イベント/Secret lies under the tree/エピソード の変更点


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**第1話 桜の樹の下には [#episode1]
#region(ネタバレ注意)
|ケイン|"Dead bodies are buried&br;under cherry blossoms!"|
|カトラリー|え……?&br;「花が咲いたさくらんぼの木の下に&br;死体が埋められてる」……?|
|キセル|し、死体……!?&br;ふ、ふたりとも何の話、してるの……?|
|ケイン|ああ、驚かせてしまいすみません。&br;私が今読んでいる本の話ですよ。|
|ケイン|日本には「桜」という、食用の実がならず、&br;花だけを楽しむ木があるそうですね。|
|キセル|うん、そうだよ。春になると咲いてね、&br;お空が花でいっぱいになるんだ……。&br;それで、なんで死体の話に……?|
|ケイン|この本の主人公は、桜があまりに&br;美しいので気味が悪く、木の下に死体が&br;埋まっているに違いないと言うのですよ。|
|ケイン|ふふ……美しさに対して&br;ある種の恐れと不気味さを抱く感覚は、&br;私にもわかるような気がします。|
|カトラリー|ふぅん……そういうもの?|
|キセル|俺はちょっとわかる……かも。桜は&br;綺麗すぎて、どこか違う世界に繋がってる&br;かも、って気がしてくるんだ……。|
|カトラリー|いまいち想像がつかないけど……&br;そんなに綺麗なら……さくら?&br;って花、見てみたいな。|
|サカイ|たっだいま~! なあなあ皆、&br;とっておきの耳寄り情報あるで~。&br;じゃんっ!|
|サカイ|チェリーブロッサムフェスティバル!|
|キセル&カトラリー|えっ!?|
|ケイン|おやおや、これは奇遇ですねぇ。|
|サカイ|おっ、3人とも興味津々やなぁ!&br;近くの街でやってるって聞いて&br;覗きに行ってみたんやけどな。|
|サカイ|桜、めっちゃ綺麗やったで!&br;明日までは花見だけやなくてお祭りも&br;やってるから、楽しいこと間違いなし!|
|サカイ|俺、そこのバイトでぴえろっちゅーの&br;やってんねん! 明日の会場におるから&br;遊びにきてや~! 案内するで!|
|ニコラ|ノエル、桜だって!&br;どんな花なんだろう……?|
|ノエル|陛下……、明日、&br;ぼくたちと一緒に行きませんか……?|
|ナポレオン|うむ! もちろんだとも、&br;我が愛しの愛銃たちよっ!|
|ニコラ&ノエル|やったー!&br;〇〇も誘ってこよう……!|
|ラップ|はぁ……陛下、&br;安請け合いするものではありませんよ。&br;明日は作戦でしょう。|
|ナポレオン|むっ!? そ、そうであったな。&br;余としたことがうっかり……むむ!|
|ナポレオン|そうだっ!&br;君たち、明日ふたりをフェスティバルへ&br;連れて行ってはくれんかね!?|
|ナポレオン|あんなに楽しみにしてる様子のふたりに、&br;やはり行けないとはとても言えぬ……!|
|ケイン|ナポレオンさん……。ええ、わかりました。&br;我々にお任せください。&br;ね、カトラリーさん、キセルさん。|
|キセル|ごめんなさい……&br;俺も、明日作戦があって……。|
|カトラリー|……ごめん、僕も作戦が入ってるんだ。|
|ケイン|なんと……!|
|ケイン|い、いえ、作戦でしたら仕方がありません。&br;私がおふたりを連れていきましょう……!|
|ラップ|よろしくお願いいたします。&br;目に余る悪戯をするようでしたら、&br;ビシッと叱っていただければと。|
|ナポレオン|君に任せるならば安心だ。&br;頼んだぞ、ケイン!|
|ケイン|は、はい!|
 
||──ゴソ……|
|カトラリー|…………?|
|カトラリー|……ケインさん? こんな夜中に&br;どう、したの……?|
|ケイン|すみません、起こしてしまいましたか。&br;どうにも眠れないもので、&br;マジックの練習でもしに行こうかと……。|
|ケイン|明日はニコラさんとノエルさんを&br;飽きさせないよう、たくさんマジックを&br;披露しなくてはなりませんし、|
|カトラリー|そう……。&br;眠れないって、今日は昼寝でもしたの?|
|ケイン|いえ、そういうわけではないのですが……&br;何故でしょうね。……では、&br;おやすみなさい、カトラリーさん。|
|カトラリー|…………うん。|
#endregion

