イベント/炎の誓い、大坂の縁(えにし)/エピソード の編集 Top > イベント > 炎の誓い、大坂の縁(えにし) > エピソード **第3話 銃の宿命 [#episode3] #region(ネタバレ注意) |ヒデタダ|いいですか。決して……決して!&br;軽率な行動をしないように、&br;常々細心の注意を払うのですよ。| |ヒデタダ|世界帝軍は、逃げ出した&br;ローウェル殿を追っているはず……&br;油断は禁物なのですから。| |ユキムラ|なんか腹減ったな~。&br;そろそろ街だろ?&br;着いたらまずメシ食おうぜ!| |ヒデタダ|ユキムラ! お聞きなさい!&br;私はそなたに言っているのですよ!!| |ユキムラ|へっ、俺!?| |ヒデタダ|そなたです!&br;それ以外に誰がいるというのです!!?| |イエヤス|まあまあ……&br;そう怒るな、ヒデタダ。&br;ユキムラとて作戦の心得はあるさ。| |ユキムラ|そーだそーだ! なんたって俺は、&br;策略・知略に富んだ信繁様の銃!&br;迂闊なことはしねぇよ!| |ヒデタダ|ぐぬぬ……&br;これほど信用ならない言葉は&br;そうそうありませぬぞ……。| |ユキムラ|おっ、街が見えてきた!&br;早く行ってゲベールと合流しよーぜ!| |サカイ|ゲベールくん、お疲れさん。&br;首尾はどないな感じ?| |ゲベール|今のところ、特に問題はねぇ。&br;町外れにあるシンパの宿屋で&br;匿ってもらって、おっさんを休ませてる。| |イエヤス|そうか、それは何よりだ。&br;……ゲベール、宿まで案内を頼む。| |ゲベール|おう。こっちだ、ついてきやがれ。| |サカイ|……しっかし、ちょっと&br;不思議な感じやなぁ。みーんな日本の銃で、&br;おまけに徳川さんとの作戦って!| |クニトモ|せやなぁ。日本から遠く離れたとこで、&br;また徳川さんと一緒に&br;戦える日が来るなんてびっくりや。| |クニトモ|ボクら国友の銃と徳川さんは&br;250年以上もお付き合いあったけど、&br;もっともっと長くなるなぁ!| |サカイ|そら堺筒も同じや。&br;堺にとっても、徳川さんはぎょーさん&br;注文くれはったお得意様やもんな~。| |クニトモ|ふん、豊臣さんにも&br;バンバン売り込んどったくせに&br;よう言うわ~。| |クニトモ|国友は徳川さんの御用鍛冶!&br;一緒にせんとってや~!| |サカイ|はっ、地味ぃなお前と違て、&br;俺があっちこっちからモテモテやったから&br;僻んどるんか~?| |ゲベール|……チッ。&br;てめぇら、さっきからグチグチうっせぇな。&br;無駄口ばっか叩いてんじゃねぇ。| |ゲベール|つーかよ、過去に縋って&br;なんになるってんだ。どっちにしろ、&br;時代遅れになって廃れたんだろ。| |サカイ&クニトモ|…………!| |サカイ|あっはっは、ゲベールくん、&br;勉強足らへんで~。なんだかんだで幕末には&br;盛り返しとったんやからなっ!| |クニトモ|せやせや。&br;日本の火縄銃舐めてもろたら困るよ~!| |ゲベール|そーかよ。&br;……戊辰の戦場じゃ&br;あんまり見かけなかったけどな。| |クニトモ|そりゃあ……&br;まあ、そうやろうなぁ。| |サカイ|盛り返したゆうても、&br;最盛期よりだいぶ少なかったんは&br;違いないし……。| |サカイ&クニトモ|…………。| #endregion //------------------------------ ページの更新 ビジュアル編集モードに切り替える &embed(31); **第1話 不安な護送作戦 [#episode1] #region(ネタバレ注意) |イエヤス|恭遠、こんな時間にどうした。&br;何かあったのか?| |恭遠・グランバード|ああ。世界帝軍に捕らえられていた&br;レジスタンスの活動家、ハリー氏のことだ。