イベント/愛しい君に、光あれ/エピソード の変更点


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**第1話 世界帝軍の秘密 [#episode1]
#region(ネタバレ注意)
|レジスタンスの諜報員|…………。|
|レジスタンスの諜報員|……これが、例の“赤い石”か。|
|レジスタンスの諜報員|なんとしても、彼らに届けなければ……!|
 
|ドライゼ|ああ、〇〇。&br;作戦を終えて、ただいま帰還した。|
|ローレンツ|今回は俺、怪我しなかったんですよぉ!&br;少しは成長してるってことですかね……!|
|タバティエール|ははっ、良かったなローレンツ。&br;他の奴らも大したことないぜ。&br;作戦が首尾よく進んだんでな。|
|タバティエール|手当てが必要なのはシャスポーくらいだろ。&br;近接戦でナイフが掠ってたからな。|
|シャスポー|おい、タバティエール!&br;余計なことを言うな。&br;僕は一番戦果を上げたんだ。|
|シャスポー|なのにこれぽっちの怪我なんだからな。&br;僕みたいに高性能で鍛錬も積んでいる&br;貴銃士じゃなきゃ、こうは──。|
|タバティエール|へいへい、シャスポー様。&br;〇〇ちゃん、&br;こいつの手当て頼めるか?|
|シャスポー|〇〇、&br;僕はこれくらい平気なんだよ?|
|シャスポー|でも……そうだね。&br;君がそう言うなら、治療をお願いするよ。|
|シャスポー|ふふ……僕、君に手当てされるのは&br;大好きなんだ。君の手からは、&br;優しさと温かさが伝わってきて……。|
|シャスポー|……あれ? 〇〇、&br;もしかして……疲れてる?|
|シャスポー|いや……&br;いつもならこれくらいの怪我、&br;ぱっと治しちゃうでしょ。|
|シャスポー|今日は時間がかかってる&br;みたいだから……。|
|シャスポー|……ううん、このへんで大丈夫だよ。&br;あとは自然と治るからさ。|
|シャスポー|でも、〇〇の手の傷は&br;どんどん治ってきてるみたいでよかった。|
|シャスポー|君が痛い思いや苦しい思いをするのは、&br;僕、見たくないからね。|
|シャスポー|さ、今日はゆっくり休んで。&br;部屋まで送るよ。|
|ドライゼ|…………?|
 
|恭遠・グランバード|みんな、遅くにすまない。&br;世界帝軍に潜入している諜報員から&br;連絡が入った。緊急の任務を頼みたい。|
|ドライゼ|……詳しく聞こう。|
|恭遠・グランバード|軍の研究施設から、&br;トップシークレットに該当するような品を&br;入手したそうだ。|
|恭遠・グランバード|それが何かによっては、&br;レジスタンスが勝利するための&br;大きな切り札になるかもしれない。|
|恭遠・グランバード|受け渡し役が必要なんだが……&br;そこまで重要なものとなると、&br;任せられるのは君と貴銃士くらいだ。|
|恭遠・グランバード|昼に戻ったばかりのところをすまないが、&br;君たちが行ってくれるだろうか。|
|恭遠・グランバード|あいにく他の貴銃士は出払っていて、&br;早い隊でも戻るのは明日の朝なんだ。|
|ローレンツ|は、はい! 俺は大丈夫です。|
|シャスポー|僕も異論ないよ。&br;戦況を変える可能性があるほど&br;重要な情報なら、なんとしても得るべきだ。|
|恭遠・グランバード|〇〇、皆、ありがとう。&br;俺は引き続き、諜報員からの情報を待つ。&br;何かあればすぐに連絡するよ。|
|タバティエール|……さてと。&br;それじゃ、急いで準備しますかね。|
#endregion