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**第2話 桜と祭の神隠し [#episode2]
#region(ネタバレ注意)
|クニトモ|わぁ~! こっちでこんなにいっぱい&br;桜が咲いてるの見られるとは&br;思わんかったわ! すごいなぁ!|
|サカイ|お、皆来たんか!&br;ほい、せんせ、フルサトさん、風船やるで!|
|フルサト|アリガト、サカイちゃん♪|
|サカイ|ほい、キンベエのおっちゃんにもひとつ!|
|キンベエ|わ、わしにもか!?|
|フルサト|ウフフ。&br;〇〇と3人でお揃いネ♪|
|クニトモ|…………は?&br;ボクは?|
|サカイ|へ? お前もいるんか?|
|クニトモ|いや、いらんけど。|
|サカイ|ならええやろ。|
|クニトモ|別にええけど、なんや腹立つな……!|
|フルサト|アラ? 見て、金チャン!&br;桜の木に小鳥がたくさんいるワ~。|
|キンベエ|おお、賑やかですな。&br;確か……桜に集まる鳥は&br;蜜を吸っとるんじゃなかったかのう。|
|フルサト|それなら、ここに来たら&br;お腹イッパイになるわネ♪|
|キンベエ|しかし、見事な桜だのう……。&br;こうして見ておると、銃の身なれど&br;郷愁の念が湧いてくるわい。|
|フルサト|そうネ……。なんだか日本が&br;恋しくなってきちゃったワ……。|
|サカイ|おふたりさーん。しみじみしちゃって!&br;あそこの団子屋、美味しいって&br;評判なんやて! 行ってみたらどーです?|
|フルサト|ワォ! 本当に美味しそうネ!&br;食べてみましょ、金チャン!|
|サカイ|俺、そろそろバイトに戻るけど、&br;先生は皆とはぐれたらあかんで?&br;なんや物騒な噂があるみたいやから。|
|クニトモ|物騒な噂てなに?&br;事件でもあったんか?|
|サカイ|それがな……さっき&br;あのおっちゃんから聞いたんやけどな。&br;この公園、『神隠し』が起きるんやて!|
|サカイ|なあなあ、おっちゃん。&br;さっきの話、こいつにも聞かしたって。|
|おじいさん|おお、構わんよ。……数年前までのこと&br;なんじゃが、桜祭りが終わるころになると、&br;人が消える──という噂があってのう。|
|おじいさん|さっきまでそこにいた人が、&br;ふっといなくなるんじゃと。|
|おじいさん|帰ってきた者もいたが、&br;わけのわからないことを言ったり、&br;記憶がなかったり……。|
|おじいさん|こんこんと眠り続け、&br;とうとう目覚めなかった者もいたと聞く。|
|おじいさん|ワシが子供の頃は、『妖精のいたずら』&br;なんて言われとったがのう。&br;君たちも用心するんじゃよ。|
|クニトモ|ふぅん……、&br;ボクたちはまあ大丈夫やろうけど、&br;小さい子らには注意しとこか。|
|クニトモ|〇〇さんも一応、&br;ボクらから離れんようにな?&br;さ、団子食べ行こか~!|
 
|ナインティ|『いいにおい』&br;『ぐーぐー お腹ぺこぺこ』|
|アインス|ん? ナインティ、この先に何かあるのか?&br;任務も片付いたことだ、少し寄っていくか。|
|ナインティ|『ないす!』&br;『さんきゅー アインス いいやつ』|
|アインス|おお……桜か。&br;見事だな……&br;他の奴らにも見せてやりてぇもんだ。|
|ライク♥ツー|へぇ、桜っていうんだ、この花。&br;キレイだけど……&br;ゴージャスって感じじゃないなぁ。|
|ナインティ|………!|
|屋台の店主1|うおっ、なんだ!?|
|屋台の店主2|食い逃げだ! 誰か捕まえてくれー!|
|兵士A|ナ、ナインティさん!&br;落ち着いてくださいぃ~!|
|アインス|はぁ……ったく。こら、ナインティ!|
|ナインティ|……!&br;……、……!|
|アインス|暴飲暴食は身体に良くないぞ。&br;落ち着いて一つずつ食え。いいな?|
|ナインティ|……??|
|ライク♥ツー|……注意するのそっちかよ!|
|???|おーい、ライちーん! ライたーん!&br;おいってば~!|
|ライク♥ツー|あれ……お兄ちゃん……?|
|アインス|おい、お前ら。&br;ナインティをしっかり見てろ。|
|兵士たち|はっ!|
|アインス|ん……?&br;ライクツー、どこ行ったんだ……?|
#endregion

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**第3話 お助けマジック [#episode3]
#region(ネタバレ注意)
|ニコラ|はい、ノエル。&br;ぼくのアイス、一口あげるね!|
|ノエル|えへへ……ぼくのも一口あげる。&br;いちご味も美味しいね、ニコラ……!|
|ケイン|おふたりとも……&br;あまり一度に食べるとお腹を壊しますよ?|
 
&attachref(アルバム/イベント/2019/第3話 お助けマジック.jpg,zoom,第3話 お助けマジック,259x200);
 
