キャラクター/スナイダー の編集 Top > キャラクター > スナイダー ***第9話:治療と序列(親愛レベル25) [#h148cd34] #region(ネタバレ注意) まったく……残念だ。&br;世界帝軍のマスターとやらには&br;遭遇できず終いか。&br; 奴を探しながら、出会った敵兵を&br;片っ端から始末していったら……&br;世界帝軍基地が壊滅していたな。&br; 戦果としては上々だが……&br;俺の目的は敵基地の陥落ではなかった。&br; 今度いつ相まみえてもいいように、&br;作戦には必ずおまえを連れていくからな。&br;気を抜かずにいることだ。&br; そういえば、俺が撃つ心銃の威力が&br;上がっていたようだが……。&br; ……まあ、当然と言えば当然か。&br; 弱いおまえを守らなければならない分、&br;いつもよりも&br;高貴さが磨かれたのかもしれん。&br; ふっ……治療以外でおまえも&br;役に立つことができるとは、見直した。&br; ところで……&br;おまえ、休養は十分に取っているだろうな?&br; 今回の作戦では、ゲベールやヤーゲルも、&br;旧式なりに力を発揮していたようだが……。&br; ……やはり旧式は旧式だな。&br;ずいぶんと怪我をしたそうじゃないか。&br; おまえはメディックだが……&br;貴銃士の治療には、特別な力を使うはずだ。&br; あいつらを治療するにしても、&br;半分程度にしておけ。&br;あとは自己治癒でなんとかするだろう。&br; 旧式どもの治療で疲労されては困る。&br;俺が存分に力をふるえるよう、&br;俺に集中しろ。&br; 俺の言いつけを破り、無理をするようなら&br;……気絶させてでも、&br;ベッドへ連れて行くことになるが?&br; ……〇〇は、&br;いつも他の貴銃士どもの面倒を&br;見ようとするからなあ。&br; おまえがすっかり回復するまで……ベッドに&br;縛り付けておくのも手かもしれない。&br; 心配するな。&br;痛くはしないさ……〇〇が、&br;従順にしていればの話だが。 #endregion ページの更新 ビジュアル編集モードに切り替える &aname(top); &attachref(./41snider.png,nolink, ,100x249);; CV:柿原徹也 &size(18){''弱いお前に戦場を&br;うろつかれると、目障りでね……。''}; //--------------------------------------------------- #contents //--------------------------------------------------- *プロフィール [#prof] エンフィールド銃を後装式に改造したパーカッション式ライフル |~所属グループ|戊辰戦争| |~身長|182cm| |~体重|60kg| |~趣味|なし| |~好きなもの|炭酸水| |~攻撃回数|1| |~キャラクターソング|Knock Knock Knock| //--------------------------------------------------- *カード [#card] |~カード名|~レア度|~属性| |[[冷然の貴銃士−I>カード/スナイダー/★3 冷然の貴銃士−I]]|★★★|&color(red){赤};| |[[冷酷な愉悦>カード/スナイダー/★4 冷酷な愉悦]]|★★★★|&color(Blue){青};| |[[蹂躙の悦>カード/スナイダー/★4 蹂躙の悦]]|★★★★|&color(darkorange){黄};| |[[強者の矜持>カード/スナイダー/★5 強者の矜持]]|★★★★★|&color(darkorange){黄};| |[[危険な眼差し>カード/スナイダー/★5 危険な眼差し]]|★★★★★|&color(red){赤};| |[[真夏の滴>カード/スナイダー/★5 真夏の滴]]|★★★★★|&color(blue){青};| |[[Paradox Brothers>カード/スナイダー/★5 Paradox Brothers]]|★★★★★|&color(red){赤};| |[[瞳に消えぬ闘志>カード/スナイダー/★5 瞳に消えぬ闘志]]|★★★★★|&color(blue){青};| |[[黄昏の戦場>カード/スナイダー/★5 黄昏の戦場]]|★★★★★|&color(darkorange){黄};| |[[バレンタインデーの朝に>カード/スナイダー/★5 バレンタインデーの朝に]]|★★★★★|&color(blue){青};| //&color(red){赤}; &color(blue){青}; &color(darkorange){黄}; &aname(top){上へ戻る}; //--------------------------------------------------- *自己紹介 [#introduction] ……ほう? おまえがマスターか。俺のことはスナイダーと呼べ。 前装式の傑作と呼ばれたエンフィールド銃を、後装式に改造したのがこの俺だ。 かつて旧式どもが俺に楯突いたように、世界帝軍が俺の前に立ちふさがるのであれば…… 一人残らず、葬ってやろう。 さあ、マスター。俺をうまく使えよ? //--------------------------------------------------- *銃 [#gun] 前装式ライフルだったエンフィールド銃を、後装式に改造した銃。 最初期の後装式のため技術・構造的に未完成な部分もあり、 エンフィールド銃よりも命中精度は悪かったという。 しかしその優れた速射力で、戊辰戦争はわずか10挺のスナイダー銃を装備した新政府軍が、 ゲベール銃やヤーゲル銃などの旧式銃を装備した旧幕府勢力の軍に大勝するなど、 大きな戦果を挙げた。 //--------------------------------------------------- *絶対高貴 [#noble] |~開放できる貴銃士ランク|1| |~開放に必要なエピソード|第1話:俺をうまく使えよ?| &aname(top){上へ戻る}; //--------------------------------------------------- *セリフ [#talk] **日常 [#talk_daily] |~初対面の挨拶| |俺はスナイダー。エンフィールド銃を&br;改造した後装式ライフルだ。&br;俺をどう使うか……見ものだな、マスター?| |>|~マイページ会話| |~1|今日もエンフィールドが元気そうで&br;何よりだ……改造して俺になるのが&br;楽しみだな。| |~2|俺が強いのは当然のことだ。&br;最高の銃を改造すれば&br;より素晴らしいものができるだろう?| |~3|おまえが俺にふさわしいマスターかどうか……&br;じっくりと、見極めてやる。&br;みっともない真似はしてくれるなよ?| |~ひとこと| |弱いお前に戦場を&br;うろつかれると、目障りでね……。| |~レベルアップ| |いかに強くなろうと……&br;俺はただ、目の前の敵を倒すだけだ。| |~勲章授与のお礼| |ほう、勲章もずいぶん増えたものだ。&br;勲章は強さの証……&br;俺が数多く得るのは当然だがな。| |~基地でのお誘い| |おい、マスター。&br;……話がある。ついてこい。| |>|~衛生室| |~回復依頼|何か用か? ……ああ、怪我のことか。&br;この程度どうでもいいが、&br;早く治るに越したことはないな。| |~回復お礼|フ……メディックとしてはおまえも&br;使い物になるようだな。| |~全快お礼|フッ……いい気分だ。&br;このまま、すべてを葬ってやる。| |>|~基地あいさつ| |~1|……なんの用だ。&br;簡潔に話せ。| |~2|趣味? ……そんなものはない。&br;銃に余暇など必要ないだろう。| |>|~基地あいさつ(親愛Lv高)| |~1|どうした? ようやく、&br;俺だけのために尽くす覚悟を決めたか?| |~2|俺の言いつけは守っているだろうな。&br;勝手な真似をしたら……わかるな?| **バトル [#talk_battle] |~戦闘開始|高貴に戦え! Be noble!| |~とどめを刺す|消えてもらおう。| |>|~バトル:回復お礼| |~1|こんなものか。&br;まあ、礼は言っておこう。| |~2([[蹂躙の悦>カード/スナイダー/★4 蹂躙の悦]])|……メディックとしては&br;それなりに成長しているようだな。| |~バトル:回復お願い|メディックだろう。&br;仕事をしたらどうだ?| |~絶対高貴発動|俺の進路をふさぐ者は&br;誰であれ許さん!