| |恭遠・グランバード|……軍内部にいる我々の仲間の手引きで、&br;彼が脱出に成功したという連絡が&br;先程入った。| |ヒデタダ|なんと……。&br;あの厳重な奴らの基地から&br;逃げおおせたのですか?| |恭遠・グランバード|いや、護送中に隙を見て逃げ出したらしい。&br;……それで早速だが、&br;君たちに頼みたいことがある。| |イエヤス|彼を保護し、&br;安全な場所まで送り届けること……だな。| |恭遠・グランバード|話が早くて助かる。先行しているゲベール、&br;君たちふたりとユキムラ。&br;そして”彼ら”で作戦を遂行してくれ。| |恭遠・グランバード|そろそろ出発の時間だが……&br;準備はできたか?| |サカイ|おう、任しとき!&br;キンベエのおっちゃんとやった特訓の成果、&br;ばっちり見したるで~!| |クニトモ|せやな。心配いらへんよ。&br;サカイのアホがアホなことせんように、&br;ボクも見張っとくさかい。| |サカイ|アホアホやかましいわアホ!&br;そっちこそ、&br;俺ん足引っ張らんよーにせえよ!| |クニトモ|お前に言われんでもわかっとるわ。&br;フルサトさんにかっこええ活躍した!&br;って、お土産話したいしな!| |イエヤス|はっはっは、ふたりとも気合は&br;十分のようだな。此度の作戦での活躍、&br;大いに期待しているぞ。| |クニトモ|あっ、イエヤスさん! おおきに。&br;ボク気張っていきますんで、&br;よろしゅうおたのもうします~!| |サカイ|いや~、天下の将軍様の銃、&br;イエヤスさんが采配とられるんやったら&br;なーんも心配いらへんなっ!| |イエヤス|はは……俺ひとりでできることは&br;限られているからな。&br;皆の助力あってこそだ。| |イエヤス|……奴らに捕らえられていたハリー殿は、&br;さぞかし大変な思いをしたことだろう。| |イエヤス|彼を無事保護したら、&br;君たちの明るさで元気づけてやってくれ。| |クニトモ&サカイ|はい!| |ヒデタダ|ああ、大御所様……&br;いつものことながら、なんと謙虚、&br;そして誠実でいらっしゃるのでしょう!| |ユキムラ|……なんだよ。&br;ヒデタダはいつものことだけど、&br;あいつらまでイエヤスイエヤスって……。| |ユキムラ|別に、イエヤスは、&br;そんなにすげーやつじゃねーだろ。| |ヒデタダ|な、なんですとっ!?| |ユキムラ|だってよ。&br;いっつも俺との勝負から逃げてばっかで……&br;勇気も男気もないじゃねーか!| |ヒデタダ|ぐっ……&br;今の言葉、聞き逃せませぬ。&br;訂正なさい、ユキムラ!| |イエヤス|ヒデタダ、よい。&br;確かに俺は、ユキムラとの勝負を&br;ずっと避けてきたのだからな。| |イエヤス|……ユキムラ。&br;俺に思うところがあるのは承知の上だが……&br;今は目の前の作戦に集中しよう。| |ユキムラ|…………。&br;お前に言われなくたって、わかってる。&br;さっさと行こうぜ。| |ユキムラ|んじゃ、〇〇、恭遠。&br;行ってくるな。| |恭遠・グランバード|あ、ああ。&br;気を付けて行ってきてくれ。| |恭遠・グランバード|はぁ……大丈夫だろうか。&br;今回の作戦に大きな危険はないと思うが……&br;少し不安だな。| #endregion //------------------------------ **第2話 暗躍のWIA [#episode2] #region(ネタバレ注意) |アインス|おい、奴はまだ見つからねぇのか。&br;これだけ大勢の兵士がいて何してやがる。| |兵士|も、申し訳ございません!&br;巧妙に足取りが隠されておりまして、&br;行方が掴めず……。| |アインス|……チッ。&br;使えねぇ駒はいらねぇんだがな。| |兵士|ひぃっ……!