|ニコラ&ノエル|……あっ! 〇〇!|
|ニコラ|ねぇねぇ、見て?&br;このアイス、ケインに買ってもらったんだ!|
|ノエル|すっごく可愛いでしょ……?&br;それに、冷たくて美味しいんだよ。|
|ケイン|ふふ……&br;こんにちは、〇〇さん。|
|ノエル|あのね、あのね……&br;ぼくはアップルシナモン味でね、&br;ニコラはいちご味……!|
|ニコラ|〇〇も食べてみて?&br;はい、どうぞ!|
|ノエル|はい、〇〇。&br;ぼくのも食べてみて……?|
|ノエル|ふふ……こうやって食べさせ合いっこ&br;すると、もっと美味しく感じるね。&br;あとは、陛下も一緒に来られたら……。|
|ケイン|ナポレオンさんのことは残念でしたね。&br;ですが、花の盛りは&br;もうしばらく続くそうですよ。|
|ケイン|次は一緒にいらして、&br;公園を案内して差し上げてはいかがですか?&br;私も協力しますので。|
|ニコラ|うん……。そうしようか……ね、ノエル!&br;それじゃあ、一緒に公園を探検してよ、&br;ケイン!|
|ノエル|そうだね、ニコラ……!&br;ケイン、次はね、あっちの──。|
|ケンタッキー|あれ、マスターじゃないっすか!&br;ケインにチビたちも。|
|ニコラ&ノエル|チビって言うな!!|
|ケンタッキー|本当のことだろ~?&br;……それより、スーちんとシャルルヴィル&br;見てねぇか?|
|ニコラ|え……ぼくたちは見てないけど。|
|ケイン|おふたりがどうかなさったんですか?|
|ケンタッキー|それが、時計塔のとこで&br;待ち合わせだったのに、全然来ねぇんだよ。&br;ったく、どこ行っちまったんだか。|
|ノエル|……カミカクシ、ってやつなんじゃない?&br;さっき、クニトモに言われたよ……。|
|ニコラ|人がいきなりいなくなっちゃうんだって。|
|ケンタッキー|はぁ? なんだそりゃ。&br;んなのあるわけねーだろ?|
|ケンタッキー|とにかく、自分、ちょっと探してくるっす!&br;あとで一緒に美味いモンでも&br;食べましょうね、マスター!|
|ノエル|……迷子にでもなってるんだよ。&br;シャルルヴィルって、抜けてるし……。|
|ニコラ|だよねー。&br;……わっ、〇〇、&br;あっちで何かやってるよ。見に行こうよ!|
|ニコラ&ノエル|あっ!|
|ノエル|どうしよう……!&br;アイスが服に垂れちゃった……!|
|ニコラ|陛下に用意してもらった服なのに……!&br;うぅ……っ。|
|ケイン|おや……! おふたりとも、&br;大丈夫ですよ。アイスくらいの汚れなら、&br;きちんと落とせますからね。|
|ケイン|まずは、着替えをしましょうか。&br;桜の花びらを集めて……&br;スリー、ツー、ワン!|
|ケイン|はい、どうぞ。&br;いつものお洋服ですよ。|
|ノエル|わぁ……!&br;すごい、どこから出したの……?|
|ケイン|フフ……それは秘密ですよ。&br;さあ、アイスを食べ切ったら、&br;あちらで着替えてきてくださいね。|
#endregion

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**第4話 骸 [#episode4]
#region(ネタバレ注意)
|ニコラ|〇〇、こっちこっち!|
|ノエル|見て……この桜、&br;花びらがぽわってなってる……!|
|ケイン|……ふふ。ニコラさんもノエルさんも、&br;とても楽しそうで何よりです。|
|ケイン|お守り役が私で大丈夫かと不安も&br;ありましたが、〇〇さんの&br;お陰もあって、杞憂で済みそうです。|
|ニコラ|あれ……見て、ノエル!|
|ノエル|わぁ……。|
|ケイン|おや……?&br;おふたりとも、何かありましたか?|
|ニコラ|うん、小鳥が落ちてるんだ。&br;かわいいよね。|
|ノエル|でも……さっきから全然動かないの。&br;壊れちゃったのかな……?|
|ケイン|…………。&br;その小鳥は、死んでしまったのですね。&br;どこかに埋めてあげましょう。|
|ケイン|何か、地面を掘れそうなものは……。|
|ニコラ&ノエル|…………。|
|ニコラ|ねえ、ノエル。この小鳥って、&br;さっき桜の木にいっぱいいた鳥と同じかな?|
|ノエル|うん。仲間が向こうにたくさんいるのに、&br;ひとりぼっちで埋められるのは、&br;寂しそう……。|
|ニコラ|そうだよね。&br;……じゃあ、一緒に埋められるように、&br;仲間を探してこよっか!|
|ノエル|それいいね、ニコラ──|
|ケイン|……っ、いけません!!|
|ケイン|そんなことしなくていいんですよ!|
|ニコラ&ノエル|……っ!|
|ケイン|あ……いえ、すみません。&br;ですが……その……埋めるのは&br;死んでしまった一羽だけでいいんです。|
|ケイン|何かスコップの代わりになるものは……。&br;探してくるので、ここで&br;おとなしく待っていてくださいね。|
|ニコラ&ノエル|う、うん……。|
|ニコラ|びっくりした……&br;ケインがあんな大声出すの、初めてだよね。|
|ノエル|うん……どうしたんだろう。&br;ぼくたち、そんなにダメなこと言ったかな?&br;〇〇……?|
|小鳥|……ピッ!|
|ニコラ&ノエル|うわぁっ!|
|ノエル|小鳥……飛んで行っちゃった……。|
|ニコラ|ねえ、〇〇。&br;あの小鳥、壊れてなかったんだね。|
|ノエル|気絶してた……?&br;ふぅん、そういうこともあるんだ。&br;陛下が帰ってきたら報告しよう……!|
 
|ノエル|ねぇ、ニコラ……&br;ケイン、遅いね。&br;小鳥はもういなくなっちゃったのに……。|
|ニコラ|うん、ノエル……&br;すぐ戻るって言ってたのにね。&br;……どうしちゃったんだろう?|
#endregion