| |~心銃発動|俺の前に立ったのが&br;運の尽きだ!| |~仲間を庇う|足を引っ張るな。| |~バトル:勝利|何を驚くことがある?&br;当然の結果だ。| |~バトル:敗北|この借りは&br;……必ず返そう | |~戦闘不能|くっ……&br;下衆共め……。| |~修復後|お前のささやかな努力に報いてやろう。&br;あの下衆共は……必ず俺が潰す。| &aname(top){上へ戻る}; //--------------------------------------------------- **勲章 [#talk_medal] |~甘い言葉([[蹂躙の悦>カード/スナイダー/★4 蹂躙の悦]])|俺を、これからも手元に置きたいだろ?&br;俺だけのものになると誓えば、考えてやる。| |~優しい言葉([[強者の矜持>カード/スナイダー/★5 強者の矜持]])|おまえが俺に相応しいマスターになるまで、&br;俺はどれだけ待てばいいんだろうな?| **期間限定 [#limited_time] |~ハロウィン 1|悪戯と称してエンフィールドを改造して&br;やるのはどうだ? フフ……。| |~ハロウィン 2|菓子が欲しいなら、食堂に行け。&br;……それとも、俺に悪戯するか?| |~ハロウィン(基地)|俺に悪戯? やってみろ。| |~ハロウィン(絶対高貴)|ハロウィンの悪戯が&br;高くついたな!| |~ハロウィン(心銃)|下衆共の悲鳴こそ&br;何よりの甘露だ!| |~クリスマス 1|クリスマスの馳走? いつもと何が違う?&br;食事は、身体が維持できればそれでいい。| |~クリスマス 2|ツリーだのリースだのを飾る暇があったら&br;鍛錬のひとつでもしたらどうだ?| |~クリスマス(基地)|プレゼントが欲しいのか?| |~クリスマス(絶対高貴)|銃弾なら……&br;いくつでもプレゼントするぞ。| |~クリスマス(心銃)|聖夜に逝かせてやる!&br;……嬉しいだろ?| |~年末 1|年が終わっても、明日は来るんだろ?&br;わざわざ祝う意味がわからんな。| |~年末 2|部屋の大掃除……エンフィールドが&br;朝からいないと思ったら、それか。| |~年末(基地)|来年も、せいぜい力を尽くせ。| |~年末(絶対高貴)|下衆共の大掃除なら、&br;いつでも歓迎だ!| |~年末(心銃)|残念だったな。&br;貴様らに来年はない!| |~年始 1|レジスタンスに、休んでいる暇があるのか?&br;ぐずぐずするな。さっさと戦いに行くぞ。| |~年始 2|ゲベールは新年だと張り切っていたが&br;年が変わっただけだろう? わからんな。| |~年始(基地)|今年も役立ってもらうぞ?| |~年始(絶対高貴)|さあ、誰が最初だ?&br;潰されたい順に並べ。| |~年始(心銃)|貴様らの今年を&br;今終わらせてやろう!| |~バレンタイン 1|贈り物か……もちろん&br;俺の気に入るような品なんだろうな?| |~バレンタイン 2|他の貴銃士にも、贈り物をしているのか?&br;気に食わん……俺だけでいいだろう。| |~バレンタイン(基地)|俺以外、誰に渡す必要が?| |~バレンタイン(絶対高貴)|下衆共に食わせるなど&br;銃弾すら惜しい。| |~バレンタイン(心銃)|残念だったな。&br;俺の弾に愛などない!| |~ホワイトデー 1|チョーカーをくれてやろう。必ずつけろ。&br;……なに、いい目印になるだろ?| |~ホワイトデー 2|いろんな奴から贈り物がきているな。&br;……ほう、あいつからのもあるのか。| |~ホワイトデー(基地)|受け取れ、俺からの慈悲だ。| |~ホワイトデー(絶対高貴)|贈り物が欲しいか?&br; なら、奪ってみせろ!| |~ホワイトデー(心銃)|下衆共の返礼が&br;俺に当たるものか!| &aname(top){上へ戻る}; //--------------------------------------------------- *エピソード [#episode] **親愛 [#episode_affection] ***第1話:俺をうまく使えよ?(親愛レベル1) [#d12f8e27] #region(ネタバレ注意) ……おまえ、よくも邪魔をしてくれたな。&br;拳もう1発で、&br;ゲベールを失神させてやれたものを……。&br; 早くも俺のマスター面というわけか?&br;まったく、馬鹿馬鹿しい。&br; あいつには力関係をハッキリと&br;わからせてやる必要があるからな。貴銃士で&br;あっても、この俺が上だということを。&br; これからもあいつが俺に楯突くようならば、&br;いつでも完膚なきまでに叩きのめしてやる。&br; ……文句があるなら&br;ゲベールに言い聞かせるんだな。&br; あいつは、日本での戦いを&br;いまだに根に持っているようだ。&br; 愚者は過去を語る……というのは、&br;あながち間違いでもないらしい。&br; あいつが負けたのは、&br;運のせいでも、作戦のせいでもない。&br; あいつの敗北は、&br;俺との、圧倒的な性能の差によるものだ。&br; 俺は、スナイダー。&br;……従来の前装銃を一挙に薙ぎ払った、&br;イギリスの後装式ライフル。&br; ただでさえ優秀なエンフィールド銃を&br;改造して、さらに強くしたのがこの俺だ。&br; 俺1挺で、旧式10挺分……&br;いや、それ以上の価値がある。&br; わかるだろ?&br;旧式が、新式に勝つことなどできない。&br;考えるまでもない、当然の事実だ。&br; そんな簡単なことさえ理解できないとは……&br;ゲベールの奴、いっそ憐れだな。&br; さて、&br;おまえは俺のマスターということだが……。&br; おまえがせめて、&br;ゲベールよりは役に立つことを期待しよう。&br; なあ、マスター&br;……せいぜい、俺をうまく使えよ? #endregion ***第2話:冷徹な戦場(親愛レベル3) [#be91abb7] #region(ネタバレ注意) ……なんだ。おまえか。&br; もちろん、作戦は成功した。&br;俺が参加したんだ、当然だろう。&br; ゲベールとヤーゲル?&br;……ああ、あいつらのことか。&br; あいつらは、戦場で俺の前に立った。&br;俺の邪魔をしたから、&br;力づくで退かせたまでだ。&br; 銃床は、鈍器としても使えるんだぞ。&br;知っていたか?&br; ……戦場で俺の進路を遮る者は、&br;誰であろうと許さない。&br; 味方だろうが、&br;俺の足を引っ張るようなら切り捨てていく。&br;戦場とは、そういう場所だ。&br; ああ、戦場といえば……&br;絶対高貴、だったか。&br;あれは気分が良いものだな。&br; 俺は今まで、&br;人間に扱われる存在だったが……。&br; 人間の手にありながら、俺はずっと、&br;自分でも戦ってみたいと思っていた。&br; ……その点、貴銃士は素晴らしい。&br; 絶対高貴という、人間以上の力で……&br;俺の行く手を遮る奴らを、&br;思うままに倒せるんだからな。&br; この快感……&br;そう簡単には手放せそうにないな。&br; 貴銃士として立つ戦場を、これからも&br;存分に楽しませてもらうとしよう。&br; すると……&br;おまえたちレジスタンスにとって俺は、&br;心強い味方ということになるか。&br; レジスタンスは世界帝軍相手に&br;苦戦している。強い貴銃士の存在は、&br;心底ありがたいんだろう?&br; ならば、俺に余計な干渉をするな。&br;俺が許したときだけ、話を聞いてやる。&br; おまえが大人しく俺に従うというのなら……&br;こちらもそれなりに良くしてやろう。&br; これからのおまえの態度、&br;楽しみにしているからな。 #endregion ***第3話:貴銃士への違和感(親愛レベル5) [#k5375917] #region(ネタバレ注意) おい、おまえ。&br;……見ろ、さっきの作戦で怪我をした。&br;治療を頼むぞ。&br; ……ん? 騒ぐような怪我でもないだろう。&br;死ななければ、なんということはない。&br; とはいえ、腕が使えないと不便だからな。&br;いいからさっさと治療しろ。&br; ……ほう? 不思議なものだ。&br;もう、骨が見えなくなった。&br; ……なるほど、これがおまえの力か。&br;……この治癒能力は、なかなか気に入った。&br; 喜べ。&br;これから先、身体を損なったときは&br;おまえのもとへ来ることにするからな。&br; それにしても……&br;人間の体というのは、つくづく厄介だ。&br; ただそこに在るだけで、体力を消費する。&br;戦えば汗をかき、食わなければ倒れる。&br; 食事にシャワーに洗濯に……&br;面倒なことばかりだ。