&br;そ、捜索網を広げるよう&br;指示してまいりますっ!| |ファル|やれやれ……アインス。&br;兵士を怯えさせたところで、&br;役立たずが余計役立たずになるだけですよ。| |ファル|ここは、別の手を使ってみてはどうです?&br;人探しなら、適役がいるでしょう。| |アインス|ん?&br;……ああ、WIAか。なるほどな。| |ファル|ええ。人数は少ないですが、&br;世界帝直下の諜報機関ですし。&br;ただの兵士よりはずっと役立つはずですよ| |アインス|そうだな。&br;……よし、ファル。すぐに連絡を取れ。| |ファル|わかりました。&br;……命令は、なんと?| |アインス|奴の居場所が割れたら、その場で始末しろ。&br;仲間がいれば、そいつらもまとめて殺せ。| |ファル|その場で……?&br;そういえば彼、何か重要な情報を&br;知ってしまったとか?| |アインス|ああ。イレーネ城の&br;防御システムに関する極秘事項だ。| |ファル|……ッ、なるほど……。&br;それはいけませんね。| |ファル|ハリー・ローウェル……&br;愚かな男です。おとなしくしていれば、&br;もう少しは生きられたものを。| #endregion //------------------------------ **第3話 銃の宿命 [#episode3] #region(ネタバレ注意) |ヒデタダ|いいですか。決して……決して!&br;軽率な行動をしないように、&br;常々細心の注意を払うのですよ。| |ヒデタダ|世界帝軍は、逃げ出した&br;ローウェル殿を追っているはず……&br;油断は禁物なのですから。| |ユキムラ|なんか腹減ったな~。&br;そろそろ街だろ?&br;着いたらまずメシ食おうぜ!| |ヒデタダ|ユキムラ! お聞きなさい!&br;私はそなたに言っているのですよ!!| |ユキムラ|へっ、俺!?| |ヒデタダ|そなたです!&br;それ以外に誰がいるというのです!!?| |イエヤス|まあまあ……&br;そう怒るな、ヒデタダ。&br;ユキムラとて作戦の心得はあるさ。| |ユキムラ|そーだそーだ! なんたって俺は、&br;策略・知略に富んだ信繁様の銃!&br;迂闊なことはしねぇよ!| |ヒデタダ|ぐぬぬ……&br;これほど信用ならない言葉は&br;そうそうありませぬぞ……。| |ユキムラ|おっ、街が見えてきた!&br;早く行ってゲベールと合流しよーぜ!| |サカイ|ゲベールくん、お疲れさん。&br;首尾はどないな感じ?| |ゲベール|今のところ、特に問題はねぇ。&br;町外れにあるシンパの宿屋で&br;匿ってもらって、おっさんを休ませてる。| |イエヤス|そうか、それは何よりだ。&br;……ゲベール、宿まで案内を頼む。| |ゲベール|おう。こっちだ、ついてきやがれ。| |サカイ|……しっかし、ちょっと&br;不思議な感じやなぁ。みーんな日本の銃で、&br;おまけに徳川さんとの作戦って!| |クニトモ|せやなぁ。日本から遠く離れたとこで、&br;また徳川さんと一緒に&br;戦える日が来るなんてびっくりや。| |クニトモ|ボクら国友の銃と徳川さんは&br;250年以上もお付き合いあったけど、&br;もっともっと長くなるなぁ!| |サカイ|そら堺筒も同じや。&br;堺にとっても、徳川さんはぎょーさん&br;注文くれはったお得意様やもんな~。| |クニトモ|ふん、豊臣さんにも&br;バンバン売り込んどったくせに&br;よう言うわ~。| |クニトモ|国友は徳川さんの御用鍛冶!&br;一緒にせんとってや~!| |サカイ|はっ、地味ぃなお前と違て、&br;俺があっちこっちからモテモテやったから&br;僻んどるんか~?| |ゲベール|……チッ。&br;てめぇら、さっきからグチグチうっせぇな。&br;無駄口ばっか叩いてんじゃねぇ。| |ゲベール|つーかよ、過去に縋って&br;なんになるってんだ。