、〇〇。
ずっと僕と一緒にいてくれれば、
僕が君を守るからね。きっとだよ。
シャスポーでも……はぁ。本当に、この湿気は
どうにかならないものかな……。
頭が痛い……耳鳴りも……。
アリ・パシャ……エセン。
どうしたんだ、そんなに震えて。
この部屋はそう寒くないだろう?
エセンそう、ですか……?
僕、なんだか嫌な予感がして……。
さっきからずっと寒気が……変だな……。
アリ・パシャおい、エセン。
……これをやる。

第10話 魔除けのダガー.jpg

エセンえ、……わっ!
アリ・パシャ様、これは……?
アリ・パシャ俺様が持ち歩いているダガーのひとつだ。
ダガーには魔除けの力があるという。
アリ・パシャ気休め程度にしかならんが、持っておけ。
俺様にはコレクションが数多あるからな。
それはお前にやる。
エセン……あ、ありがとうございます。
シャスポー……ねぇ、〇〇。
しーっ。そのまま、静かに聞いて。
シャスポーふふ……僕、わかったよ、
彼らがどこに消えたか。
……僕と一緒に来て。
シャスポーエセンは調子が悪いみたいだから、
僕たちふたりだけで、
みんなを助けに行こう。ね?
シャスポーさぁ……早く……こっちだよ。
ふふ……。
アリ・パシャ夜明けまではそう遠くない。日が出たら、
いなくなった奴らを探して――。
エセン……っ!
アリ・パシャ様、〇〇と
シャスポーさんの姿がありません……。
アリ・パシャなに、そんな気配も物音もなかっただろう?
くそっ、いつの間に……!
エセンどうしましょう、ドアも開きません……。
僕たち、閉じ込められたみたいです。

第11話 過去と未来 Edit

+  ネタバレ注意
シャスポーほら……〇〇、こっちだよ。
シャスポーああ、嵐がやんだね。
雨上がりで風がしっとりして……
ふふっ、いい夜だ。
シャスポー消えたみんなはこの窓の下だよ。
○○、さあ……お手をどうぞ。
シャスポー大丈夫、そんなに高くないから。
僕と一緒にこの窓から降りよう。
シャスポーね、僕と一緒に行こうよ。
……お願い、君も来て、
シャスポー……だ、めだ……
来ちゃ駄目だ、〇〇!

第11話 過去と未来.jpg

シャスポー本当は一緒に行きたいくせに、
キミも素直じゃないね。
ほら、〇〇……。
シャスポーやめろ……僕の中から出て行け!
○○に手を出すな!
シャスポー僕は……〇〇と未来へ進むって
決めたんだ! お前みたいな過去の亡霊に、
未来を奪われるものか!
???……もう少し……だったのに……。
シャスポー……っ、はぁっ……〇〇?
僕、は……。
シャスポー……そうか。
あいつを僕の中から追い出せたんだね……。
シャスポー○○、本当にごめんね。
守るって言ったのに……
君を、危ない目に遭わせてしまった。
シャスポー意識が霞んで……
いつの間にか、頭の中で
別の誰かの声が響き始めたんだ……。
シャスポーぼーっとして、僕が僕じゃないみたいに
身体が勝手に動いて、話して……。
悪夢みたいな心地だった。
シャスポー僕が正気を取り戻せたのは、きっと君の
おかげだ。君を守らなきゃって思ったら、
力が湧いてきて……。
シャスポー……あ、〇〇、見てごらん。
向こうの空が白んできたよ。……夜明けだ。
シャスポー僕たちは……
この悪夢みたいな夜を、乗り切れたのかな。

第12話 愛しみのHaunted House Edit

+  ネタバレ注意
シャスポー……〇〇?
どうしたの?
シャスポー写真立て……?
写ってるふたりは……夫婦、みたいだね。
シャスポーあ……
もしかして、あの部屋にあった骨は……。
シャスポー…………。
シャスポー彼らが、どうしてあんな選択をしたのかは
わからないけれど……
幸せな時も、確かにあったんだね。
シャスポーあのシャスポー銃と彼らは、
どんな思い出を持っていたのかな……。
タバティエール……おーい。
おーーい! 〇〇ちゃん、
シャスポー! どこだー!?
シャスポーこの声は……タバティエールか?
タバティエールおっ!
よかった、ふたりとも無事だったか。
……ったく、探したぜ?
シャスポータバティエール……お前、なんでここに?
タバティエール明け方から、手分けして
はぐれた奴らを探してたんだ。
そしたら、この大きい屋敷が見えてな。
タバティエール雨宿りには最適だし、
いるとしたらここじゃねぇかと思って。
シャスポーそうか……。
それで、他の奴らはどうした?
次々に姿を消していって……。
タバティエールん? 姿を消した?
さっき、地下室で皆そろって
寝こけてたのを見つけたとこだが……。
シャスポー地下室……?
そんなものがあったのか……。
まぁ、無事ならよかった。
タバティエール……とにかく本隊のとこに戻ろうぜ。
皆心配してる。
シャスポーああ、わかった。でも……少しだけ、
待っていてくれ。〇〇、
君も、付き合ってくれるかな。
タバティエール……お。早かったな、おふたりさん。
何やってたんだ?
シャスポー遺骨に……花を供えてきた。
タバティエール遺骨?
シャスポー……帰ったら話す。長くなるからな。

 

ミカエルふぁ……よく眠った。清々しい目覚めだよ。
しかし……身体が痛いな。
何故こんなところで寝ていたのか……。
ミカエル……そう気にするようなことではないかな。
ともかく、頭がとてもすっきりして、
いい曲が浮かびそうだ。
ミカエルこの感覚が抜け落ちない内に、まともな
ピアノのあるところへ行かないと……。
ミカエルホクサイ、ゴースト、起きて。起きるんだ。
一刻も早く、城へ戻ろう。
ゴーストん……ワイのアイスが……ない……。
ホクサイぁは……、青い血、あはは……。
ミカエルねえ、起きておくれったら……!