キャラクター/モーゼル

Last-modified: Fri, 05 Apr 2019 00:36:50 JST (1862d)
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Alles klar, マスター。
あなたの邪魔をする者は、
全て排除します。

自己紹介 Edit

僕のコードネームはモーゼル。世界帝に呼び覚まされた最初の貴銃士です。
陛下の秘書官として常にお側に控え、護身のほかあらゆる職務を行っています。
最初期のセミオートピストルなので、現代銃としてはかなり古い部類の銃ですが……
正確な射撃には定評をいただいていますよ。
敬愛する陛下に逆らう愚か者は、見つけ次第ただちに始末しますので、ご了承を。

世界帝軍エピソード Edit

第1話:「始まりの日」 Edit

+  ネタバレ注意

──約15年前、国連軍入隊式にて。
 

司会続いて、宣誓を行います。
代表者、アシュレー・サガン、前に。
アシュレーはい。
私たちは、世界の平和と秩序を守る
国連軍として──
国連軍兵士A(おぉ……あれが世界帝のご子息か……。
志望して軍に入ったって聞いたぜ)
国連軍兵士B(飛び級で大学に入って主席で卒業した
秀才だろ? 引く手数多だったろうに、
立派なもんだな)
アシュレー──の象徴たる世界帝への忠誠と尽力を、
ここに誓います。
……礼!

 

世界帝アシュレー。
アシュレーあ……、父さん。
世界帝入隊式での宣誓、立派だった。
これは、私からの入隊祝いだ。
アシュレーありがとうございます。
……とても洒落た拳銃ですね。
少し古い……20世紀初頭のものですか?
世界帝そうだよ。私が若い頃、
知り合いから譲り受けた特注品だ。
大事にしなさい。
アシュレーはい。有難く頂戴します。
世界帝では、明日から軍務に励むように。
アシュレー──父さん!
世界帝……なんだ?
アシュレー僕はずっと、父さんの理想を──
争いのない、完全なる平和世界実現の
助けになりたいと、強く思ってきました。
アシュレー今日はようやく、念願が叶い……
この胸は、未来への希望と喜びに
満ちあふれています。
アシュレー父さんと母さん、
そして平和を愛する民衆のため──
このモーゼルと共に、邁進いたします!
世界帝……期待している、我が息子よ。
アシュレー──はい!

 

国連軍兵士A急げ! この街にサガン少佐が視察に
来られるぞ! お迎えしなくては!
国連軍兵士A万が一に備え警備網を敷くんだ!
国連軍兵士たちはっ!
アシュレーいい街だ……。
この景観を瓦礫の山にするのは
忍びないと思っていたよ。
国連軍兵士サガン少佐に敬礼!
アシュレー君たち、ご苦労。
占領統治の具合はどうだい。
国連軍兵士はい、概ね順調です。
ただ郊外にはまだレジスタンスの残党が
潜んでいるとの情報があり、捜索中です。
国連軍兵士市街地でもしばしば反抗的な住民との
衝突が生じ、すべて収監しております。
アシュレーふっ、収監ね。反抗勢力をわざわざ
収監してさしあげるとは、父さんも甘いな。
全員極刑で構わないだろうに。
アシュレー視察の間、モーゼルに汚い血を
流させることもあるかもしれないね。
国連軍兵士モーゼル……と言いますと、
半世紀前の拳銃でしょうか……?
アシュレーそうだ。入隊祝いに父からもらった
僕の愛銃なんだ。
見せようか、ほら──美しいだろう?
国連軍兵士なるほど……しかし、性能としましては、
その……最新の銃を使用された方が
よろしいのでは……?
アシュレーまたそれか。
側近にも散々言われているが、
僕の相棒はこのモーゼルと決めている。
アシュレー軍人としての始まりの日から、様々な経験を
共にしてきた。それはこれからも、
理想の未来を築くまで変わらない。
国連軍兵士は、はあ……。
アシュレーいい街だ。
母さんを案内してあげたいなあ……。