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**第5話 地下牢の幻 [#episode5]
#region(ネタバレ注意)
|???|おーい、ライたん、こっちだよ~★|
|ライク♥ツー|……お兄ちゃん?&br;かくれんぼとかウザいからやめてよね。|
||………………。|
|ライク♥ツー|ねえ、お兄ちゃんってば!&br;いい加減に出てこないと撃──|
|ライク♥ツー|……あれ、何ココ。&br;こんな霧、さっきまでなかったのに……。|
|ライク♥ツー|お兄ちゃん?&br;アインスさん、ナインティ!|
||………………。|
|ライク♥ツー|何なのこれ……。&br;なんで誰もいないわけ?&br;……とりあえず、戻ってみるしかないかぁ。|
|ライク♥ツー|おーい、&br;誰かいるなら返事くらいしなよねー。|
|ライク♥ツー|あれ……?&br;ここって、帝都の地下牢じゃん。&br;マジでどうなってんの……?|
||──カタン|
|ライク♥ツー|……!&br;誰かきた……。|
|看守|とっとと歩くんだ!|
|アシュレー|くッ……。|
|ライク♥ツー|え、嘘……マスター!?&br;マスターがなんでこんなとこに来るわけ!?|
|看守|ここが貴様の独房だ。&br;さぁ、入れ!|
|アシュレー|……この私に手荒な真似をするとはな。&br;名は何というんだ? 覚えておいてやろう。|
|アシュレー|そして喜びたまえ。&br;近い将来、君と君の一族は皆、&br;安らかな眠りにつくことになる。|
|看守|ふざけたことを言うな!&br;貴様は世界帝に危害を加えた重罪人!&br;何があろうと未来永劫許されることはない!|
|ライク♥ツー|は……? お前こそ何ふざけたこと&br;言っちゃってんの? この人が誰だか、&br;知らないわけないでしょ? おい!|
|アシュレー|ふ……。永劫となると暇だな。&br;本を持ってきてくれ。&br;ありったけのな。|
|ライク♥ツー|ちょっと、マスターまで何言って──&br;っていうかさっきから&br;なんで僕のこと無視するわけ!?|
|ライク♥ツー|……待って、やっぱりこんなの変だって。&br;マスター全然こっと見ないし、&br;兵士だって……。|
|ライク♥ツー|それに、マスター……いつもと全然違う。&br;薔薇の傷が手の甲にしかないし、&br;元気そうだし……。|
|ライク♥ツー|まさかこれ、夢……?&br;でも僕寝てないのに、&br;こんなリアルな夢なんて……。|
|ライク♥ツー|わ、またこの変な霧……!?|
|ライク♥ツー|……あ、ちょっ……マスター!&br;どこ行ったの!?|
|ライク♥ツー|もう……何なんだよコレ……!|
#endregion

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**第6話 かつての戦場へ [#episode6]
#region(ネタバレ注意)
|ライク♥ツー|………………。|
|ケンタッキー|ん……? 今のガスマスク、軍のやつか?&br;あいつらまさか、&br;奴らと出くわしたんじゃ……。|
|???|……ん、……あはは……。|
|ケンタッキー|……!&br;今、なんか声が……。|
 
|ケンタッキー|うおっ!&br;スーちん、シャルルヴィル!&br;こんなとこで寝っ転がって何してんだよ。|
|スプリングフィールド|あれ……ケンちゃんだぁ。&br;ダニエル……ケンちゃんも来てくれたよ。&br;えへへ……。|
|ケンタッキー|は……?&br;何いってんだよスーちん。&br;ダニエルは基地にいるだろ……?|
|シャルルヴィル|はは……&br;くすぐったいって、舐めるなよ……あはは。|
|ケンタッキー|おい、ふたりともどうしたんだよ!&br;大丈夫か!?|
|シャルル&スプリング|あはは……。&br;えへへ……。|
|ケンタッキー|……大丈夫って感じじゃねぇよな。&br;とりあえず皆んとこ&br;連れて行くしかねぇか……!|
 