//------------------------------
**第2話 『赤い石』 [#episode2]
#region(ネタバレ注意)
|シャスポー|……このあたりで間違いないな。&br;周囲に敵影は?|
|タバティエール|こっちは問題なしだ。お前の心配は&br;わかるが、二重スパイの罠……&br;っていう線はなさそうだな。|
|ドライゼ|だが、用心するに越したことはない。&br;……受け渡し場所はこっちだな。&br;行こう。|
||──ガサッ。|
|ローレンツ|ひゃわわっ!|
|レジスタンスの諜報員|驚かせてすまない。&br;すぐに基地に戻らなければいけないから、&br;着替える余裕がなかったんだ。|
|レジスタンスの諜報員|長く持ち場を離れては怪しまれる。&br;手短に伝えるが……&br;あなたが、貴銃士たちのマスターだな。|
|レジスタンスの諜報員|来てくれて助かった。&br;あなたにこれを託したかったんだ。|
|シャスポー|……何だい?&br;このちっぽけな木箱が&br;極秘情報だって言うのか?|
|レジスタンスの諜報員|ああ。開けてみてくれ。&br;……絶対に、中のものに&br;手を触れないようにな。|
|タバティエール|ん……?&br;〇〇ちゃん、&br;これが何か知ってるのか?|
|ローレンツ|ルビーとか、宝石……ではないですよね。&br;なんだろう……見ているとぞわぞわする……。&br;何ですかこの赤い石……。|
|レジスタンスの諜報員|君の感覚は正しい。&br;この結晶に触れた人間は、&br;全身から血が噴き出し──。|
|レジスタンスの諜報員|一様に、恐怖と苦痛の表情を浮かべて、&br;ことごとく死ぬそうだ。|
|ローレンツ|ひえぇっ! そ、そんなものを&br;なんで〇〇さんに&br;渡すんですかっ!?|
|タバティエール|ローレンツ、落ち着け。&br;そんな話、聞いたことがあるぞ。&br;──確か、カトラリーくんが言っていたな。|
|タバティエール|軍の奴らが戦場跡地で探し回ってるってのは&br;まさかこの石のことか?|
|レジスタンスの諜報員|……そうだ。軍の研究者たちは、&br;これを『アリノミウム結晶』と呼ぶ。|
|レジスタンスの諜報員|世界帝軍は、ある極秘の研究のために&br;結晶の収集を続けてきた。|
|ドライゼ|極秘の研究……&br;それがマスターと関係があると?|
|レジスタンスの諜報員|ああ。この結晶に触れた人間は&br;まず間違いなく死ぬが……&br;ごく稀に、例外がいる。|
|シャスポー|……!&br;まさか……!?|
|レジスタンスの諜報員|石に触れながらも生き残り、&br;力を得た稀有な存在──それが、あなただ。|
|全員|……!!|
|ローレンツ|……って、〇〇さんも&br;びっくりしてるじゃないですかぁ……!|
|レジスタンスの諜報員|あなたが知らなかったのも無理はない。&br;普通は死ぬなんて、&br;試さなければわからないことだ。|
|レジスタンスの諜報員|そして、問題はここからだ。&br;軍では新たな「マスター」を生み出すため、&br;人工結晶を作る研究を進めている。|
|タバティエール|おいおい……成功したところで、&br;触れたらどうせ死んじまうんだろ。|
|シャスポー|奴らにそんなことを気にする善良さが&br;あるとでも? 「マスター」を作れるまで、&br;際限なく試すだけだろう。|
|レジスタンスの諜報員|ああ。もし研究が成功し、&br;「マスター」適合者が現れたら……&br;戦況が悪化することは間違いない。|
|レジスタンスの諜報員|それだけはなんとしても阻止しなければと、&br;こうして盗み出したんだ。|
|ドライゼ|よくやってくれたな。&br;敵地での危険な任についている君に、&br;最大の感謝と賛辞を送る。|
|レジスタンスの諜報員|へへっ。それじゃ、俺は戻るよ。&br;また何か情報があれば伝え──|
|レジスタンスの諜報員|ぐあ……っ!!|
|シャスポー|〇〇、伏せろっ!&br;全員木の陰に隠れるんだ!|
|ドライゼ|狙撃手か!&br;一体どこから……。|
|ファル|見えたところで、あなた達古銃には&br;手を出せない距離ですよ。&br;ふふ、さすがはアインス。見事な狙撃ですね。|
|ローレンツ|せ、世界帝軍!?&br;そんな、確認したときは&br;いなかったのに……っ!?|
|エフ|最初から待ち構えてたら、&br;いくらアンタ達が間抜けでも勘付くでしょ?|
|ファル|楽しいお喋りの間に距離を詰めたんですよ。&br;……また会いましたね、&br;レジスタンスのマスターさん。|
|ファル|泳がされているとも知らず、&br;あなたのところへ案内してくれた&br;哀れな彼にお礼を言わなくては。|
|ファル|まぁ、言ったところで、&br;彼にはもう聞こえませんか。&br;ふふっ……。|
#endregion

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**第3話 暗闇の中へ [#episode3]
#region(ネタバレ注意)
|エフ|さあ、兵士ちゃんたち!&br;あいつらを生け捕りになさい!|
|兵士たち|はっ!|
|シャスポー|僕が足止めする。&br;マスターを連れて逃げるんだ!|
|兵士たち|ぐああああぁっ!!|
|シャスポー|ふん。&br;お前たちなんかが〇〇に&br;手出しできると思うなよ。|
|タバティエール|おい、シャスポー!&br;こっちだ!|
|ローレンツ|あ! そこ、見てください!&br;吊り橋がありますよ!|
|タバティエール|よし、渡った後で橋を落とそう!&br;そうすればあいつらも追って来られない。|
|シャスポー|ああ、急ぐぞ!&br;〇〇、僕の手に掴まって!|
|ドライゼ|……!&br;いけない! 縄が……!|
||──ブチッ!|
|タバティエール|……ッ!?|
|全員|うわあぁぁああぁぁ──っ!!|
 
|エフ|ちょっと!&br;あいつらはどこ行ったのよ!?|
|兵士A|そ、それが……&br;吊り橋の縄が切れて、&br;谷底の川に落下したようです!|
|ファル|はぁ……&br;「生け捕りにしろ」と命令したのが&br;聞こえませんでしたか?|
|ファル|この高さでは、古銃はともかく&br;「マスター」が無事か怪しいものですよ。|
|エフ|ったく……!&br;これだから愚図は嫌なのよ。&br;そんなにお仕置きされたいわけ?|
|兵士たち|ひっ!|
|ファル|エフ。お仕置きはあとにしなさい。&br;まずは彼らを探しますよ。|
|エフ|はぁーい。|
#endregion