 
この数日後、アシュレーの母親は
レジスタンスの暴徒によって殺害される。

事件をきっかけに、アシュレーの
レジスタンスに対する弾圧の姿勢は
苛烈を極めていった。

その頃、核戦争跡地で未知の鉱石が
発見される。のちに、核に代わる強大な
エネルギー源であることが明らかになり、

反乱勢力に対する制裁の切り札とするべく、
アシュレーらは新たな鉱石を使用した
爆弾の研究を密かに開始した。

第2話:「反逆の銃声」 Edit

+  ネタバレ注意

完成したミルラの威力を目の当たりにした
世界帝は、非人道的であるとして実用化を
断固認めなかった。

病魔に侵される中、世界帝はアシュレーの
急進的な思想に危機感を強めていく。

ある日、アシュレーは事故に遭い
一命を取り留めるも、
それが世界帝の指示だったと知る。

そしてついに、アシュレーも
実の父親に対して刃を向ける──。
 

アシュレーぐっ……ああああああ!!
アシュレーくそッ……失敗した……!
卑劣で、腰抜けの、世界帝め……ッ!!
アシュレーあんな男を、金輪際父親だとは
思わない……! 母さんの無念を晴らさず、
僕の作ったミルラを否定し!
アシュレー実の息子の暗殺を企んだ畜生……!
殺してやる……!
絶対に、殺してやる──ッ!
アシュレー──ぐ!
ゴフッ……!
ハァ……ハァ……。
アシュレー僕は……どうなる……。
世界帝を手にかけようとした──
重大な反逆罪だ。死刑は免れない、か……。
アシュレー……いや、戦ってやる……!
何があっても、僕の正義を
証明してやる……ッ!!
アシュレーそのために今まで準備してきた……!
僕には新時代を待ち望む
多くの支持者がいる……!
アシュレー惨めで愚かな父親、
そしてそれを養護する保守派の連中……!
奴らごと成敗してくれる!!
アシュレー思い知れ……この僕、そしてミルラこそが
人類を素晴らしい未来へと導く
福音なのだと!!
アシュレーう……、くっ……
めまいが……ッ、……。
アシュレーどこか、休むところは……、
ああ、そうだ……。
──ギィ……
アシュレー僕の部屋……久しぶりだな。
学生の頃のまま……、変わっていない。
アシュレーうぅ……ゲホッ、ゴホッ……ハァ。
アシュレーモーゼル……。
僕の味方は、お前だけだ。
愚かな人類を……世界を導く、ために……。
アシュレー父を踏み越える、力が……欲し、い……。
………………。
………………。

 

アシュレー……ん……。
眠っていたのか……。
アシュレーなんだ……?
憑き物が落ちたような……
千里先まで見渡せそうな感覚だ。
アシュレー──!?
???お目覚めですね、アシュレー。
アシュレー……っ、君は誰だ?
部屋の鍵は閉めていたはずだが。
モーゼル僕はモーゼル。この拳銃ですよ。
あなたの強い意志に導かれて、
目覚めた貴銃士。
アシュレーモーゼル……? 貴銃士……?
モーゼルこれまでと同じく、あなたのために
すべてを捧げます。
どうぞ、なんでもご命令ください。
アシュレーいったい、何を言って──
──ガチャ!
国連軍兵士鍵が掛かっているぞ!
下手人はこの部屋にいるに違いない!
国連軍兵士よし、鍵を壊すんだ!
アシュレーああ、客が来たようだ。──君。
なんでも命令を、と言うなら、これから
入ってくる奴らを殺してみろ。できるか?
モーゼルはい。
──バキッ!
国連軍兵士いたぞ! 動くな、ッ……!?
国連軍兵士ぐァ……ッ!!
モーゼル完了しました。
アシュレー眉間に正確に一発ずつ……やるな。
アシュレーモーゼル。
本当に、私にすべてを捧げると?
モーゼルはい。
アシュレー世界帝を殺せるか。
モーゼルはい。
アシュレー私の母を殺した反逆者を、世界の果てまで
行って探し出すことができるか?
モーゼルはい。
国連軍兵士銃声はこっちだ!
国連軍兵士アシュレー・サガン!
貴様を世界帝殺害未遂の容疑で確保する!
アシュレー──ならば、ここはひとまず……。

第3話:「崩壊の序曲」 Edit

+  ネタバレ注意
看守とっとと歩くんだ!
アシュレーくッ……。
看守ここが貴様の独房だ。
さぁ、入れ!
アシュレー……この私に手荒な真似をするとはな。
名は何というんだ?
覚えておいてやろう。
アシュレーそして喜びたまえ。
近い将来、君と君の一族は皆、
安らかな眠りにつくことになる。
看守ふざけたことを言うな!
貴様は世界帝に危害を加えた重罪人!
何があろうと未来永劫許されることはない!
アシュレーふ……。
永劫となると暇だな。
本を持ってきてくれ。ありったけのな。

 

看守アシュレー・サガン。面会人が来ている。
アシュレー名前は。
看守フレデリック・サガン。
世界帝の身辺警護を担う人物だが──
貴様にとっては義理の弟というわけか。
アシュレー……待っていたよ。
フレデリック。
──数日後。
看守あ……が……ッ。
モーゼルアシュレー、準備ができました。
こちらが起爆装置です。
アシュレーありがとう。
さぁ……時を刻む針の音が聞こえるか。
世界が生まれ変わる、その瞬間へ!
アシュレー父さん、ああ……
私の憧れのすべてだった、世界帝……。
アシュレーこれまで私を育ててくれて、ありがとう。
そして、……さようなら。
──カチッ!
モーゼル…………。
モーゼルこちら帝都拘置所。
国連軍本部、応答せよ。
無線ジ──ガガ──
無線こ──ら本部──
総会中の──ネにて原因不明の大爆発──
無線生存者──見当たらず!
モーゼル了解。
モーゼルさあ、行きましょう。陛下。
アシュレー──ああ。

 
フレデリック・サガンを利用した爆破により
世界帝を含む国連軍の主要人物の多くが
死亡し、世界帝府は混乱を極めた。

そんな中、牢を出たアシュレーは
国連軍本部に赴き、
臣下らと共に事態の収束を図る。

その後2代目世界帝として即位すると、
手始めにレジスタンスに対して
ミルラによる大粛清を行った。

そして世界は、新たな世界帝による
武力支配の渦へと飲み込まれていく──。