&br;しかも、この基地の奴らときたら……。&br; おかしいと思わないか?&br;今までは、ただの銃だった奴らが、だ。&br; おまえと出会い、貴銃士になった途端……&br;人間のような顔をして暮らしている。&br; ……まるで、おままごとだな。&br; 俺は、貴銃士である以前に……ただの銃だ。&br;戦うことさえできれば、それでいい。&br; 食事も睡眠も……&br;楽しみだと言う奴らの気が知れないな。&br; ん? 食事……?&br;そんなことを聞いてどうする。&br; 基本的に水があればいい。あとは&br;エンフィールドが食べろと言うから、パン。&br; ああ、エンフィールドが淹れる紅茶は飲む。&br;俺には滅多に淹れてくれないがな……。&br; ……は? 野菜……?&br;俺に、草と木を食えと……?&br; おまえ……&br;さっき褒めてやったからと、&br;図に乗っているんじゃないだろうな。&br; 言っただろう?&br;許してもいないのに勝手な干渉をするなと。&br; ……他の貴銃士どもから、マスターだの&br;なんだのと慕われ、おだてられて……。&br; 治療の腕くらいしか長所がないくせに、&br;思い上がっているんじゃないのか?&br; ……反論したいなら、&br;少しでもマシなメディックになれるよう、&br;訓練でもすることだ。&br; おまえのような弱い存在に、&br;戦場をうろつかれると……目障りなんでね。 #endregion ***第4話:大事な兄(親愛レベル8) [#c895f561] #region(ネタバレ注意) ……なんだ、珍しいな。いつも貴銃士どもに&br;甘やかされているおまえが、力仕事とは……。&br; ……俺に、弱いと言われたから、か?&br; それで力仕事に手を出すとは、&br;ずいぶん安直だが……フ、なるほどな。&br; 俺に痛いところを突かれて、&br;心を入れ替えたというわけか。&br;……従順なところは、評価してやろう。&br; だが……くれぐれも、メディックの仕事を&br;おろそかにしてくれるなよ。&br;おまえの唯一の長所なんだからな。&br; メディックの仕事といえば……さっき、&br;エンフィールドが衛生室に行っただろう。&br; 当然、完璧に治療したんだろうな? ん?&br; そうか……あいつが元気なら、それでいい。&br;あいつは俺の、大事な兄だからな。&br; 俺は、あいつを改造して作られた銃。&br; 前装銃であるエンフィールドを、&br;後装式に改造したならば……&br;あいつも、俺になれるということだ。&br; 素晴らしい話だろう?&br;通常の戦闘でも、&br;もっと力を発揮できるようになるし……。&br; ああ……楽しみだ。&br;そのうち機会を見つけて&br;改造してやろう……フフフ。&br; そういえば……&br;昨日、エンフィールドにショートブレッド&br;……とやらをもらった。&br; クッキーのような見た目だが、&br;人間が生きるために必要な、&br;あらゆる栄養素が入ったものらしい。&br; 俺が思うに……&br;あれは、おまえの差し金なのではないか?&br; ふっ……やはりな。エンフィールドが&br;俺にプレゼントを寄越してくるとは……&br;おかしいと思った。&br; わざわざエンフィールドを通して渡してくる&br;なんて、おまえも狡猾になったものだな。&br; だが……俺の身体を気遣う意図があっての&br;差し入れなのだろう?&br; 戦場で力の限り動くためにも、&br;ある程度栄養は必要ということだしな。&br;……まぁ、今回は許してやろう。&br; 次は、お前から直接渡してこい。&br;わかったな? #endregion ***第5話:世界帝軍の手招き(親愛レベル11) [#z4fc98fe] #region(ネタバレ注意) ……ん? なんだ、おまえか。&br; そうだな、少し……考え事をしていた。&br;今日の作戦で、気になることがあってな。&br; 作戦の途中、世界帝軍との戦闘に入り……&br;俺とエンフィールドはいつも通り、&br;心銃で奴らを追い詰めた。&br; だが、こちらが優勢になってきたところで、&br;奴らが突如……引き上げ始めたんだ。&br; いやに諦めが早いと思ったら、&br;奴らが戻っていく方向に……&br;黒塗りの、大層な高級車が停まっていた。&br; 俺はすぐさま事態を察したさ。&br;戦場に軍の上層部がやって来て、&br;奴らを呼び戻したんだと。&br; 素晴らしいチャンスだと思った。&br;世界帝軍高官の首を狙えるなんて、&br;この機を逃す手はないだろう?&br; だが……&br;車を目掛けて一歩を踏み出そうとした瞬間&br;……なぜか、足が止まった。&br; 心臓に冷たい風が吹き抜けたように、&br;徐々に意識が霞がかって……。&br; そのあとは、&br;世界帝軍の奴らが戦場を去っていくのを……&br;ただ呆然と見送るだけだった。&br; ……あんなことは初めてだ。&br;身体が凍りつくような感覚……&br;あれは、なんだったのか。&br; 世界帝軍の新たな攻撃か……とも思ったが、&br;エンフィールドには&br;影響がなかったようだし……。&br; それに……意識が朦朧としていたせいで、&br;はっきりとは覚えていないが……。&br; 去り際に世界帝軍の貴銃士が振り返って……&br;俺を見たような気がする。&br; そして、招くように手を…………。&br; ……チッ、わけのわからないことばかりだ。&br;……気分が悪い。&br; ……今日は、もう休む。飯はいらん。&br;おまえから、&br;エンフィールドにそう伝えておけ。&br; まったく……おまえの心配など無用だが……&br;なら、あとで俺の部屋に&br;炭酸水を持ってこい。&br; あれならば、多少気分がマシになるからな。&br;……じゃあな。 #endregion ***第6話:おまえに免じて(親愛レベル14) [#sb4eb010] #region(ネタバレ注意) おい、おまえ。これを見ろ。&br;今日の作戦で……。&br; エンフィールドを、壊してしまった。&br; ……正確には、エンフィールドが勝手に&br;俺をかばって、壊れた。&br; だが、エンフィールドがこんなことに&br;なったのは……今日の俺のせいだ。&br; 俺は、今日……世界帝軍に勧誘された。&br; なに。&br;直接、仲間になれと言われたわけじゃない。&br; 作戦の最中に……有無を言わせない、&br;強大な支配の力に襲われた。&br; 世界帝軍の何者かが、&br;俺を取り込もうとしている。&br;直感的にそうわかったが……。&br; この間と同じように、足が止まり、&br;銃を持つ手が下がり……、&br;あらゆる気力を蝕まれそうになった。&br; ……だがな。&br;俺は、名も知らんような奴の&br;兵器に成り下がるつもりはない。&br; それ以上の意志で、はねつけてやったさ。&br; しかし……そうしている間も、&br;敵の銃口が俺を狙っていたらしい。&br; 気が付くと、エンフィールドが……&br;目の前で消えていくところだった。&br; ……ふっ、俺をかばって壊れるなんて、&br;可愛い奴じゃないか。&br;おまえもそう思うだろ?&br; 普段はそっけないくせ、に……って……&br;……おい、なぜおまえが泣く。&br; この場合、泣くとしたら俺の方じゃないか?&br;ま、俺はそんな感受性、&br;持ち合わせていないがな。&br; ともかく……完全に直るかはわからんが、&br;修理所に預けてみるか。&br; ちょうどいい機会だから、このまま&br;俺に改造してやろうかと思ったが……。&br; 俺が大事に思うのと同じく、&br;おまえもエンフィールドを大事に思っている&br;……というのは、悪い気がしない。&br; 今回は、前装式のままにしておいてやろう。&br;おまえに免じて……な。&br; ……さぁ、ついて来い、〇〇。&br;エンフィールドを、必ず取り戻すぞ。 #endregion ***第7話:心の在り方(親愛レベル17) [#y636bc87] #region(ネタバレ注意) おい、〇〇。&br;……話がある。聞け。&br; エンフィールドのことだが……&br;あれ以来調子を取り戻して、&br;今日も元気にしている。&br; 元気だが……呑気にブラウン・ベスと&br;ギターを弾いたり歌をうたったり……&br;やはり、改造してやればよかった。&br; あのエンフィールドが多めに残るように&br;改造すれば……今の俺より、もっとマシな&br;スナイダーになれるだろうしな。&br; 次の機会は、絶対に逃さん。&br;フフフ……。&br; さて、ここからが本題だが……。