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**第4話 水辺の目覚め [#episode4]
#region(ネタバレ注意)
|シャスポー|う……に……ろ……。&br;マス、タ……。に、げ……。|
|シャスポー|はっ……!&br;〇〇!?|
||……………………。|
|タバティエール|……う……。|
|シャスポー|……!&br;おい、タバティエール! 死ぬな!|
|タバティエール|ん……?&br;シャスポー、か……。いてて、&br;起こすなら傷のないところをだな……。|
|シャスポー|お前は大丈夫だろう!&br;そんなことより、〇〇は!?&br;〇〇は無事なのか!?|
|シャスポー|ああああ!&br;僕が……僕が〇〇の手を&br;もっとしっかり掴んでいれば……!!|
|タバティエール|落ち着け、シャスポー。俺達がこうして&br;貴銃士の姿のままでいるからには、&br;〇〇ちゃんは無事だ。|
|タバティエール|無傷……かはわからねぇし、心配だが、&br;少なくとも命に別状はないはずだ。|
|タバティエール|ここで俺達が慌てたって何にもならねぇ。&br;そうだろ?|
|タバティエール|敵に見つからないように、&br;早く皆と合流する──それが、&br;俺達が今やるべきことなんじゃねえか。|
|シャスポー|…………。&br;言われなくてもわかっている。行くぞ!|
 
|ローレンツ|うう……。&br;あいたたた……。|
|ローレンツ|……あれ、ここどこだっけ?&br;なんで俺ひとりで……。|
|ローレンツ|あ……そうだ。&br;吊り橋が落ちて、川に……。|
|ローレンツ|皆は……&br;〇〇さんは大丈夫かな……。|
|ローレンツ|うう……、&br;俺ひとりでどうすれば……。|
|ローレンツ|…………っ。|
|ローレンツ|……って、めそめそしてたって&br;どうしようもないんだ……!|
|ローレンツ|まずは深呼吸して──すぅー、はぁー。&br;よし! 皆を探すぞぉ……!|
 
|ローレンツ|はぁ、はぁ……けっこう歩いたのに、&br;誰も見つからないな……。|
|ローレンツ|これってもしかして、遭難……。|
||──ぐぅ。|
|ローレンツ|うぐ……。お腹空いたなぁ……。&br;昨日の昼から何も食べてないんだっけ……。|
|ローレンツ|……あれ?&br;なんだろう……&br;香ばしい、いい匂いが……。|
#endregion

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**第5話 再会 [#episode5]
#region(ネタバレ注意)
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|ドライゼ|はふっ……、&br;うん、中までよく火が通っている。&br;食べて問題なさそうだ。|
|ドライゼ|さあ、マスター。腹が空いているだろう。&br;遠慮せずどんどん食べてくれ。|
|ドライゼ|熱いから、火傷しないように&br;気をつけるんだぞ。&br;骨を飲み込まないように注意して──。|
|ドライゼ|食べる前に、ヒレを取っておくといい。&br;硬い小骨も一緒に取れるからな。|
|ドライゼ|……美味いか。それはよかった。&br;足りなければまだまだ獲ってくるぞ。|
|ドライゼ|なに、濡れるくらい平気だ。&br;こうして&br;焚き火に当たっていればすぐに乾く。|
|ドライゼ|あなたも、日が出ている内に&br;しっかり服を乾かしておくといい。&br;夜は冷えそうだからな。|
 
|ドライゼ|もうすぐ日が暮れる。&br;今のうちにもう少し焚き木を集めておこう。|
|ドライゼ|……あの時、&br;川に流されていくあなたを見たときは、&br;心が凍りついたような心地だった。|
|ドライゼ|俺が……あの吊り橋について&br;事前に調べておけば……。|
|ドライゼ|……いや、だが川に落ちたことで&br;敵の手から逃れられたという面も……。|
|ドライゼ|……!&br;マスター、大丈夫か?&br;顔色があまりよくないぞ。|
|ドライゼ|……身体が冷えているな。&br;すまない、もっと早く気付くべきだった。|
|ドライゼ|向こうに手頃な洞窟があった。&br;そこなら風をしのげる。&br;火を焚いて温まろう。|
||──ガサッ。|
|ドライゼ|……!&br;〇〇、危険だ。下がってくれ。|
|ドライゼ|音の正体を確認してくる。&br;あなたは俺の後ろに──|
|ローレンツ|〇〇さぁぁぁん!&br;ドライゼさぁぁぁん!!|
|ドライゼ|うおっ! ロ、ローレンツ……!?|
|ローレンツ|おふたりとも無事で……ううっ……&br;良がっだぁぁ……っ!|
#endregion