|ケンタッキー|おーい、サカイ!&br;ちょっと手ェ貸してくれ!|
|サカイ|お~、ケンタッキーくん。&br;どないしたん?&br;今バイト終わったとこやから大丈夫やでー。|
|サカイ|……って、そのふたり大丈夫?&br;酔っ払ってる……っちゅうわけでも&br;なさそうやけど。|
|ケンタッキー|俺にもわかんねぇ。芝生の上で寝てて、&br;一応起きた……んだけど、&br;意識がはっきりしてねぇみたいで。|
|サカイ|うそやん……それって、&br;あのおっちゃんが言ってたやつとちゃうん?|
|ケンタッキー|あ? カミカクシィとかいうやつか?&br;んなのあるわけ……。|
|シャルル&スプリング|…………。|
|ケンタッキー|……でも、こいつら、&br;明らかに普通じゃないよな……。|
|サカイ|ど、どないしよ……。とりあえず&br;思いっきりひっぱたいてみるとか……?|
|ケンタッキー|……っし、やるか。せーの!|
||──バシッ!!|
|スプリング&シャルル|痛ぁ~~~っ!!!|
|シャルルヴィル|あれ? ここ……&br;ああそっか、俺たちチェリーブロッサム&br;フェスティバルに来てて……。|
|サカイ|ふたりとも一体どないしたん?&br;変な薬でも嗅がされたんか?|
|スプリングフィールド|ううん……俺たち、ただ桜を見てただけ……&br;だったはず……。|
|スプリングフィールド|そしたら、犬の鳴き声が聞こえて……&br;振り返ったら、いつの間にか深い霧が&br;かかって、真っ白なとこに来て……。|
|シャルルヴィル|戻ろうとして歩いてる内に、アメリカの……&br;昔の戦場にそっくりな所に出てさ。|
|スプリングフィールド|しかも、ダニエルにそっくりなワンコまで&br;いたんだよ。びっくりしたなー。|
|ケンタッキー|“そっくり”って、どういうことだ?&br;ダニエルなら基地に──。|
|スプリングフィールド|そうじゃなくて、ケンちゃんが話してくれた&br;“昔の”ダニエルだよ!|
|スプリングフィールド|ほら、昔ケンちゃんを使ってた&br;民兵さんが飼ってたっていう。&br;首輪も模様も、聞いたまんまだったんだ。|
|シャルルヴィル|だから俺たち、不思議だな~って&br;言いながらそいつと遊んでたんだけど……&br;なんかヤバかった感じ?|
|サカイ|ヤバかったも何も……。&br;ふたりとも、&br;明らかに様子がおかしかったで。|
|ケンタッキー|ダニエルにそっくりな犬を見たっつーのも&br;気になる……。まさか、&br;タイムトラベルしてきたんじゃねぇよな。|
|サカイ|あの噂、ほんまシャレにならんやつ&br;やったんとちゃうか、これ……。|
|全員|…………。|
|ニコラ|あ、みんないた……!&br;大変だよ!|
|ノエル|ケインが……&br;ケインが、いなくなっちゃった……!|
|4人|えっ……!?|
#endregion

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**第7話 過去への旅路 [#episode7]
#region(ネタバレ注意)
|サカイ|ケインさんまでおらんなるとか……&br;これ、絶対あかんやつや。&br;俺、みんなにも伝えてくるわ!|
|シャルルヴィル|なあ、ケンタッキー。&br;俺とスフィーを見つけたところのそばに、&br;誰かいたりしなかった?|
|ケンタッキー|いや、いなかったはずだぜ。&br;でも、一応もっかい見に行くか。&br;植木の中までは確認してねぇし……。|
|ニコラ|ぼくたちも探しに行く! ね、ノエル。|
|ノエル|うん……早くケインを見つけなきゃ……!|
 
|ケイン|………………。|
|ケイン|ああ、やっと見つけた……。&br;これくらい太い枝なら、&br;土も掘れそうですね。|
|ケイン|おや……? 〇〇さん、&br;ニコラさん、ノエルさん……?|
||………………。|
|ケイン|妙ですね。そんなに遠くまで&br;来た覚えはないのですが……。|
|ケイン|それに、この霧は何でしょう……。&br;視界がまったく……。|
|ケイン|ん……?&br;ここは……。|
|ケイン|街……?&br;おかしい、公演のそばの街とは&br;景色が違う……。|
|ケイン|……私はここを見たことがある、ような──|
 
||──カラン、コロン♪|
|ケイン|──っ!|
|老紳士|やぁ、しばらく。&br;注文の品はできとるかね?|
|店主|おっ、来なすったね。もちろんですとも。&br;こちらがご所望の“杖型の仕込み銃”だ。&br;どうですかな?|
|ケイン|(あれは……私……?)|
|老紳士|おお……これは素晴らしい!|
|店主|さすが、旦那はお目が高い!&br;撃つ時には、杖の先にある&br;キャップを外して──。|
|店主|ここに照準器もついておりますからね、&br;それで狙いを定めて、持ち手のところの&br;引き金を引くって寸法ですわ。|
|老紳士|うむ。これで、散歩中に&br;いい獲物に出会っても安心だ。|
|老紳士|いやぁ、この間見た鳥は実に立派でね、&br;ここに銃があれば……と&br;それはそれは悔やんだものだよ。|
|店主|喜んでもらえて何よりですよ。&br;杖として、銃として、こいつがあなたの&br;良き相棒となるよう、祈っとります──|
|ケイン|(……ひどく懐かしいような、&br;初めて知るような……)|
|ケイン|(これは……私の原風景なのか……?)|
#endregion