&br;先日の出来事について、情報を集めてみた。&br; 世界帝軍の貴銃士……奴らにも、&br;おまえのようなマスターが存在している、&br;と言われているが……。&br; おそらく、俺もそいつに&br;支配されかけたのではないかと見ている。&br; 俺はここにいる貴銃士の中で最も年若い……&br;それはつまり、&br;現代銃の型に近いということでもある。&br; 絶対高貴にならずとも、&br;ある程度は奴らに太刀打ちできる……&br;その強さがあるわけだ。&br; もちろん、自分の銃の性能に&br;頼り切っているつもりはないが……。&br; どこか……&br;敵側の考えに通ずるようなところがあって、&br;そこに付け込まれたのかもしれない。&br; ……いっそ、&br;ゲベールのような旧式が羨ましいなあ。&br; あいつら旧式がどんなに頑張っても、&br;この時代の戦場ではせいぜい『いい的』&br;といったところだろ?&br; そんな状況でも勝利することを望むならば、&br;高貴さを鍛える他ないからな。&br; これは仮説だが……。&br;銃本来の性能が高いほど、貴銃士としては&br;不安定な存在なのかもしれん。&br; ……つまり。俺がこのまま&br;レジスタンスのために戦い続けるのか、&br;はたまた世界帝軍に寝返るか。&br; 今後を左右するのは……&br;マスターであるおまえにかかっている。&br; わかるな?&br;俺という貴銃士を失いたくなければ、&br;おまえがちゃんと、捕まえておけ。&br; 俺は、おまえに呼ばれて貴銃士になった。&br;……今となっては、&br;おまえ以外に仕えるつもりはない。&br; さぁ、誓え。俺が生きる限り最後まで、&br;マスターとしての責務を果たす……とな。 #endregion ***第8話:俺だけを見ていればいい(親愛レベル21) [#na2d96ec] #region(ネタバレ注意) おい、〇〇。&br;次の作戦について……話がある。&br; 今度は、世界帝軍の基地に&br;仕掛けに行くそうじゃないか。&br;そこでひとつ、試したいことがあってな。&br; 世界帝軍の基地ならば、&br;俺を支配しようとした世界帝軍のマスター&br;……奴が、再び現れるかもしれない。&br; そいつを捕まえ、&br;洗いざらい吐くまで尋問してやろう。&br;その正体や、能力についてな。&br; もし本当に、おまえと同じ力を持つ人間が&br;いるのなら……奴が支配している貴銃士ごと&br;始末してやればいい。&br; 上手く事が運べば、レジスタンスは&br;かつてない大勝利に沸くことになるだろう。&br; ああ、わかっている。問題は、俺が奴に&br;影響されてしまわないか、だが……。&br;簡単な話だ。&br; 次の作戦……&br;おまえは、ずっと俺のそばについていろ。&br;何があっても、離れるな。&br; おまえが近くにいてなお、&br;敵に奪われるなど……&br;まさか、ありはしないだろう?&br; おまえが俺のマスターとして、&br;務めを立派に果たせるか……&br;つぶさに見ていてやる。&br; リスクはあるが……&br;その分、成功したときのリターンは&br;何事にも代えがたいはずだ。&br; ハイリスク・ハイリターン……上等じゃ&br;ないか。そのくらいの覚悟がなければ、&br;レジスタンスなどやっていけまい。&br; だがな……おまえに不必要なリスクを&br;生み出されてはたまらないからな。&br; いいか。&br;作戦中は、俺以外の貴銃士など放っておけ。&br; おまえの全てを、俺だけのために使え。&br;勝手に他の貴銃士どもの治療などしたら&br;承知しない。&br; 黙れ。口ごたえをするな。&br; おまえは……俺だけを見ていればいいんだ。 #endregion ***第9話:治療と序列(親愛レベル25) [#h148cd34] #region(ネタバレ注意) まったく……残念だ。&br;世界帝軍のマスターとやらには&br;遭遇できず終いか。&br; 奴を探しながら、出会った敵兵を&br;片っ端から始末していったら……&br;世界帝軍基地が壊滅していたな。&br; 戦果としては上々だが……&br;俺の目的は敵基地の陥落ではなかった。&br; 今度いつ相まみえてもいいように、&br;作戦には必ずおまえを連れていくからな。&br;気を抜かずにいることだ。&br; そういえば、俺が撃つ心銃の威力が&br;上がっていたようだが……。&br; ……まあ、当然と言えば当然か。&br; 弱いおまえを守らなければならない分、&br;いつもよりも&br;高貴さが磨かれたのかもしれん。&br; ふっ……治療以外でおまえも&br;役に立つことができるとは、見直した。&br; ところで……&br;おまえ、休養は十分に取っているだろうな?&br; 今回の作戦では、ゲベールやヤーゲルも、&br;旧式なりに力を発揮していたようだが……。&br; ……やはり旧式は旧式だな。&br;ずいぶんと怪我をしたそうじゃないか。&br; おまえはメディックだが……&br;貴銃士の治療には、特別な力を使うはずだ。&br; あいつらを治療するにしても、&br;半分程度にしておけ。&br;あとは自己治癒でなんとかするだろう。&br; 旧式どもの治療で疲労されては困る。&br;俺が存分に力をふるえるよう、&br;俺に集中しろ。&br; 俺の言いつけを破り、無理をするようなら&br;……気絶させてでも、&br;ベッドへ連れて行くことになるが?&br; ……〇〇は、&br;いつも他の貴銃士どもの面倒を&br;見ようとするからなあ。&br; おまえがすっかり回復するまで……ベッドに&br;縛り付けておくのも手かもしれない。&br; 心配するな。&br;痛くはしないさ……〇〇が、&br;従順にしていればの話だが。 #endregion ***第10話:鎖(親愛レベル30) [#paf1c10f] #region(ネタバレ注意) ……おい、〇〇。&br;こっちへ来い。&br; ショートブレッドを取りに&br;衛生室へ来てみたら……なんだ、あの様は。&br; ……おまえはもう忘れたのか?&br;俺のマスターとして、&br;責務を果たすと誓っただろう。&br; 衛生室が貴銃士でいっぱいじゃないか。&br;……まさか、全員診てやっているわけでは&br;ないだろうな?&br; ……言っただろう。&br;俺以外の貴銃士への治療に、&br;力を掛けすぎるなと。&br; これから先、おまえの行動の優先度を全て、&br;俺が管理してやってもいいんだぞ。&br; ……ほう、口ごたえする気か?&br;いい度胸じゃないか。&br; そうだなあ、&br;俺の言いつけが聞けないのなら……。&br; いっそ、基地にいる間は、&br;おまえをどこかに閉じ込めてしまおうか。&br; エンフィールドもおまえを慕っているし……&br;俺の部屋ならばちょうどいいかもな。&br; 基地では、俺の部屋に。&br;戦場では、俺のそばに。&br;……一生、鎖で繋いでおこう。&br; ……本気にしたか?&br;冗談だ。&br; だが……言いつけを破った罰は必要だな。&br; おまえが誰のものなのか……&br;わからせてやろう。 #endregion &aname(top){上へ戻る}; //--------------------------------------------------- **勲章 [#episode_medal] ***唯一の目的([[冷然の貴銃士−I>カード/スナイダー/★3 冷然の貴銃士−I]]) [#g3725767] #region(ネタバレ注意) |エンフィールド|スナイダー、今日もお疲れ様。&br;やっぱり君は強いなぁ。| |ゲベール|チッ……ひとりで好き勝手やりやがって。| |エンフィールド|ゲベール、舌打ちなんて行儀が悪いよ?&br;でも、君にしては珍しく的を射た意見だね!| |ゲベール|ああ゛? んだとエンフィールド!| |エンフィールド|いいかい? 先陣を切るのは&br;スナイダーの得意分野だろうけど、&br;ひとりで進みすぎると危ない。| |エンフィールド|戦場では協調性も大切に……。&br;スナイダー、聞いているのかい?| |スナイダー|……ん? ああ、聞いている。&br;お前が今日も元気そうでなによりだ。| |ゲベール|おいゴルァ無視してんじゃねぇぞ&br;エンフィールド!&br;『珍しく』ってのは余計だろうが!| |エンフィールド|ちょっとゲベール!&br;口を挟まないでくれるかな?| |スナイダー|おいマスター、早く次の作戦に参加させろ。&br;もちろん次も、存分に戦わせろよ?| |エンフィールド|はぁ……誰も僕の話を聞いてないな。&br;やれやれ、困ったやつらだ。