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**第6話 絡み合う思惑 [#episode6]
#region(ネタバレ注意)
|ホクサイ|やあやあ! 進捗はどうだい?&br;増援を連れてきたよ~。|
|ファル|ああ、ありがとうございます。&br;少し困ったことになりましてねぇ。&br;人手が増えると助かりますよ。|
|ゴースト|んで、古銃の奴らはどこ行ったん?|
|エフ|それがねー。&br;アタシたちから慌てて逃げようとして、&br;オンボロ吊り橋ごと落ちちゃったのよ。|
|エフ|死体は上がってないから、&br;古銃ちゃんもあっちのマスターも&br;逃げてるんだと思うけど……。|
|ファル|下流の広い範囲を捜索する必要があるので、&br;なかなか厄介でして。|
|ファル|街へ通じる全ての道は封鎖していますから、&br;じわじわと包囲網を狭めれば&br;そのうち捕縛できますが……。|
|ファル|もしかすると、&br;このあたりに潜んでいるかもしれませんね。|
|ゴースト|ん? なんやそこ。&br;地図になーんも載ってへんけど、空き地か?|
|ファル|廃村ですよ。&br;数年前までは人もいたそうですが、&br;今は無人になっています。|
|ファル|廃屋ばかりとはいえ、雨風はしのげますし、&br;日用品や保存食が残っている可能性も&br;ありますからねぇ。|
|ファル|マスターを連れて山中を逃げ回るよりは、&br;隠れ潜んで救援が来るのを&br;じっと待つのではないかと。|
|ホクサイ|なるほどね~。&br;うんうん、いいんじゃないかい?|
|ホクサイ|もしそこで見つからなくても、&br;正攻法で山狩りすればいいだけだしね~。|
|エフ|じゃあ決まりね♪&br;兵士ちゃんたちは1小隊ついてきなさい。&br;残りは下流をくまなく探すのよ!|
|兵士|はっ!|
 
|タバティエール|おーい、シャスポー。&br;印があったぞ。こっちだ。|
|タバティエール|いやぁ、ドライゼには恐れ入るねぇ。&br;こんな時のために、&br;木につける印まで決めといて助かったよ。|
|シャスポー|ふん。あいつの狡猾さも&br;たまには役立つわけだな。|
|タバティエール|やれやれ……「狡猾」じゃなくて、&br;そこは「万全の備え」だろ?|
|タバティエール|……おっ!|
|シャスポー|ああ、〇〇っ!&br;大丈夫だった!? 怪我はない!?|
|シャスポー|君のそばにいられなくて、本当にごめんね。&br;でも、僕が来たからにはもう大丈夫だよ。|
|シャスポー|次はたとえ気を失ったとしても、&br;〇〇の手を&br;離したりしないから……。|
|タバティエール|はは、感動の再会だねぇ。&br;ドライゼ、こっから先はどうするんだ?|
|ドライゼ|そうだな。&br;昨夜の内に俺達が戻らなかった時点で、&br;恭遠は何かがあったと悟っているだろう。|
|ドライゼ|今朝には他の貴銃士も帰還しているから、&br;既に捜索隊が出されているはずだ。|
|タバティエール|受け渡し場所の近くで、落ちた吊り橋を&br;見つけたら……おおよその範囲は&br;察してくれるかもしれねぇな。|
|ドライゼ|ああ。だが、俺達の居場所を絞り込むのは&br;至難の業だ。森の中に潜んでおくのが&br;一番リスクが少ないが……。|
|ドライゼ|ある程度見つけやすい場所にいた方が、&br;結果的に早く仲間と合流できて&br;安全かもしれない。|
|タバティエール|なるほどな、それで廃村のそばまで&br;来てたのか。奴らがいないか&br;周辺を見て回って、それから──。|
|???|おい、いたぞ!&br;レジスタンスだ!|
|ローレンツ|はわわわっ、&br;せ、世界帝軍です……!|
|ドライゼ|しまった、見抜かれていたか……っ!&br;木の陰に隠れながら逃げるぞ!|
|シャスポー|〇〇、僕の手に掴まって!&br;行くよ!|
#endregion

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**第7話 交戦 [#episode7]
#region(ネタバレ注意)
|ローレンツ|はぁっ、はぁっ……&br;ダメです……逃げられません……!|
|ドライゼ|……交戦するしかなさそうだ。&br;皆、いけるか?|
|シャスポー|僕は、〇〇を守りながら&br;突破点を探る。|
|タバティエール|おう。援護するぜ。|
|エフ|さ、行くわよ、兵士ちゃんたち!&br;次に失敗したら……わかってるでしょうね?|
|兵士たち|は、はいっ!|
|エフ|レジスタンスのマスターを捕縛、&br;貴銃士は1人か2人くらい殺しちゃっても&br;構わないわ。おやりなさい!|
|タバティエール|……だってよ?&br;ま、簡単にやられるつもりは&br;毛頭ないけど、なっ!|
|兵士たち|があぁぁっ!!|
|シャスポー|僕がマスターに手出しさせるとでも思った?&br;──失せなよ。|
|兵士たち|ぎゃあああっ!!|
|シャスポー|よし、道が開いたぞ!&br;皆こっちに来──|
|ファル|……と見せかけて、&br;こちらの思い通りに行動させる。&br;ふふ……戦術の基本ですよ?|
|シャスポー|〇〇っ!!!|
|シャスポー|ぐ……ぁああっ!!|
|ファル|おや、関節に当たってしまいましたか。&br;貴銃士といえど生半可な苦しみでは&br;なさそうですねぇ。可哀相に。|
|タバティエール|〇〇ちゃん!&br;シャスポー!!!|
|エフ|あなたの相手はアタシよ♥|
|タバティエール|退け!!!|
|エフ|きゃああっ!|
 