どっちにしろ、&br;時代遅れになって廃れたんだろ。| |サカイ&クニトモ|…………!| |サカイ|あっはっは、ゲベールくん、&br;勉強足らへんで~。なんだかんだで幕末には&br;盛り返しとったんやからなっ!| |クニトモ|せやせや。&br;日本の火縄銃舐めてもろたら困るよ~!| |ゲベール|そーかよ。&br;……戊辰の戦場じゃ&br;あんまり見かけなかったけどな。| |クニトモ|そりゃあ……&br;まあ、そうやろうなぁ。| |サカイ|盛り返したゆうても、&br;最盛期よりだいぶ少なかったんは&br;違いないし……。| |サカイ&クニトモ|…………。| #endregion //------------------------------ **第4話 ブルーな配給 [#episode4] #region(ネタバレ注意) |兵士|次の者、前に。&br;配給切符を見せろ。| |市民A|は、はい……こちらです。| |ホクサイ|やあやあ、お邪魔するよ~!&br;ほらほら、どいてどいて~!| |ホクサイ|今日は、なんとっ! じゃっじゃーん!&br;ボクちゃん特製の&br;新しい食品を持ってきたんだ!| |ホクサイ|まずは……青いパン!&br;こっちは青い人参!| |ホクサイ|そして最新作はこれ!&br;ふっふっふ、&br;普通の赤いトマトに見えるだろう?| |ホクサイ|だ・け・ど!&br;なんと、加熱すると青くなるんだ!&br;芸術的大発明!| |市民B|あの……&br;これは食べられるものなのでしょうか……?| |ホクサイ|あは! 食品だよ?&br;食べられるに決まってるじゃないか。&br;美味しくて栄養満点、毒はたぶんないよ~!| |ホクサイ|お次のこれはぁ……&br;あれ、まだカチコチに凍ったままだなぁ。| |ホクサイ|しばらく置いて解凍しないと&br;食べれないやぁ。&br;う~ん暇になっちゃった!| |ホクサイ|しょうがないから&br;配給のお手伝いでもしようかなぁ。&br;……はい、次の人~!| |ホクサイ|配給切符を拝見っと。&br;ふむふむ、3人分だね・はい、どーぞ。| |ホクサイ|……おや? ずいぶん軽いけど……&br;3人分で、こんなに少ないのかい?| |兵士|はっ。この地域での配給は&br;概ねこの量となっております。| |ホクサイ|おっかしいねぇ~?&br;普通の配給量の半分くらいしか&br;ないんじゃないかい?| |ホクサイ|……はっはーん?&br;さては配給をくすねてる&br;欲張りさんがいるのかねぇ。| |ホクサイ|犯人は誰かなー?&br;…………君かな?| |兵士|ち、違いますっ、自分は何も……っ!| |ホクサイ|アハ! 冗談だよ。&br;配給担当の責任者あたりが&br;怪しそうかなぁ?| |ホクサイ|いい暇つぶし見~っけ!&br;ボクちゃん名探偵! アハハハハ!| #endregion //------------------------------ **第5話 思惑渦巻く街で [#episode5] #region(ネタバレ注意) |ヒデタダ|大御所様、彼の具合は……。| |イエヤス|うむ。やはり、かなり疲弊しているようだ。&br;尋問で受けた傷が障ったのか、&br;熱も出ている。| |イエヤス|俺は宿に残り、&br;看病と護衛役を務めようかと思う。&br;異存ないだろうか。| |クニトモ|ボク、賛成です。&br;薬の心得があるイエヤスさんに&br;お任せするんが一番や。| |サカイ|ほなら俺らは、街を抜ける道筋のあたりでも&br;付けてきますわ!| |サカイ|一箇所に留まるんは危ないし……&br;あん人が動けそうなら、&br;明日にでも移動した方がええからな。| |ゲベール|なら、俺ぁ森の方を見てくっか……。| |イエヤス|それから……ヒデタダ。&br;ひとつ遣いを頼まれてはくれんだろうか。