| #endregion ***お気に入り([[冷酷な愉悦>カード/スナイダー/★4 冷酷な愉悦]]) [#oc2ed09c] #region(ネタバレ注意) |エンフィールド|〇〇さん、聞いてください。&br;最近スナイダーが&br;妙なものを拾ってくるんですよ。| |スナイダー|妙なものじゃない。……化石だ。| |エンフィールド|なんでも、遥か昔の生き物が、&br;地層の中で形を保って残ったものだそうで。| |スナイダー|基地の近くに洞窟があるんだが、&br;そこの壁にたくさん埋まっていた。| |スナイダー|……見ろ。この鋭い爪の化石は、&br;特に気に入っている。| |スナイダー|これほど大きく鋭い爪があったのなら、&br;相当に強かっただろうな。| |エンフィールド|今日は、僕もお休みをいただいていますし、&br;その洞窟を覗いてみようかと思うんです。| |スナイダー|エンフィールドがどうしてもと言うからな。&br;ふたりで行ってくる。異論はないな?| |エンフィールド|いや、ちょっと興味がある程度なんだけど&br;……まあ、いいか。| |エンフィールド|そういうわけで……行ってきます、&br;〇〇さん! 珍しい化石が&br;手に入ったら、ご覧にいれますね!| #endregion ***マスターの力([[冷酷な愉悦>カード/スナイダー/★4 冷酷な愉悦]]) [#b6de63ba] #region(ネタバレ注意) |エンフィールド|〇〇さん、ご覧ください!&br;これは、アンモナイトの化石です!| |エンフィールド|調べたところ、&br;海に生息する生き物だったようで……。| |エンフィールド|周囲には海に面した街もありますが、&br;どうしてこれが洞窟の中にあるのか……&br;不思議ですね!| |スナイダー|今日は、何かの骨らしい化石も見つけた。| |スナイダー|大きさからして、鳥や魚ではなく……&br;恐竜の化石かもしれないな。| |スナイダー|……なあ、マスター。&br;おまえは銃から貴銃士を&br;呼び覚ますことができるんだろ?| |スナイダー|その妙な力で、&br;化石から恐竜を呼び覚ませないのか? ん?| |エンフィールド|こら、スナイダー。&br;無茶なことを言うものではないよ。| |スナイダー|……ふん、無理なのか? つまらん。| |エンフィールド|仮にできたとしても、&br;迷惑どころの騒ぎじゃないから!&br;絶対ダメだからね!| #endregion ***無駄な努力([[強者の矜持>カード/スナイダー/★5 強者の矜持]]) [#wb64d5c0] #region(ネタバレ注意) マスター、聞いたぞ? 俺たち貴銃士と&br;おまえで、旅行をするそうじゃないか。&br; ただの武器が、いよいよ人間じみた真似を&br;するようになってきたな。&br; 銃同士が親睦を深めたところで、&br;強さが変わるわけでもあるまい。&br; くだらん催しだが……エンフィールドが、&br;張り切っているからな。&br;今回は、俺も付き合ってやろう。&br; それに、この旅行には、&br;旧式どももついてくるんだろう?&br; ふっ……ちょうどいいじゃないか。&br;旅には、荷物持ちが必要だ。&br; 貴銃士としては使えなくとも、&br;その程度の仕事はできるだろうさ。&br; ……それでも、&br;俺と旧式どもの仲を取り持とうと?&br; おまえがそうしたいなら、&br;好きにするがいい。&br;無駄な努力だとは思うがな。 #endregion ***肉の行方([[強者の矜持>カード/スナイダー/★5 強者の矜持]]) [#p7842b97] #region(ネタバレ注意) |ゲベール|スナイドル、テメェ何しやがる!&br;そりゃ俺の肉だぞゴルァ!| |スナイダー|銃もバーベキューも弱肉強食……&br;目を離すのが悪い。そうだろう?| |エンフィールド|スナイダー、&br;取ったなら責任持って食べなよ?| |スナイダー|……ああ、いいだろう。| |エンフィールド|あっ! ほらヤーゲル、野菜も食べたまえ!| |スナイダー|おい、マスター。&br;こっちへ来い。口を開けろ。| |スナイダー|声を出すな、5秒で食え。&br;エンフィールドに気付かれるなよ。| |エンフィールド|スナイダー……あれ?&br;もう肉がない。君、ホントに食べたのか?| |スナイダー|ああ、当然だろう。| |ゲベール|おい、エンフィールド!&br;そいつ、肉を……。| |スナイダー|黙れ旧式。| |スナイダー|マスター、おまえも……&br;余計なことを喋ったら、わかっているな?| #endregion ***戻るべき場所([[強者の矜持>カード/スナイダー/★5 強者の矜持]]) [#gcde44fb] #region(ネタバレ注意) おい、おまえ……どこに消えたかと思ったら&br;こんなところで呑気に散歩とはな。&br; それで? このくだらん旅行で&br;俺と旧式どもの親睦は深まったのか。&br; ……は?&br;少しは深まったと……&br;本気でそう思っているのか?&br; まったく……&br;どうしたらおまえの目にはそう映るのか、&br;一度くり抜いて様子を見てやりたい。&br; まあ、戯言はいい。おまえに……&br;これをくれてやろうと思ってな。&br; 香水……というものらしい。&br;昼に街の露店で押し付けられ、&br;突き返す間もなかった。&br; 悪くない香りだが……&br;やはり俺は、硝煙の香りが一番落ち着く。&br; 俺を早く戦場に戻せ。&br;こんなふうに人間の振りをしていると、&br;自分を見失いそうだ。&br; おまえも……。&br;ああ、そうか。おまえが……。&br; …………。&br; この香水をおまえにやろうと思っていたが、&br;気が変わった。&br; おまえに一番似合うのは、衛生室の……&br;消毒液の匂いだからな。&br; ……さあ、休暇は仕舞いだ、メディック。&br;明日、さっそく基地に帰るぞ。&br; おまえに休んでいる暇などない。&br;基地で、戦場で……&br;今まで通り、俺に尽くせ。わかったな? #endregion ***取材の対価([[危険な眼差し>カード/スナイダー/★5 危険な眼差し]]) [#s316fae0] #region(ネタバレ注意) おい、おまえ。&br;『NOBLE』とかいう雑誌を知ってるか?&br; さっき、そいつの記者だという男が、&br;取材をしたいと言ってきた。&br; ……ん? 当然断ったさ。&br;そんな面倒なことをしている暇があるなら&br;俺は戦場に行く。&br; レジスタンスの活躍を伝えて&br;士気を高めるだの言っていたが、&br;弱い奴らの士気が高まったところで、なぁ?&br; ……ほう、お前から礼として褒美をな。&br;それならば、考えてやってもいい。&br; ただし、くだらないものを寄越したら……&br;わかっているだろうな?&br; さて、面倒ごとを引き受けてやる対価は&br;何にするか……&br;ゆっくり、考えておくとしよう。&br; エンフィールドの改造、&br;というのもいいが……。&br; ……ああ、そういえば、&br;前にエンフィールドが何か言っていたな。&br; 先輩の特集がどうこうと&br;雑誌を見せてきたが、これのことか。&br; ……俺が大々的に載れば、あいつも少しは&br;改造される気になるかもしれないな。&br;なぁ、マスター? #endregion ***貴銃士の本質([[危険な眼差し>カード/スナイダー/★5 危険な眼差し]]) [#ocfb9b88] #region(ネタバレ注意) |記者|本日は『月刊NOBLE』の取材、&br;よろしくお願いします。スナイダーさん、&br;基地での暮らしはいかがですか?| |スナイダー|……どうということもない。&br;この身を保つために必要なことをして、&br;戦場へ行くだけだ。| |記者|え、ええ……&br;必要なこと、と言いますと……?| |スナイダー|睡眠と、あとは食事か。&br;……エンフィールドや○○が&br;うるさいからな。| |スナイダー|他の奴らはなんだかんだと&br;集まって飲み騒いでいるが……&br;俺は、人間の真似事に興味はない。| |記者|真似事、ですか……。&br;確かに貴銃士の皆さんは、&br;もともとは古銃そのもの……。| |スナイダー|そうだろう? 俺たちはあくまで銃。&br;貴銃士として人の身を得たところで、&br;その本質は変わらない。| |スナイダー|……まぁ、&br;エンフィールドは楽しそうにしているがな。&br;それはそれで、好きにすればいい。| |記者|なるほど……そういったお考えですか。&br;エンフィールドさんとの仲は&br;よろしいんですね。