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**第8話 儚きは物の夢 [#episode8]
#region(ネタバレ注意)
|ケイン|(また、霧が……)|
|ケイン|(ここは……ダウンタウン……?)|
|男1|おい、奴は来たか?|
|男2|いや、まだだ。|
|男1|奴はこの通りを夜9時きっかりに通る。&br;あと……1分ってところだな。&br;しくじるなよ。|
|男2|ああ。“こいつ”があれば&br;隙を突くのも簡単さ。&br;一発で仕留めてやるよ。|
|ケイン|(ああ、あれは……&br;彼らが持っているのは……&br;“私”だ……)|
|男1|……お、お出ましだぜ。|
|男2|へっ……ちょろい仕事になりそうだ。&br;ちょっくら行ってくる。|
|ケイン|(いけない……!)|
|ケイン|(違う!&br;私は、そういうことのために&br;作られたのでは──!)|
|男2|すみません、道をお聞きしても?|
|男性|ええ、構いませ──|
 
||──ザッ、ザクッ、ザッ……|
|男1|ふぅ……こんだけ掘れば十分か。&br;おい、埋めるぞ。お前は頭の方を持て。|
|男2|せーのっ、と!|
||──ドサッ|
|ケイン|(かわいそうに、この男)|
|ケイン|(私が杖の形をしているばかりに、&br;油断して……)|
|???|『……も……に……』|
|ケイン|……え?|
|死人|『お前も一緒に埋まるんだ。&br;俺と一緒に……』|
|死人|『俺と一緒に……冷たく……&br;暗い、湿った土の中へ……!』|
|ケイン|なっ……!|
|ケイン|や……やめろ!&br;私は……私は帰らなければ……!|
|???|『帰る……? 何故だ?』|
|ケイン|私には、私には……っ!|
|???|『行かないで』&br;    『待ってよ』&br;  『もっと、ずっと……遊ぼうよ』|
|ケイン|いいえ……!&br;私にはもう、帰るべき場所と……&br;仲間たちがいるのです!|
 
|ケイン|ハァ、ハァ……。|
|???|…~…♪&br;……~♪ ……|
|ケイン|(……歌……?&br;誰かの……優しい声が聞こえる……)|
|???|~♪ ~~~♪&br;~~♪ ~~~♪|
|ケイン|(この声は……&br;〇〇さん……?)|
|ケイン|(……!&br;随分とお歳を召されて……&br;でも確かに、〇〇さんですね)|
|あなた|~~~♪&br;~~♪|
|ケイン|(おや、〇〇さんの手で&br;メンテナンスをしていただけるとは。&br;良い夢でしょうか。)|
|ケイン|(カトラリーさんにキセルさん、&br;ブラウン・ベスさん……&br;ああ、たくさんの仲間たちが……)|
|ケイン|(皆さん少し古びたように見えますが、&br;とても綺麗ですね……。&br;ふふ、〇〇さんらしい)|
|ケイン|(ずっと、〇〇さんのそばで、&br;こうして緩やかに年月を過ごす……&br;なんと幸せなことなんでしょう)|
|ケイン|(こんな夢なら、&br;ずっと見ていたい…………)|
#endregion

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**第9話 繋ぎ止めるもの [#episode9]
#region(ネタバレ注意)
|ニコラ|ケインー! いるなら返事しろってばー!|
|ノエル|ケイン、出てきてよ……!&br;どこにいるの……?|
|ニコラ|はぁ、はぁ……&br;ダメだよ、見つからない……!&br;〇〇もダメだった……?|
|ノエル|そっかぁ……。&br;ケイン、本当に妖精さんの世界に&br;行っちゃったのかな……。|
|ニコラ&ノエル|…………。|
|ノエル|あ……!&br;〇〇、ニコラ、&br;あそこの川、見て……!|
|ニコラ|あっ! ケインの帽子だ!&br;上の方から流れてきたんだ!|
|ノエル|じゃあ、川をたどっていったら&br;ケインのところに着くかな……?|
|ニコラ|行こう、〇〇!|
|ニコラ|……っ!&br;ねえあれ、ケインじゃない……?|
|ノエル|わ、本当だ……!|
 
&attachref(アルバム/イベント/2019/第9話 繋ぎ止めるもの.jpg,zoom,第9話 繋ぎ止めるもの,259x200);
 
|ニコラ|おい、ケイン! ケイン!&br;何してるんだよ、起きろって!|
|ケイン|…………。|
|ノエル|ねえ……起きろったら……!|
|ノエル|ぴゃっ!&br;……ど、どうしよう〇〇。&br;ケイン……すごく冷たい……!|
|ニコラ|そ、そんな……&br;きっと水の中にいるからだよ!&br;そうだよね、〇〇?|
|ノエル|〇〇……&br;どう?&br;ケイン、壊れたりなんかしてないよね……?|
|ニコラ|……わかった。&br;もっと大きな声で呼びかけてみる!|
|ニコラ|おい、ケイン! おいっ! 起きてよ!|
|ノエル|ケイン……! 起きてよ……!&br;ぼくたちと&br;公園を探検するって言っただろ……!|
|ニコラ|そ、そうだぞ!&br;約束を破るとか、ケインらしくない!|
|ノエル|だから、お願い……! 起きてよ……っ!|
#endregion