| |イエヤス|薬の材料を&br;いくつか採集してきてもらいたい。&br;この紙に書いているものだ。| |ヒデタダ|承知いたしました。&br;……さあ、ユキムラ。行きますよ。| |ユキムラ|へっ? 俺も?| |ヒデタダ|薬の材料は珍しいですからな。&br;手分けして探すのが賢明でしょう。| |ユキムラ|おう、それもそうだな!| |イエヤス|……では皆、宜しく頼む。&br;夜にまた会おう。| |ユキムラ|はぁ……やっと最後の材料見っけた!&br;もうすぐ夜になるし、そろそろ帰るか~。| |不審者|…………。| |ユキムラ|うおっ!?&br;な……んだよお前ッ!!| |ユキムラ|うぐっ! くそっ、やめろ!&br;こ、の……うあぁっ!| |男|……おい、何をしている!!| |不審者|チッ……。| |ユキムラ|はぁ、はぁ……待て……!&br;くっ……。| |男|君、大丈夫か!?| |ユキムラ|あ、ありがとな……&br;くそ、なんなんだあいつは……!&br;いってぇ……!| |男|もしや、ハリーの追手かもしれんな……。| |ユキムラ|……え?&br;ハリーって……。| |男|急がないとまずい……&br;君、ハリーという男を知らないか?&br;この街にいると聞いたのだが……。| |ユキムラ|もしかしてあんた……&br;レジスタンスの仲間か?| |男|ああ、彼の部下だ。さきほどの追手が&br;向かているかもしれない。&br;彼がどこにいるか知ってるか?| |ユキムラ|なっ……やべーじゃねーか!&br;おっさんなら、街の東の端の宿だ。| |男|恩に着る!&br;すまないが、案内を頼みたい!| |ユキムラ|おう! 任せろ!&br;こっち……ッ!!| |ユキムラ|がっ……。| |男|フッ……&br;本当に、ありがとな。| #endregion //------------------------------ **第6話 忍び寄る影 [#episode6] #region(ネタバレ注意) |諜報員|ハリー・ローウェルの&br;居場所を特定しました。&br;町外れの宿に潜んでいるようです。| |諜報員|宿の主人は既に確保済み。&br;宿泊客が複数いるため、部下が&br;主人に変装し、さらに内情を探っています。| |アインス|ほう……WIAは流石に仕事が早いな。&br;ご苦労。だが、それ以上探る必要はない。&br;皆殺しにするからな。| |アインス|他の客も、どうせレジスタンスのシンパだ。&br;今殺すのも後で殺すのも大差ないだろう?| |アインス|奴らを部屋に閉じ込めて、&br;宿に火をつけろ。| |諜報員|はっ、かしこまりました。| |アインス|街の者たちに見せつけてやれ。&br;レジスタンスに加担するようなら、&br;こうなるとな。| |エフ|ウフ♥ ちゃーんと鍵をかけて、&br;絶対に出られないようにしてから&br;火をつけるのよ?| |エフ|あっつぅい炎の中で、&br;苦しみと絶望を&br;たぁーっぷり味わわせてあげましょ。| |エフ|ネズミ駆除は容赦なくやらなくちゃね。&br;ウフフ♥| |エフ|……さぁ、これで今日のお仕事はおしまい。&br;アインスお兄様、ディナーに行きましょ♥| |アインス|ん? いいぜ。&br;今日はどの店に行くんだ? 案内してくれ。| |エフ|はぁ~い♥| |宿の主人|失礼します。&br;替えの水をお持ちしました。&br;……ハリーさんの具合はどうでしょう。| |イエヤス|ずいぶん顔色が良くなってきた。&br;この様子ならじきに目を覚ますだろう。| |宿の主人|それは何よりです。&br;それから、こちらはあなたに。&br;リラックスできるハーブティーですよ。| |イエヤス|おお、これはかたじけない。&br;ありがたく頂戴しよう。&br;……ふむ。仄甘く美味な茶だな。| |イエヤス|しかし……あなたこそ、&br;先程までより顔色が悪いのではないか?