| |スナイダー|仲は……どうだろうな。&br;あいつはいつか俺になるのだから、&br;分身のように思っている。| |スナイダー|さあ、取材とやらはもう充分だろう?&br;写真は好きに撮ればいい。| |記者|はい、写真も大丈夫です!&br;スナイダーさん、&br;ご協力ありがとうございました!| |スナイダー|……ようやく終いか。&br;なら、俺は行くぞ。| #endregion ***危険なおねだり([[危険な眼差し>カード/スナイダー/★5 危険な眼差し]]) [#sc65c55e] #region(ネタバレ注意) |スナイダー|○○、見ろ。&br;例の取材とやらに協力してやったぞ。| |スナイダー|……おい、約束は覚えているだろうな?&br;面倒事を引き受ける代わりに、&br;褒美を寄越すと――。| |エンフィールド|あっ、○○さん、&br;こんなところに! ささ、ご覧ください!| |エンフィールド|『月刊NOBLE』にブラウン・ベス先輩の&br;特集が載っているんですよ。&br;これが実に素晴らしくて……。| |スナイダー|……なあ、エンフィールド。&br;表紙は見たか?| |エンフィールド|ん? ……ああ、そういえば&br;君が表紙だったね。それよりスナイダー、&br;君も先輩の記事を読みたまえ!| |スナイダー|…………よし、決めた。&br;マスター、&br;おまえから受け取る褒美のことだ。| |スナイダー|人間の子供らは&br;”なんでも言うことを聞く券”を、&br;お礼の品にすることがあるそうだな。| |スナイダー|俺もそれでいいぞ。&br;安上がりのささやかな品だろう?&br;よかったなぁ?| |スナイダー|さぁて、何を命令しようか……。| |エンフィールド|ス、スナイダー?&br;一体なんの話をしているんだい……?| #endregion ***暑い日のリフレッシュ([[真夏の滴>カード/スナイダー/★5 真夏の滴]]) [#r63d3e26] #region(ネタバレ注意) ……おい、〇〇。&br;これでハーブティーを作れ。&br; 今日、俺が手に入れてきたハーブだ。&br;種類はよくわからんが、&br;いくつかあるだろう。&br; ハーブティーは、&br;草から作ったものにしては、&br;すっきりしていて悪くないからな。&br; これは、この間見た&br;レモングラスというやつだ。&br;その他は知らんからおまえに任せる。&br; ……これか?&br;作戦の帰りがけに通った畑の脇に、&br;野菜と一緒に並べてあった。&br; 無人、販売……?&br;ああ、なるほど……あれはそういうことか。&br; なに、知らなかったのだから仕方ない。&br;金は明日払いにいけば問題ないだろう。&br; 金ならエンフィールドが&br;いくらか持ってるはずだからな。&br; なに……これから行くというのか?&br;金を払いに? この暑いなか、わざわざ?&br; まったく……&br;真面目だな、おまえは。&br; はぁ……わかった。&br;行くぞ。ついてこい。 #endregion ***兄が見る虚像([[Paradox Brothers>カード/スナイダー/★5 Paradox Brothers]]) [#hc028e27] #region(ネタバレ注意) (ナレーション)&br; 作戦へ向かう途中、嵐に見舞われ&br;本隊からはぐれてしまったスナイダーたちは&br; 森の中で廃墟となった屋敷を見つけ、&br;そこで雨宿りをすることになった。&br; 無人のはずの屋敷には、なぜか出来たての&br;食事があり、それを食べた貴銃士たちには。&br;徐々に異変が現れ始めていた──。 |エンフィールド|……さっきの食事、一体何だったんだろう。&br;スナイダーが余計なことを言うから、&br;気味が悪くなってきたなぁ。| |スナイダー|本物のゴーストがいるだのと浮かれて&br;勝手に食べたのはおまえだろう、&br;エンフィールド。| |エンフィールド|でも、ゴーストがいる古い屋敷だなんて&br;ロマンがあるじゃないですか。&br;そうですよね、先輩?| |スナイダー|…………。| |エンフィールド|先輩……? どうしたんですか?&br;……ああ、スナイダーがいないことですか?| |エンフィールド|まったく……すぐ勝手に行動するんだから。&br;おーい、スナイダー?| |スナイダー|おい、〇〇。&br;あいつの言動をどう思う?| |スナイダー|ふむ……やはり、おまえもそう思うか。| |スナイダー|あの妙な食事をとったせいかは知らんが、&br;エンフィールドには今、&br;俺がブラウン・ベスに見えているようだな。| |スナイダー|ふっ……なかなか面白いじゃないか。&br;これは、教えてやったら&br;正気に戻るのか……?| |スナイダー|興味はあるが……滅多にない機会だ。&br;もうしばらくは、&br;この状況を楽しんでおくとするか。| |スナイダー|〇〇。&br;余計なことは言わず、口を閉ざしておけ。&br;いいな?| #endregion ***探索と観察([[Paradox Brothers>カード/スナイダー/★5 Paradox Brothers]]) [#q38a2ce0] #region(ネタバレ注意) |エンフィールド|まれに綺麗な部屋もありますが、&br;大半は荒れてしまって&br;使える状況ではないですね……。| |エンフィールド|もう少し、&br;毛布の類があるといいのですが……。| |スナイダー|…………。| |エンフィールド|ブラウン・ベス先輩……?| |スナイダー|……ん? ああ。| |エンフィールド|やはり、少しお疲れでしょうか……。&br;そういえば、先輩は食事のあとに&br;いらっしゃいましたよね。| |エンフィールド|空腹でしたら、こちらをどうぞ。&br;スコーンです。| |エンフィールド|スナイダー用に持っていたものなので、&br;少し味気ないかと思いますが、&br;よろしければ……。| |スナイダー|……いや、今は腹が減っていない。&br;あとで喰おう。| |エンフィールド|はい!&br;必要な時にはいつでもお声がけくださいね!&br;では、次はあの部屋を見てみましょう!| |スナイダー|ははっ……&br;忠犬もかくやだな、エンフィールドは。| |スナイダー|今なら『先輩命令』で、&br;楽に改造できるんじゃないか? ん?| #endregion ***仄暗い愉悦([[Paradox Brothers>カード/スナイダー/★5 Paradox Brothers]]) [#yd9e74a4] #region(ネタバレ注意) |エンフィールド|わぁ、綺麗な場所だなぁ……!| |スナイダー|そうでもないようだぞ。&br;おい、あっちを見てみろ。| |エンフィールド|うわっ! 大きな穴だ!&br;廊下が半分、崩れかかっていますね……。| |エンフィールド|万が一足を滑らせてしまっては大変です。&br;僕が先に飛び越えて、&br;向こう側からお支えしますね!| |エンフィールド|さあ、ブラウン・ベス先輩、お手をどうぞ!| |スナイダー|…………。| |エンフィールド|先輩? さあ、遠慮なさらず!&br;僕は、銃の性能に慢心せず鍛えています。&br;ですから、どうぞ頼ってください!| |エンフィールド|それに……おふたりの役に立てるのは、&br;とても嬉しいんです。&br;……なんて。| |エンフィールド|先輩はあまり調子がよろしくないようなのに&br;すみません……。&br;なんだか浮かれてしまって。| |スナイダー|…………。| |エンフィールド|ああ、そうだ。休憩の前に、&br;スナイダーも一応探さないといけませんね。| |エンフィールド|あいつなら、ひとりでも問題ないと&br;思いますが……何かあっては困りますし。| |エンフィールド|あれでも大切な弟ですから。&br;……僕を改造しようとしなければ、ですが。| |エンフィールド|そういうわけですので、先輩と&br;〇〇さんは先に戻っていて&br;ください。では、また後ほど!| |スナイダー|……ああ。| |スナイダー|……フ。俺を探すだと?| |スナイダー|いくら探しても見つかるはずはないが……&br;せいぜい、ずっと俺を探しているがいいさ。| #endregion ***襲撃([[瞳に消えぬ闘志>カード/スナイダー/★5 瞳に消えぬ闘志]]) [#l13aec24] #region(ネタバレ注意) |ゲベール|…………。| |スナイダー|なんだ。またその守り袋を持っているのか。| |ゲベール|あぁ? なんか文句あんのかよ。| |ゲベール|……今朝、紐が切れちまった。&br;縁起がわりぃ……何事もなきゃいいけどな。| |スナイダー|……ふん、紐が切れたくらいでなんだ。&br;そんな迷信を気にしているのか。