|ローレンツ|〇〇さん、&br;〇〇さんっ!&br;しっかりしてください!|
|ローレンツ|血が……!&br;とにかく止血しないと!|
 
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||──ビリィッ!|
|ローレンツ|……よし!&br;これで止血帯に使える!|
|ローレンツ|〇〇さん、&br;ここでぎゅって縛りますよ!|
|ローレンツ|痛いと思いますけど……すみませんっ!|
|ドライゼ|俺が道を開く!&br;ふたりはマスターとシャスポーを頼む!|
|タバティ&ローレンツ|おう!&br;はいっ!|
|ファル|そう簡単に逃がすとお思いで?|
|ドライゼ|止められようが押し通るまでだ!|
|ファル|……チッ、スモーク弾か。&br;撃ち方止め!&br;「マスター」の生け捕りが再優先事項です。|
|ファル|視界が晴れてから痕跡を追います。&br;いいですね?|
|兵士たち|はっ!|
#endregion

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**第8話 薔薇の傷 [#episode8]
#region(ネタバレ注意)
|ローレンツ|〇〇さん、傷を見ますね。&br;……よかった。血は止まってます。|
|タバティエール|シャスポー、ゆっくり下ろすぞ。|
|シャスポー|ぐ……ッ!&br;……、う……っ!|
|タバティエール|雨で足跡も消えて追って来られないはずだ。&br;俺は逃げ道がないか探して、&br;可能なら応援を呼びに行く。|
|タバティエール|その前に奴らが来るようなら、&br;俺のことは気にせず場所を移せ。いいな?|
|ドライゼ|……承知した。&br;だが、無理はせず戻ってきてくれ。&br;ひとりでも多く戦力がほしい。|
|タバティエール|おう、わかってるさ。|
|シャスポー|く……、うっ……ぐ、ああ……っ!|
|ローレンツ|シャ、シャスポーさん!&br;大丈夫ですか!?&br;しっかりしてください!|
|ドライゼ|む……出血が多すぎる。マスター、&br;すまないが、治療を頼めるだろうか。|
|シャスポー|ご、めん……ね、〇〇……。&br;心配、かけて……。|
|シャスポー|でも、僕……すぐにまた、戦えるから……。|
|ローレンツ|あ、あれ……傷、が……。|
|ローレンツ|治、らない……?|
|ローレンツ|そ、そんな……!&br;こんなこと今までなかったのに……っ!|
|ドライゼ|……いや。昨日の朝もそうだった……。&br;シャスポーの傷を治すのに、&br;これまでになく時間がかかっていた。|
|ローレンツ|怪我してるから、〇〇さんの&br;力が弱まっているんでしょうか……!?|
|ドライゼ|いや、昨日の朝は──|
|ドライゼ|……!!|
|ドライゼ|マスターの手の甲……&br;薔薇の傷がほとんど治りかけている!&br;そうか、そういうことだったのか……。|
|ドライゼ|力の根源がこの傷ならば、治ると同時に&br;マスターとしての力も失われるんだ……!|
|ローレンツ|ええ!? そ、そんなぁ……!&br;それじゃあ一体&br;どうすればいいんですか……!?|
|シャスポー|……っ、……〇〇!&br;ねえ、〇〇、どこにいるの!?|
|ドライゼ|シャスポー……!?&br;動くんじゃない! 出血が増えるだけだ!|
|シャスポー|うぅっ……寒い……!&br;〇〇……ねえ、手を握ってよ。&br;〇〇……っ!|
|ローレンツ|シャスポーさん、顔が真っ青ですよ!|
|ドライゼ|……まずい。失血で意識が混濁している。&br;ローレンツ、お前は脚を押さえろ。&br;止血するぞ!|
|ローレンツ|で、でも、脚にはまだ弾が……!|
|ドライゼ|かまうな! いくぞ!|
|シャスポー|……っ、ぐああぁぁああぁっ!!!|
|ローレンツ|ごめんなさい……、ごめんなさい……っ、&br;シャスポーさん……っ。|
|ドライゼ|すまない、シャスポー。&br;だが、今はこうするしか……。|
|あなた|…………っ!|
|ローレンツ|〇〇、さん……?&br;一体何を……。|
|ドライゼ|結晶で力を取り戻す、だと……?&br;……っ、だめだ、〇〇!&br;あまりに危険すぎる!|
|ローレンツ|そ、そうですよ!&br;それに触れた人は死んじゃうって&br;聞いたじゃないですかぁ!|
|ローレンツ|1回は大丈夫でも、&br;2回目まで無事とは限らないんですよお!?|
|ローレンツ|お、俺、〇〇さんが&br;死んじゃったらいやです……!!!|
|シャスポー|〇〇……だめだ……。|
|シャスポー|……っぐ、……やめて、よ、&br;おねがい、だから……。|
|シャスポー|僕のために、じぶ……犠牲にする、&br;なん……て、いや、だ……!|
|ドライゼ|……っ。〇〇、頼む。&br;その箱を置いてくれ。|
|ドライゼ|ローレンツの言った通りだ。&br;今回も大丈夫という保証はどこにもない。|
|ドライゼ|結晶に触れた瞬間、あなたは&br;死んでしまうかもしれないんだぞ……!!|
|あなた|…………。|
|ドライゼ|…………。&br;………………。|
|ドライゼ|…………あなたの意志は、&br;揺らがないのだな。|
|ドライゼ|ならば……&br;俺は、あなたの貴銃士として、&br;その意志を受け入れよう。|
|ローレンツ|えっ……ドライゼさん!?&br;そんな……&br;駄目ですよ、〇〇さんっ!|
|シャスポー|うぐっ……いやだ……&br;やめて、〇〇……っ!|
|ドライゼ|シャスポー、ローレンツ……&br;〇〇を信じよう。&br;俺達のマスターを。|
|シャスポー|いやだ……! やめてよ!&br;……〇〇──っ!!!|
||──パリンッ!|
#endregion