&br;少し休まれては……っ。| |イエヤス|……っ、なんだ、これは……。&br;急に、目眩が……。| #endregion //------------------------------ **第7話 上がる火の手 [#episode7] #region(ネタバレ注意) |ユキムラ|……はっ!| |ユキムラ|う! 頭いってェ……っ。&br;クソ、あいつ……!| |ユキムラ|ダメだ……&br;早く戻らえと、みんなが危ない!!| |ヒデタダ|な、なんですかこれは……!&br;なぜ宿から火の手が……?&br;大御所様はご無事なのですか!?| |サカイ|大変なんや、この辺りも探してみたんやけど、&br;イエヤスさんもハリーさんもおらへん!| |クニトモ|中に取り残されてるんかな!?&br;でも、イエヤスさんに限って&br;そないなことは……!| |ユキムラ|みんな、大変だ!&br;おっさんの居場所がバレた!&br;この火事も……きっと世界帝軍の仕業だ!| |全員|!!!| |ヒデタダ|で、では、大御所様はまだ宿の中に……?&br;大御所様は唯一無二のお方。&br;替えなど無い方なのです。| |ヒデタダ|銃が燃えてしまっては、&br;いくら〇〇殿といえど&br;手の尽しようがない……!| |ヒデタダ|……こうしてはおられませぬ。&br;今、このヒデタダが助けに参りますぞ、&br;大御所様……!| |ゲベール|待て!&br;入り口には見張りの兵士が&br;たくさんいるじゃねぇか!| |サカイ|ほんなら俺らが&br;見張りの兵士の相手するわ。&br;ええな、クニトモ!| |クニトモ|当ったり前や。&br;お前に言われんでもそのつもりやったわ。| |サカイ|ははっ、上等や!&br;ほな行くで! 足引っ張んなよ!| |ユキムラ|よし……今だ!&br;裏口から入るぞ!| |ヒデタダ|ええ!| |ゲベール|おう!| #endregion //------------------------------ **第8話 過去と未来 [#episode8] #region(ネタバレ注意) |ヒデタダ|大御所様ーっ!&br;大御所様、どちらにっ!?| |ユキムラ|イエヤス! ハリー!&br;どこだー!&br;聞こえたら返事してくれーっ!!| |???|――、―――!| |ゲベール|おい、今なんか聞こえたぞ!&br;こっちだ!| |ハリー・ローウェル|……ゴホッ、君たち、は……!| |ゲベール|大丈夫か、おっさん。俺の肩に捕まれ。&br;……おっさんは俺が外に連れ出す。&br;お前らはイエヤスのところへ行け!| |ヒデタダ|無論です。&br;ローウェル殿、大御所様はどちらに!?| |ハリー・ローウェル|彼は……&br;他に逃げ遅れたものがいないかと、&br;上の階へ……。| |ヒデタダ|承知!&br;行きますぞユキムラ!| |ゲベール|おいおっさん、死ぬなよ!&br;行くぞオラァ!| |サカイ|おーい! ゲベールくん、こっちや!&br;見張りの兵士は全部片付けたで!| |クニトモ|ゲベールくんもおっちゃんも&br;大きい怪我してへん? 大丈夫!?| |ハリー・ローウェル|ああ、彼のおかげでなんとか命拾いしたよ。&br;……ありがとう。| &attachref(./第8話 過去と未来.jpg,zoom,,259x200); |ゲベール|別に……。&br;俺は俺のやるべきことをやっただけだ。&br;礼を言われるようなことはしてねぇよ。| |ゲベール|それから……サカイ。クニトモ。&br;お前らが見張りの奴らを引き受けてくれて、&br;助かった。| |サカイ|へへっ、おおきに。| |クニトモ|ま、ボクらも&br;「やるべきことをやっただけ」やけどな!| |ゲベール|フン……!&br;よっしゃ! 水ぶっかけて火消すぞオラァ!| |サカイ&クニトモ|おお!! やったるでぇ!!