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**第10話 夢から覚めて [#episode10]
#region(ネタバレ注意)
|???|──ン!&br;──ケ……、……ケイン、……!|
|ケイン|(……この声……&br;〇〇さん……?)|
|ケイン|(それと……&br;ニコラさんにノエルさん……)|
 
|ケイン|ん…………?|
|ニコラ&ノエル|ケインっ!!!|
|ケイン|おっと……!&br;おやおや、おふたりともどうしたんですか?|
|ケイン|あらら……私はなぜ&br;こんなところにいるのでしょう。&br;ずぶ濡れですし……。|
|ケイン|……はっくしゅん!|
|ニコラ|ケイン、大丈夫……?|
|ノエル|あ……冷たいけど、温かい……!|
|ケイン|〇〇さんまで&br;泣きそうなお顔をされて……、&br;一体何が何やら……。|
|ケイン|よくわかりませんが、&br;随分と冷えてしまったようですね。ふふ……&br;あなたの手がいつも以上に温かく感じます。|
|サカイ|あっ! おったー!&br;みんな、ケインさんおったで~~~!|
|ケンタッキー|うわっ、びしょ濡れじゃねーか!&br;一体何があったんだよ?|
|ニコラ|ケイン、水の中で眠ってて、&br;全然目が覚めなかったんだ……!|
|ノエル|……あんなの、絶対普通じゃなかった……。&br;悪い妖精さんに、&br;連れて行かれそうになったんだ……!|
|サカイ|なあ、ケインさんは&br;何が起きたか覚えてる?|
|ケイン|ええ。いつの間にか霧に包まれて……&br;昔いた場所の景色を見ていました。|
|スプリングフィールド|俺たちと一緒だ……!&br;やっぱりあの噂って、&br;本当だった……のかな。|
|全員|…………。|
|シャルルヴィル|俺たちを守ってくれる妖精さんもいるのに、&br;なんでこんなことするんだろう……。|
|ケイン|……寂しかった、のかもしれませんね。&br;フェスが終わり、人がいなくなるのが。|
|ケンタッキー|へ……?|
|スタッフのおじさん|おーい、バイトの兄ちゃん!&br;君、明日も来れるかい?|
|サカイ|えっ? 来れるっちゃ来れるけど……&br;なんで? お祭りは今日までやろ?|
|スタッフのおじさん|それがな、数年ぶりに&br;復活したフェスだから大盛況でよ!&br;期間の延長が決まったんだ。すげぇだろ?|
|スタッフのおじさん|ってことで、明日も頼んだぜー!|
|サカイ|おおー! そらええなぁ、任しときーっ!|
|ケイン|……では、私も明日、&br;また来ることにしましょう。|
|ケイン|大丈夫ですよ、〇〇さん。&br;妖精の悪戯の理由は察しがつきましたので、&br;心配ありません。|
|ケイン|……私に案があります。&br;ニコラさん、ノエルさん、&br;協力してもらえますか?|
#endregion
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**第11話 不穏の芽生え [#episode11]
#region(ネタバレ注意)
|ライク♥ツー|ん…………?|
|アインス|お……気がついたか、ライクツー。&br;身体に異常は?|
|ライク♥ツー|別に、無いと思うけど……&br;あれ、僕いつのまに城に……?|
|アインス|覚えていないのか? お前、&br;公園でいきなりいなくなったと思ったら、&br;木に寄りかかって寝てたんだぞ。|
|ライク♥ツー|え……お兄ちゃんじゃあるまいし、&br;僕そんなことした覚えないんだけど……。|
|ライク♥ツー|そう……確か、お兄ちゃんに呼ばれて&br;歩いていったんだ。いや、でも……&br;あんなの、夢に決まってる……。|
|アインス|……?&br;何かあったのか?|
|ライク♥ツー|絶対ありえないことだけど──&br;マスターが&br;牢屋に入れられるところを見たんだ。|
|アインス|……!&br;なん、だと……?|
|ライク♥ツー|……え、だからたぶん、ただの夢だって。&br;それも超! 変なやつ。|
|ライク♥ツー|マスターが帝都の地下牢に繋がれててさぁ、&br;兵士が“貴様は罪人だ”とか&br;生意気な口叩くわけ。|
|ライク♥ツー|しかも“世界帝に危害を加えた”とか!&br;自分で自分に危害って、ナニソレ? って&br;感じじゃない?|
|アインス|…………!|
|ライク♥ツー|……ちょ、アインスさん……?|
|モーゼル|──ライクツー。|
|ライク♥ツー|わっ! びっくりしたぁ。&br;モーゼル、いつからいたの?|
|モーゼル|ライクツー、それはただの悪い夢です。|
|モーゼル|あなたは何も見なかった。&br;夢のことは忘れなさい。いいですね?|
|ライク♥ツー|え……? う、うん……。|
 