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**第9話 シャスポーの誓い [#episode9]
#region(ネタバレ注意)
|タバティエール|チッ……こっちも駄目か。&br;完全に包囲されてやがる。&br;軍の奴らも本腰入れてきたってことかねぇ。|
|タバティエール|万事休す……には早いが、&br;どうすれば……ッ。|
|???|……あ、おった!&br;タバティエールさん!|
|タバティエール|……クニトモくん!?&br;どうやってここまで来たんだ!&br;包囲網を崩せたのか?|
|クニトモ|いや。ボクは向こうの洞窟から&br;抜け道を通ってここまで来たんよ。|
|クニトモ|〇〇さんたちがどこにおるか&br;わからへんから、貴銃士総出で&br;まずは捜索してたんや。|
|タバティエール|そうか……。とにかく助かった。&br;その抜け道ってのは、&br;俺達全員で逃げられそうなやつか?|
|クニトモ|小柄な人やないと無理やと思う。&br;岩の間をなんとかくぐってきたけど、&br;ギリギリやった。|
|クニトモ|あと、洞窟の低い場所は水が溜まってて、&br;潜らなあかん。&br;〇〇さんは息が続くか……。|
|タバティエール|〇〇ちゃんは&br;怪我を負ってるんだ。&br;助けがくるまで凌ぐしかないな……。|
|クニトモ|とにかく、ボクは皆のとこ戻って&br;状況を知らせてくるわ。|
|タバティエール|クニトモくん。もう1つ頼まれてくれるか?&br;この地図……&br;手描きなんで見づらくてすまんが……。|
|タバティエール|ここだ。&br;……応援が来る前にまた戦闘になったら、&br;〇〇ちゃんをここに隠す。|
|タバティエール|いつものノックと、合言葉がない限り&br;絶対返事をしないように&br;〇〇ちゃんには言っておく。|
|タバティエール|戻ったら、真っ先にここへ行ってくれ。&br;いいかい?|
|クニトモ|うん、任しとき。&br;それで、合言葉は?|
|タバティエール|『Que la lumière soit』&br;──光あれ、って意味だ。|
|クニトモ|わかった。&br;全速力で皆を集めて、&br;絶対助けに行くからな!|
 
|ドライゼ|……ああ、タバティエール、戻ったか。&br;周囲の様子はどうだった。|
|タバティエール|高台から確認してみたが、一帯をぐるっと&br;軍が囲んでる。抜け出すのは無理そうだが、&br;いい知らせもあるぜ。|
|タバティエール|斥候のクニトモくんと会ったんだ。&br;明日の朝には隊を整えて助けが来る。|
|タバティエール|ただ……&br;包囲してる軍の奴らを突破するには&br;それなりに時間がかかるだろうな。|
|ドライゼ|敵は夜明けを待って&br;畳み掛けてくるはずだ。&br;応援の到着が間に合うかどうか……。|
|ドライゼ|ともあれ、勝利条件は決まった。&br;明日の昼頃まで俺達がマスターを死守する。&br;……文字通り、な。|
|タバティエール|……おう。&br;……それで、〇〇ちゃんは?|
|シャスポー|……こっちだ。今は、深く眠ってる。|
|タバティエール|…………。&br;おいおい……&br;俺がいない間に何があったんだ?|
|シャスポー|僕のせいだ……&br;僕があんな怪我なんかしたから……。|
|シャスポー|僕が……〇〇を&br;追い詰めてしまった……!|
|ローレンツ|シャスポーさん……。|
|ドライゼ|……マスターは、&br;シャスポーを治癒する力を失った。&br;それで、再びあの結晶に触れたんだ。|
|タバティエール|何だって……!?|
|シャスポー|〇〇を苦しませるくらいなら、&br;僕があのまま壊──|
|タバティエール|シャスポー!!|
|シャスポー|……っ!|
|タバティエール|……悪い。俺が言いたいのは……&br;お前が思っているように、&br;〇〇ちゃんもお前が大切で……|
|タバティエール|だからこそ、身を挺してでも&br;助けたかったんだろ。その気持ちを、&br;他でもないお前が否定するのはよせ。|
|タバティエール|……傷、&br;治してもらえてよかったじゃねえか。|
|タバティエール|これでまた、&br;〇〇ちゃんのために戦える。&br;……そうだろ?|
|シャスポー|…………。&br;……ああ。|
|シャスポー|……もう2度と。&br;絶対、誰にも……〇〇を&br;傷付けさせたりなんかしない。|
#endregion

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**第10話 いつかまでのさよならを [#episode10]
#region(ネタバレ注意)
||──チチチッ、ピヨピヨピヨ|
|あなた|…………?|
 