| #endregion //------------------------------ **第9話 想いを託し [#episode9] #region(ネタバレ注意) |ヒデタダ|大御所様っ! 大御所様――!&br;くっ、一体どこにいらっしゃるのです……!| |ユキムラ|イエヤス! 返事をしろー!&br;イエヤスー!| |ユキムラ|(くそっ……俺のせいだ!&br;俺が油断したせいで……!)| |ヒデタダ|ユキムラ!&br;何をぼーっとしているのです!?| |ユキムラ|(もしイエヤスが死んだら……&br;俺は……っ!)| |ヒデタダ|ユキムラ、危ないっ!!!| |ユキムラ|うおっ!?| &attachref(./第9話 想いを託し.jpg,zoom,,259x200); |ヒデタダ|ぐっ……!| |ユキムラ|お、おい!&br;ヒデタダ、大丈夫か!?| |ヒデタダ|ふん、この程度の傷、大したことなど……&br;うっ!| |ユキムラ|お前……!&br;足やっちまってるじゃねえか!| |ヒデタダ|ええいお黙りなさい! 大御所様を&br;お助けせねばならぬのです! こんな&br;怪我などに構っていられるものですか!| |ユキムラ|ヒデタダ……。| |ユキムラ|……ヒデタダ、聞いてくれ。&br;お前は先に、外に出てろ。| |ユキムラ|イエヤスやハリーが危険な目に遭ったのは、&br;俺のせいだ。&br;……俺に責任がある。| |ユキムラ|それに、イエヤスと決着をつけるのは&br;俺なんだ! こんなところで、&br;ヘルメット野郎共にやられてたまるかよ!| |ユキムラ|だから、イエヤスは&br;俺が絶対に、ぜーったいに助ける!&br;わかったらお前は逃げろ!| |ヒデタダ|ユキムラ、そなた……。| |ヒデタダ|……わかりました。確かにこの怪我では、&br;大御所様が脱出なさる際に、&br;私がお荷物になりかねません。| |ヒデタダ|事の次第は、あとできっちりと&br;説明してもらいます。ですが、&br;今は一刻も早く、大御所様のところへ。| |ヒデタダ|大御所様を無事お連れしなければ、&br;私がそなたに仇討ちを申し入れますからな!| |ユキムラ|任せろ!&br;イエヤスは俺が絶っっっ対に助ける!| #endregion //------------------------------ **第10話 炎の因果 [#episode10] #region(ネタバレ注意) |ユキムラ|イエヤス! イエヤス……!&br;ゲホッ……&br;くそ、火の手が強くなってきやがった!| |イエヤス|ん……?&br;その声は……、ユキムラ、か……?| |ユキムラ|イエヤス!&br;おい、大丈夫か!? しっかりしろ!| |イエヤス|……ああ。&br;他に逃げ遅れた者もいなかった……&br;安心してくれ。| |ユキムラ|そうじゃなくて、&br;お前が大丈夫か聞いてんだよ!| |イエヤス|はは、大丈夫さ。&br;ユキムラが来てくれたおかげで、&br;なんとかな。| &attachref(./第10話 炎の因果.jpg,zoom,,259x200); |ユキムラ|冗談言ってる場合か!&br;とにかく、さっさとここから出るぞ。&br;ほら、俺に掴まれ!| |イエヤス|かたじけない。&br;……これは、あとで礼をせねばならんな。| |ユキムラ|……いや、元はと言えば俺のせいだ。&br;礼なんかされる謂れはねぇよ。| |ユキムラ|だけど、こっから出て&br;お前の怪我が治ったら……。| |ユキムラ|そん時こそは、正々堂々勝負だからな!&br;逃げんじゃねぇぞ!| |イエヤス|はっはっは……あいわかった。&br;今回ばかりは受けぬわけにはいくまいな。&br;だが……どうする。| |イエヤス|この炎では前にも後ろにも&br;進めそうにないが……。大阪での縁がある&br;君と炎の中とは、因果なものだな。