くだらん。| |ゲベール|……ッ、別に……気にしてねーよ。| |ゲベール|…………。| ||(銃声)| |マルガリータ|おじさんっ!!!| |ゲベール|くそっ、襲撃か!?&br;早く応援に行かねぇと……!| |スナイダー|おい、待て! 迂闊に出るな。&br;……お出ましだぞ。| |スナイダー|数が多すぎる。囲まれると厄介だな……。&br;おまえたち、例の場所へ退くぞ。| |スナイダー|おい、旧式。何をしている。| |ゲベール|……俺ぁ、こっから別行動だ。スナイドル、&br;てめぇは〇〇連れて、&br;先に行ってろ。| |スナイダー|ほう……殊勝なことだな。&br;旧式も、こういう時には&br;少しは使い道があるということか。| |スナイダー|……聞け、ゲベール。戻ったら、&br;〇〇がおまえの手当てを&br;することを特別に許してやろう。| |ゲベール|ハッ……だから、&br;てめぇが勝手に決めてんじゃねぇよ。&br;……無駄口叩いてねえで、とっとと行け。| |スナイダー|おい、〇〇。&br;ぐずぐずするな。振り返らず走れ。| |スナイダー|おまえが足を鈍らせても、&br;それはあいつのためにならない。| |スナイダー|……あいつは、旧式のくせに&br;俺に突っかかってくる、&br;根性だけはあるやつだ。| |スナイダー|そう簡単にやられはしないさ。&br;……さあ、行くぞ!| #endregion ***背中合わせの共闘([[瞳に消えぬ闘志>カード/スナイダー/★5 瞳に消えぬ闘志]]) [#n4279276] #region(ネタバレ注意) |スナイダー|チッ……完全に囲まれた。&br;この状況では、……ッ。| |兵士C|間もなく特別幹部2名到着!&br;標的を逃すな!| |スナイダー|特別幹部……?&br;ああ……奴ら、現代銃の貴銃士のことか。| |スナイダー|奴らが来る前、に……&br;せめて、この雑魚どもを……。| |スナイダー|くそ、目が……霞む……。| |ゲベール|おいスナイドル。&br;てめぇと一緒の方が、〇〇は&br;安全なんじゃなかったのかよ?| |ゲベール|俺を散々旧式旧式馬鹿にしといて&br;そのザマか? あぁ?| |スナイダー|ふっ……おまえ、こそ……いつにも増して&br;みすぼらしいなぁ?&br;旧式が来たところで……何ができる。| |ゲベール|さあな。&br;だがよ……てめぇひとりよりは、&br;いくらかマシなんじゃねぇのか。| |スナイダー|よく言うじゃないか。&br;……その言葉、半分くらいは&br;現実になることを祈っておいてやろう。| |ゲベール|けっ……口だけは腹が立つくらい元気だな。| |スナイダー|それはおまえもだろう。&br;さて……無駄口はここまでだ。&br;ゲベール、やるぞ。| |ゲベール|命令すんな。&br;……わかってらぁ!| ||(心銃発動)| |兵士たち|ぐああああっ!!!| |ゲベール|へっ……ちったぁやるじゃねぇか。| |スナイダー|おまえも、ただの捨て駒になるよりは……&br;随分と、役に立ったな。| |スナイダー|…………礼を言う。| |ゲベール|あ゛? なんか言ったか!&br;ぼーっとしてねぇで、&br;さっさと逃げるぞオラア!| |スナイダー|ああ……そうだな。| #endregion ***スナイダーのプライド([[瞳に消えぬ闘志>カード/スナイダー/★5 瞳に消えぬ闘志]]) [#vadfa7e1] #region(ネタバレ注意) |エンフィールド|あの……〇〇さん。&br;先日の作戦のことはお聞きしましたが……&br;スナイダーが、ですね。| |エンフィールド|帰ってきてからなんだかぼーっとしていて……&br;「草」だと言っていた野菜も、&br;差し出してみたら食べるんです!| |エンフィールド|銃に異常はありませんし、&br;そのうち元通りになるでしょうが……。&br;少し気にかけてやってくださいますか?| |エンフィールド|……ありがとうございます。&br;僕の方でも、注意して見ておきますね。| |スナイダー|…………。&br;ああ、〇〇か。&br;俺に何か用か?| |スナイダー|エンフィールドが……?&br;ふん。妙に甲斐甲斐しいと思ったら、&br;そういうことか。| |スナイダー|俺は別に、どこも調子の悪いところなど&br;ない。ただ……。| |スナイダー|この間のことを思い出すと、&br;妙に、気がざわつく。| |スナイダー|動かないおまえと、次から次に湧いてくる&br;敵ども……ゲベールが来なければ、&br;俺たちは揃って虜囚になっていた。| |スナイダー|この基地の誰より強いと言ってきたし、&br;事実そうだ。だが、十分ではなかった。&br;それが……無性に気に食わない。| |スナイダー|……なんだ、その手は。&br;怪我はしていないと言っただろう。&br;俺に触れたところで何にもなるまい。| |スナイダー|…………。| |スナイダー|……まあ、悪くはない気分だ。&br;しばらくそうしていろ。| #endregion ***銃は戦場の夢を見るか([[黄昏の戦場>カード/スナイダー/★5 黄昏の戦場]]) [#gad16532] #region(ネタバレ注意) |スナイダー|ハァ、ハァッ……。| |スナイダー|チッ……何故倒れない。&br;撃たれて無事な場所ではないだろう。| |スナイダー|ならば、これはどうだ。| |???|…………。| |スナイダー|弾も心銃も効かない……?&br;実体があるならば、&br;そんなことはありえまい。| |スナイダー|貴様は一体――。| |エンフィールド|……ダー。&br;スナイダー、起きろったら。| |スナイダー|……ん? エンフィールドか。&br;○○もどうした。| |エンフィールド|どうしたって……君が唸っていたからだよ。&br;○○さんも&br;心配して見に来てくれたんだからね。| |エンフィールド|魘されるなんて珍しいけど……&br;何か悪い夢でも見たのかい?| |スナイダー|夢……?| |エンフィールド|夢くらい、君も知っているだろう?&br;僕らはこうして人の身を得ているし、&br;夢を見るのも不思議ではないよ。| |スナイダー|そうか。&br;……ふむ。くだらん夢だった。| |エンフィールド|ならいいよ。……やれやれ、&br;変な時間に目が覚めちゃったなぁ。&br;明日は早朝から作戦なんだし、早く休もう。| |スナイダー|ああ……そうだな。| #endregion ***黄昏の戦場([[黄昏の戦場>カード/スナイダー/★5 黄昏の戦場]]) [#w5075526] #region(ネタバレ注意) |エンフィールド|○○さん、&br;スナイダーをご存知ありませんか?| |エンフィールド|……あ、あんなところにいたんですね。&br;おや……&br;自分から食事を摂るなんて珍しい。| |エンフィールド|一応ショートブレッドは&br;持たせておいたのですが、ちゃんと&br;食べるとは思っていませんでしたよ。| |エンフィールド|余程お腹が空いたんでしょうか?&br;スナイダーは相変わらず&br;凄まじい活躍ぶりでしたしね。| |エンフィールド|……しかし、全然こっちに気づかないなぁ。&br;なんだかぼーっとしているような……。| |エンフィールド|あいつでも、戦場跡を見て&br;何か思うところがあるんでしょうか。| |エンフィールド|…………。| |エンフィールド|○○さん、スナイダーが&br;食事を終えたら、皆のところまで&br;連れて来ていただけますか?| |エンフィールド|あなたが呼べばきっと、&br;大人しくついてくると思いますので。&br;僕は向こうで、帰還の用意をしてきますね!| #endregion ***狭間の貴銃士([[黄昏の戦場>カード/スナイダー/★5 黄昏の戦場]]) [#f91a2059] #region(ネタバレ注意) …………。&br;……ああ、なんだ、○○か。&br; ぼーっとしていた? 俺が、か?&br;……ふむ。おまえやエンフィールドが&br;言うなら、そうなんだろうな。&br; 特別何かを考えていたわけではない。&br;ただ、いつの時代も&br;戦場の空気は大差ないなと思っていた。&br; 戊辰の戦場も、今の戦場も……。&br; 戦う人間や、戦いの目的が変わろうと、&br;俺たち銃の在り方は変わらない。&br;ひたすらに、目の前の敵を屠るだけだ。&br; だが……そうだな。&br;近頃気に食わないことはある。&br;……夢、だ。&br; 人の形をした黒い影が追ってきて、&br;撃っても撃っても倒せない――。&br; ……まったく、くだらん。&br; ……そもそも、なぜ銃が夢など見る。&br;おまえの力で人の身を得はしたが、&br;俺たちは銃だ。&br; そんなところまで人に似る必要はない。