&attachref(アルバム/イベント/2019/第10話 いつかまでのさよならを.jpg,zoom,第10話 いつかまでのさよならを,259x200);
 
|シャスポー|おはよう、〇〇。|
|シャスポー|ごめんね……。&br;こんな、暗くてじめじめしたところに&br;君を閉じ込めて。|
|シャスポー|でも、どうかわかってくれると嬉しいな。&br;君を守るためだ……って。|
|シャスポー|レジスタンスから応援が来るまで……&br;僕たちがなんとか時間を稼ぐから。|
|シャスポー|……だから、ごめんね?&br;少しの間ここで我慢していてね。|
|シャスポー|……ううん。&br;君を戦場に連れていくことはできないよ。&br;君を危険な目に遭わせるわけにはいかない。|
|シャスポー|心配しないで、〇〇。&br;戦いなんてすぐに終えて、&br;迎えに来るからね。|
|シャスポー|……もし。&br;……もし、僕たちが来られなくても、&br;誰かがきっと来るから。|
|シャスポー|右側に横穴があるでしょ?&br;いつものノック音と、合言葉──&br;『Que la lumière soit』が聞こえるまで、|
|シャスポー|そこに隠れているんだよ。&br;他の人が来ても絶対に返事をしないで。&br;いい?|
|シャスポー|……僕の名前を呼んでくれるのは&br;嬉しいけど、ダメだよ。&br;静かにしていなきゃ。|
|シャスポー|それじゃあ……行ってくるね。|
|シャスポー|ね、〇〇。&br;ずっとずっと……愛してるよ。|
|シャスポー|……Au revoir.|
 
|ホクサイ|ただいま~。今のところ、&br;包囲網に引っかかったレジスタンスはナシ!|
|ホクサイ|ふぃ~。&br;山道歩き回って、ボクちゃんヘトヘトだよ。&br;それで、こっちはどう?|
|ファル|特に動きはありませんね。&br;昨夜は大雨で痕跡も追えませんでしたし……&br;運だけはいいですよね、彼ら。|
|ファル|しかし、それも今日でお終いです。&br;包囲網にかかっていない以上、&br;彼らはこの一帯に間違いなくいます。|
|ファル|北と東は山、それも切り立った崖ですから、&br;マスターを連れて逃げることは&br;ほぼ不可能……。|
|ファル|南から西に配置した兵を&br;山側へじわじわと進めていけば、&br;自ずと彼らを追い詰められます。|
|ゴースト|あんさんらしいねっちょりした案やな……。&br;せやけど、山の方にも&br;一応誰かおった方がええやろ。|
|ゴースト|ワイは存在感ないからな……&br;ひっそり待ち構えといて、もしあいつらが&br;山登り始めたら追い返したるわ。|
|エフ|ウフフ……頼んだわよ、ゴースト。|
|ゴースト|おー。……ワイみたいなどマイナーを&br;貴銃士にしてくれたあの人のためや。&br;気張ってくで。|
#endregion
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**第11話 決戦 [#episode11]
#region(ネタバレ注意)
|タバティエール|やれやれ。&br;また雲行きが怪しくなってきたな。&br;火薬が湿るのは御免だぜ。|
|タバティエール|……お、シャスポー。&br;〇〇ちゃんは&br;目を覚ましたのか?|
|シャスポー|…………。&br;ああ。合言葉を伝えておいた。|
|タバティエール|そうか。&br;……んじゃ、俺達は戦場に行きますかね。|
|ドライゼ|……ああ。|
|ローレンツ|はい……!|
|タバティエール|…………。&br;なあ、シャスポー。ひとついいか?|
|シャスポー|……なんだ。|
|タバティエール|俺も簡単にやられる気はないが……もし俺が&br;戻れなかったら、〇〇ちゃんに&br;伝えてくれないか。|
|タバティエール|“幸せになれよ”ってさ。&br;……〇〇ちゃんは、妙な石を&br;拾って力を手に入れたばっかりに、|
|タバティエール|貴銃士なんてよくわからねぇ存在を背負って&br;戦いに生きることになっちまった。|
|タバティエール|大変だった分、&br;いつかは誰よりも幸せになってくれねぇと、&br;割に合わないだろ?|
|シャスポー|…………ふん。&br;なんで僕がお前の伝言係なんか&br;しなきゃならないんだ。|
|シャスポー|言いたいことがあるなら、&br;帰って自分の口で言えよ。|
|タバティエール|へっ、……つれないねぇ。|
 
|兵士|前方建物付近に人影あり!&br;レジスタンスだと思われます!|
|ファル|おやおや。&br;捨て身の覚悟でやって来ましたか。|
|エフ|いい度胸ねぇ。殺さない程度に、&br;優しく縛り上げてあげましょ♥|
 