| |ユキムラ|そんな因果はクソくらえだっ!&br;……こうなりゃ、突っ切るしかねぇ!| |ユキムラ|イエヤス、俺にしっかり掴まってろ!&br;一気に行くぞ!| |ユキムラ|うおおおおっ―――!| #endregion //------------------------------ **第11話 大阪の縁 [#episode11] #region(ネタバレ注意) |ユキムラ|……そんなわけで、今回の件は&br;俺の責任だ。皆、ハリーのおっさん、&br;本当にすまなかった。| |ヒデタダ|ユキムラ……&br;土下座ではすみませぬぞ!&br;あれほど軽率な行動は慎むようにと……!| |ユキムラ|……本当に、本当にすまない。&br;俺の不注意で、&br;皆を危険な目に遭わせた……!| |ユキムラ|襲われたところを助けられて、&br;味方だと思い込んじまって……&br;ヒデタダの言う通り、迂闊だった。| |イエヤス|迂闊といえば、俺もそうだろう。&br;宿の主人の様子に&br;少しばかり違和感を抱いたものの……。| |イエヤス|俺たちを匿っている気疲れかと、&br;深く考えることなく、&br;出された茶を飲んでしまった……。| |イエヤス|ローウェル殿の護衛――&br;最後の砦たるべき役目を&br;買って出ておきながら、不甲斐ないことだ。| |イエヤス|ローウェル殿、&br;まこと申し訳ないことをした。| |ハリー・ローウェル|いいや、&br;ユキムラ君が場所を告げずとも、&br;遅かれ早かれ見つかっていただろう。| |ハリー・ローウェル|私を追っていたのはおそらくWIA……&br;世界帝直下の諜報機関員だろうからな。| |イエヤス|なんと、そのようなものがあるのか……。&br;ますます油断ならんな。| |イエヤス|……なあ、ユキムラ。&br;己を責め続けても進歩はない。俺たちは&br;此度の失敗を胸に刻み、次への糧としよう。| |ユキムラ|……そうだな。&br;誰彼疑うのは嫌だけど、&br;用心は忘れないようにするぜ!| |クニトモ|これは基地に帰るまでは気い抜けへんね。&br;でも、頼りになるお人も増えたしなぁ、&br;ちょっとは安心や!| |サカイ|せや! ゲベールくんは、&br;俺らより雨に強いし、かっこええで!!| |ゲベール|チッ……んなことねぇよ。&br;あ……あのよ、昼間は悪かったな。| |ゲベール|俺ぁ、戊辰の戦場ではもう時代遅れで、&br;見捨てられた銃だ。| |ゲベール|その過去はどうしようもねーけど、&br;今は貴銃士だ。銃としての性能云々とは&br;違うところで、誰かの力になれる。| |ゲベール|お前らとも、&br;これから仲間としてやっていきてぇ。&br;……よろしく頼む。| |サカイ&クニトモ|…………。| |クニトモ|なぁ、サカイ。ゲベールくんて……。| |サカイ|わかるで。&br;見た目よりだいぶ……。| |ゲベール|……? お、おめーら、&br;何コソコソ言ってんだ!?&br;あぁ……!?| |ユキムラ|ヒデタダ、そういえば怪我した足はどうだ?&br;こっちの足だったろ?| |ヒデタダ|――――ッ!!!| |ユキムラ|うわ! すんげえ腫れ上がってる!&br;早くマスターに&br;診てもらわねーと……!| |ユキムラ|とりあえずもう歩くな!&br;俺がおぶってやる! ほら、乗れ!| |ヒデタダ|なっ……そのような情けはいりませぬ!&br;歩いて帰れ……つ。| |イエヤス|ヒデタダ、無理をするな。&br;ここはユキムラの言葉に甘えてはどうだ。| |ヒデタダ|お、大御所様……っ!&br;うぅ……ユキムラ!&br;落としたら承知しませぬぞ!| |ユキムラ|任せろ! よっし!&br;みんなで基地に帰るぞー!| #endregion データ参照プラグイン 入力支援ツールを表示 ▼参照先ページ選択:データを表示 元データの書式(インラインプラグイン)を継承する