&br;そうだろう。&br; ○○。&br;夢も、物を食うのも、何もかも……&br;余計な人間の機能を消せんのか? ん?&br; ……わかっている。&br;おまえにそんな芸当はできないのだろう。&br; まあいい。&br;無駄な機能はじきに淘汰されるものだ。&br;……そのうち、夢も見なくなるだろう。 #endregion ***とある休日の過ごし方([[バレンタインデーの朝に>カード/スナイダー/★5 バレンタインデーの朝に]]) [#lbb3cc40] #region(ネタバレ注意) …………。&br; ……〇〇? 何か用か。&br; 俺は、これを見ていた。&br;エンフィールドが街で買ってきた&br;恐竜図鑑だ。&br; “前に見つけた化石のことも&br;載っているだろうから、勉強するといい”&br;──だとか言っていた。&br; ふっ……あいつは本当に真面目だな。&br;だが、暇をつぶすにはちょうどいい。&br; 〇〇、おまえも見ろ。&br;これはアロサウルスという恐竜だ。&br; この鋭い鉤爪……易々と獲物を&br;引き裂けそうで、悪くないだろう。俺が&br;持っている化石とも、少し形が似ている。&br; それから、こいつ。&br;最強だと言われている恐竜らしい。&br; ティラノサウルス・レックス──ふむ。&br;前足は妙に小さいが、牙は大きく鋭い。&br;確かに強そうだ。&br; 最強だというのに&br;滅びたのは気に食わんが……。&br; ……それで、おまえは何のために来たんだ?&br;次の作戦の話なら聞くぞ。&br; ……?&br;もう、用は済んだ?&br; はぁ……&br;おまえは時々、&br;わけのわからないことを言うな……。 #endregion ***バレンタインデーの朝に([[バレンタインデーの朝に>カード/スナイダー/★5 バレンタインデーの朝に]]) [#ib2efb53] #region(ネタバレ注意) ……ん、〇〇か。&br; 起きたときには置いてあったんだが……&br;これは何だ?&br; クッキー……?&br;おまえが作ったのか。恐竜型とは、&br;随分と器用なことをするんだな。&br; ……ほう。匂いは悪くない。&br;味見くらいはしてやるさ。&br; ──ポリッ。&br; ふむ……。&br;余計な味はしないな。&br;夏に飲んだ──レモングラス、だったか。&br; あれと似た風味がある。&br;……なるほどな。レモンを入れたのか。&br; これならまあ、食べられなくもない。&br;エンフィールドにも残しておいてやるか。&br; ……なんだと? 貴銃士全員に&br;それぞれ贈り物を用意しているのか?&br; 〇〇……&br;そんな隙があるのなら、&br;俺を戦場に連れて行けばよかったものを。&br; まあいい。敵を屠る力が必要なら、&br;一番に俺を呼べ、いいな? #endregion ***真相は夢の中([[バレンタインデーの朝に>カード/スナイダー/★5 バレンタインデーの朝に]]) [#dfe57841] #region(ネタバレ注意) |エンフィールド|……おや、〇〇さん。&br;こんな夜更けにどうなさったんですか?| |エンフィールド|あまり根をつめないでくださいね。&br;僕でよろしければ、息抜きの紅茶や肩もみ、&br;何でもお手伝いしますので。| |エンフィールド|それでは、おやすみなさい。| |エンフィールド|〇〇さん!&br;ちょっとこちらに来ていただけますか。| |エンフィールド|ええ、そのままそっと……!| |スナイダー|……け、……ロ……ゥス……。| |エンフィールド|今の、聞こえましたか!?| |エンフィールド|たまに唸っていることはありますが、&br;スナイダーが寝言を言うなんて&br;かなり珍しいですよ……!| |スナイダー|す……すめ……&br;ティ……ノサ……ス……。| |エンフィールド|おや……これはもしかすると、&br;恐竜の夢でも見ているのでしょうか。| |エンフィールド|ふふっ。図鑑と、〇〇さんの&br;素敵なクッキーの効果かもしれませんね!| |スナイダー|…………。&br;すぅ…………。| #endregion &aname(top){上へ戻る}; //--------------------------------------------------- **日常 [#episode_daily] ***虎視眈々 [#e7c0a33b] #region(ネタバレ注意) 発生場所:作戦室付近 |スナイダー|……『エンフィールドお兄ちゃん』。| |エンフィールド|…………え!?&br;う、嘘だろ?&br;気味が悪い呼び方しないでくれよ!| |スナイダー|おまえ、さっき戦場で怪我をしただろ。&br;傷は深かったように見えたが……。| |エンフィールド|あ、ああ。応急処置はしたから……&br;報告が済んだら、衛生室に行ってくる。| |エンフィールド|用はそれだけかい?&br;はぁ……いきなり妙なことを言い出すから&br;驚いたじゃないか。| |スナイダー|俺だって、心配くらいするさ。&br;さあ、傷をもっとよく見せてみろ。| |スナイダー|ふむ……ああ、これは重傷だ。&br;それに、銃もかなり&br;汚れが目立ってるじゃないか。| |スナイダー|おまえは早く衛生室に行って休め。&br;銃は、俺が手入れしておいてやる。| |エンフィールド|あっ! こら、スナイダー!&br;勝手に僕の銃を持っていこうとするな!| |エンフィールド|まったく……&br;怪我人相手に油断も隙もないんだから。&br;絶対、君の世話にはならないからね!| |スナイダー|……チッ、もう少しだったのに。| #endregion ***物騒コミュニケーション [#i4ccb699] #region(ネタバレ注意) 発生場所:作戦室付近 |スナイダー|次の作戦は、おまえも同じ部隊なのか。&br;俺の邪魔はしてくれるなよ、旧式。| |ゲベール|ああ……? んだとゴルァ!&br;いつまでも旧式扱いしてんじゃねぇぞ!| |スナイダー|大層な自信だな? それだけ吠えておいて、&br;もしも役に立たなかったら……&br;ああ、そうだ。| |スナイダー|おまえを餌にして、&br;世界帝軍の奴らをおびき寄せるとしよう。| |スナイダー|よかったなぁ、旧式。おまえのような雑魚にも、&br;使い道が見つかったぞ?| |ゲベール|ざけんじゃねぇ!&br;仲間を囮にするなんつう外道が、&br;まかり通るはずねえだろ!| |スナイダー|仲間……?&br;ああ……、おまえも一応は貴銃士だったな。&br;一応は。| |スナイダー|実力が違いすぎて、うっかり失念していた。&br;悪く思うなよ?| |ゲベール|んなっ……&br;テ、テメェどこまで俺をコケにする気だ!?| |ゲベール|今すぐブッ飛ばしてやらァ!!&br;表出ろやゴラァ!!| |スナイダー|ふっ、はははっ!&br;何度も懲りずに噛みついてくる、&br;その根性だけは評価してやろう。| |スナイダー|……それだけは、な。| #endregion *** 放浪するふたり[#s7bab8c2] #region(ネタバレ注意) 発生場所:森の奥 |エセン|ふわぁ……。&br;今日は暖かくて……眠くなる……。| |スナイダー|……ん?| |エセン|……あ。&br;すみません、起こしてしまいましたか。| |スナイダー|…………。| |エセン|あの……湖のそばにある大きな木、&br;登りやすいですし……&br;あそこなら誰も来ないので、おすすめです。| |スナイダー|……なぜ、それを俺に言う?| |エセン|昼寝を邪魔してしまったお詫び、&br;みたいなものです。| |スナイダー|そうか。&br;……気が向いたら行ってみるとしよう。| #endregion &aname(top){上へ戻る}; //--------------------------------------------------- *グッズ [#item] [[スナイダーのグッズ>https://amzn.to/2IQPFkA]] //--------------------------------------------------- //*メモ・雑記 //あれば //--------------------------------------------------- *コメント [#comment] #pcomment(./コメント,reply,10) &aname(top){上へ戻る}; //--------------------------------------------------- データ参照プラグイン 入力支援ツールを表示 ▼参照先ページ選択:データを表示 元データの書式(インラインプラグイン)を継承する