&attachref(アルバム/イベント/2019/第11話 決戦.jpg,zoom,第11話 決戦,259x200);
 
|ドライゼ|……いたぞ、奴らだ。&br;……俺達が倒れれば、&br;マスターを守る盾がなくなる。|
|ドライゼ|戻れないことは覚悟の上だが……&br;最後の一人になっても、&br;決して諦めず、マスターを死守しよう。|
|シャスポー|ふん……君に言われなくても&br;わかっているよ。〇〇は&br;絶対に傷付けさせない。|
|ローレンツ|はい……!&br;〇〇さんを、&br;絶対守ってみせますっ!|
|シャスポー|よし──行くぞ!|
#endregion
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**第12話 マスターと貴銃士 [#episode12]
#region(ネタバレ注意)
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||&br;|
&attachref(./.jpg,zoom,,259x200);

||──コン、コココン、コン|
|???|なぁなぁ、合言葉なんやったっけ?&br;フランス語の発音よおわからへん!|
|???|はぁ~? アホやないの?&br;ほら、あれやって、あれ!|
|???|……っていうか、ボクらの声聞いた時点で、&br;〇〇さんやったら&br;誰かわからはるやろ。|
|???|おっ、それもそうやな!&br;〇〇せんせー!!&br;俺や、俺ー!! 今開けたるで!!|
|クニトモ|〇〇さん大丈夫?&br;はしご下ろすから、&br;ゆっくり上がってきてな。|
|サカイ|慌てんでも大丈夫やさかい、&br;そーっとな。|
|サカイ|いやぁ、クニトモが血相変えて&br;戻ってきたときにはヒヤッとしたけど、&br;先生が無事でホンマ良かったわ……。|
|クニトモ|タバティさんたちが&br;最後まで粘ってくれたおかげやな……。|
|サカイ|それで……&br;先生と一緒におった皆のことやけど……。|
|サカイ|…………。|
|サカイ|みーんな、大丈夫やで!&br;ま、だいぶボロボロやけど、&br;今手当てしてるとこやから安心して──|
|シャスポー|おい! 〇〇を迎えに&br;行くのは僕の役目だぞ!&br;君たちが出しゃばらないでくれるかな!?|
|クニトモ|わっ! シャスポーさん、&br;まだ応急手当て終わってへんのに&br;走り回ったらあかんよ!|
|シャスポー|走り回ってなんかない!&br;早歩きで来ただけだ。|
|タバティエール|ははっ、怪我はともかく、&br;元気はあるみたいだな……ってて。|
|タバティエール|……すまねぇな、〇〇ちゃん。&br;こんなとこに&br;閉じ込めて行っちまったことも。|
|タバティエール|許してもらえるなら……&br;今度改めて詫びをさせてくれ。|
|恭遠・グランバード|皆、応急処置は済んだか?&br;敵の増援が来る可能性もある。&br;早めに撤退しよう!|
|ローレンツ|ふぅ……本当に本当に、&br;〇〇さんが無事で、俺達も&br;ちゃんと壊れずに帰れてよかったです……。|
|ローレンツ|俺、ここまでギリギリの戦いは初めてで……&br;今になってちょっと震えてきました。&br;ヘヘ……。|
|ローレンツ|でも、これまでにないくらい&br;力を出せた気がします……っ!|
|ドライゼ|…………。|
|ローレンツ|あの……ドライゼさん?&br;どうかしましたか?|
|ドライゼ|いや……少し考え事をしていた。&br;薔薇の傷と、その力についてだ。|
|ドライゼ|今回は〇〇が&br;再び結晶に触れることで力を取り戻したが、&br;今後もし同じことがあったら、と。|
|ローレンツ|……俺もシャスポーさんと同じ気持ちです。&br;〇〇さんを&br;危険な目に遭わせたくありません……。|
|ドライゼ|ああ。今回は他に道がなかったとはいえ、&br;3度目は避けるべきだと俺も考えている。|
|ドライゼ|……マスターが力を失い、&br;俺達が消える、ということも……。|
|ドライゼ|覚悟しておかなくてはならない、のか……。|
 
|ゴースト|おーい、ファルはん。終わった?|
|ゴースト|なあなあホクサイ、&br;ワイもそっち行ってええ!?|
|無線|『………………』|
|ゴースト|はぁ……いくらワイの存在感がないからて、&br;連絡まで無視せんでもええやんか。|
|ゴースト|もうドンパチしとらんみたいやし……&br;もしかしてワイ、&br;置いていかれとるんとちゃうんか。|
|ゴースト|あかん、はよ戻らな……!|
 
|ゴースト|はぁ、はぁ……しんどいわ。&br;ワイこんなに体力なかったか……?&br;鍛えなあかんな。|
|ゴースト|うわ……なんやこれ……。&br;ファルはん、エフ、ホクサイ……?|
||…………。|
|ゴースト|……! 嘘やん……これ、皆の銃か?&br;兵士もみーんな倒れてもうてるし……&br;何があったんや。|
|ゴースト|とにかく、早うあの人んとこ&br;持って帰らんと……!|
 
|モーゼル|陛下。&br;ゴーストが帰還しました。|
|モーゼル|作戦は失敗……&br;残りの者は銃に戻ってしまったようです。|
|世界帝|そうか……。&br;持ってきてくれ、彼らを直す。|
|モーゼル|はい、ただいま。&br;ですが、あなたの今の状態では……。|
|世界帝|構わない、奴らを──&br;レジスタンスを根絶やしにするためならば。|
|モーゼル|……わかりました。|
|世界帝|うっ……!&br;ゲホッ……ゴホッ! ……ッ。|
|モーゼル|アシュレー!&br;今日はやめておきましょう。&br;あなたには休息が必要だ……。|
|世界帝|…………。|
#endregion