|ライク♥ツー|……あの夢、何だったんだろう。&br;本当に夢だったのかな……。|
|ライク♥ツー|……ううん、現実みたいにリアルだったし、&br;モーゼルのあの言い方……。|
|ライク♥ツー|…………。|
|ライク♥ツー|僕が見た光景って、まさか、&br;本当にあったことなわけ……?|
|ライク♥ツー|でも、世界帝はこの世界の支配者で、&br;誰よりも偉いんじゃないの……!?|
|ライク♥ツー|それとも未来……?&br;レジスタンスに負ける未来……&br;そんなものがあるっていうわけ?|
|ライク♥ツー|……そんなの。&br;……そんなの、ありえない……!!|
|ライク♥ツー|僕は……&br;敗者になんて、絶対なりたくないっ!!|
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**第12話 満開のフィナーレ [#episode12]
#region(ネタバレ注意)
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&attachref(./.jpg,zoom,,259x200);

|カトラリー|へぇ……これが桜なんだ。&br;花びらが降ってくる……綺麗だね。|
|キセル|えへへ……こっちで桜が見られるなんて、&br;思ってなかったから……嬉しい、なぁ。|
|ケイン|出店や催しものもたくさんありますから、&br;色々見てまわりましょうね。|
|ナポレオン|おお……!&br;ここまで見事な景色が見られるとは!&br;ニコラ、ノエル。案内は頼むぞっ!|
|ニコラ&ノエル|はい、陛下……!&br;ぼくたちにお任せくださいっ!|
|ラップ|桜、といいましたか。美しいもの&br;ですね……。誘っていただき&br;ありがとうございます、〇〇。|
|ナポレオン|ラップはどこだ! ラーップ!&br;お前も早く来い!|
|ラップ|やれやれ……&br;こんな時でも陛下は騒がしいですね。&br;では、また後ほど。|
|サカイ|〇〇せんせ~!&br;こっちやで、ほら、敷物んとこ座って!|
|クニトモ|ケインさんのスペシャルショーって&br;何するんやろな? やっぱり&br;マジックやろか? 楽しみやわぁ♪|
|フルサト|金チャン、そろそろ時間ヨ! 急いデ~!|
|キンベエ|おお、すまん。団子を買いに行っとったら&br;こんな時間になってしもうてのう。|
|ケイン|Ladies and Gentlmen、&br;そして、見えないお客様方。&br;皆様どうぞご注目を!|
|ケイン|楽しいショーの始まりですよ。&br;それでは──スリー、ツー、ワン。|
 
&attachref(アルバム/イベント/2019/第12話 満開のフィナーレ.jpg,zoom,第12話 満開のフィナーレ,259x200);
 
|ニコラ&ノエル|わっ!|
|ケイン|あら不思議、シルクハットの中から、&br;小さなマジシャンたちの登場です!|
|ニコラ|あははっ!&br;わーい! びっくりしたー?|
|全員|おお~~~!!!|
|ケイン|そして私、ケインの&br;華麗なる空中浮遊をご覧あれ──!|
|ノエル|あわわ……ケ、ケイン!&br;シルクハットが勝手に動くよ……!?|
|ケイン|え?&br;あらら?|
|ニコラ|ちょっ……&br;ケイン、ワイヤーが見えてるって!|
|ケイン|おっと……!&br;それでは皆様、ごきげんよう。&br;また来年の春にお会いしましょう!|
|ナポレオン|はーっはっは、&br;実に素晴らしいステージだったぞ!&br;見事なオチもついたではないか!|
|ケイン|いえ、オチにするつもりでは……&br;ですが、皆さんに楽しんでいただけたようで&br;何よりですよ。|
|キセル|うん……すごく楽しかった……!&br;ケインさんらしい感じだった、かな……&br;へへへ……。|
|カトラリー|あれくらいが……なんて言うか、&br;落ち着くよね。でも、ニコラとノエルを&br;出した種はわからなかったよ。|
|ケイン|ふふ……私も少しは上達したようですね。&br;また練習に付き合っていただけると&br;有り難いです。|
|ニコラ|これで、妖精さんたちも&br;満足してくれたかな?|
|ケイン|ええ。……来年の春になれば、&br;またたくさんの人がここへやって来ます。|
|ケイン|それまでは、また時々……&br;私たちもこの公園へ&br;遊びに来ることにしましょう。|
|ニコラ&ノエル|うん!!|
 
|ケイン|〇〇さん、&br;とりとめのない話をしても構いませんか?&br;昨日、この公園で見た夢のことです。|
|ケイン|ひとつは、過去の一場面でした。&br;おそらく、私を作った職人、&br;最初の持ち主である老紳士──。|
|ケイン|その後、持ち主を転々と変えて、&br;暗殺に使われた時のことも。|
|ケイン|……いえ。&br;あくまで過ぎ去った昔の出来事ですから。&br;ご心配には及びませんよ。|
|ケイン|もうひとつは、未来です。私の願いが&br;見せた幻か、本当に未来の一場面を&br;垣間見たのかはわかりませんが……。|
|ケイン|お年を召された〇〇さんが、&br;優しい旋律を口遊みながら、&br;銃になった私たちを磨いていたのです。|
|ケイン|今、この時間のように、&br;〇〇さんや&br;大切な皆さんと日々を過ごせている──|
|ケイン|そんな“奇跡”の先にあの光景があるなら、&br;それはきっと、この上なく&br;幸せなことだと思うのですよ。|
|ケイン|私には幸せを願う資格など&br;ないのかもしれませんが、いつか夢に見た&br;景色が訪れるようにと、願っております。|
#endregion