イベント/運命のCASINO ROYALE/エピソード の編集 Top > イベント > 運命のCASINO ROYALE > エピソード **第4話 噂のカジノ [#episode4] #region(ネタバレ注意) |89|へー、マジでこんなとこにカジノあんだな。&br;ラブワンの野郎の話だったから、&br;ガセかと思ってたぜ。| |ファル|彼は……なんというかまあアレですが、&br;積極的に嘘を言うタイプではありませんよ。| |ファル|しかし、随分な賑わいぶりで……。&br;帝府に上がる金も莫大だそうですよ。&br;……暇な人が多いものですねぇ。| |ベルガー|なあなあ、せっかくだし、&br;ちょーっと遊んでこーぜぇ?| |89|悪かねぇな。だがよ、このナリで小洒落た&br;テーブルゲームっつーのもな。&br;……スロットでもやるか。| |ベルガー|あ? ムード第一……ってか!?&br;流石だわドーテーくん……ぶっひゃっひゃ!| |89|あ”? なに言って……関係ねーだろ!!| |ベルガー|ぷくく……俺ぁルーレットやってくるかぁ。&br;じゃーな、ドーテーくん!| |89|てめッ……負けろ! 負けろ!&br;有り金全部すっちまえ!!| |ファル|やれやれ……おふたりとも、&br;賭けはほどほどにしてくださいよ。| |カジノ支配人|……せ、世界帝軍の特別幹部様!?&br;ようこそお越しくださいました。&br;特別室へご案内いたします……!| |ファル|いえ、少し見に来た程度なのでお構いなく。&br;それより、先月の――。| |青年|おい、見たか?&br;向こうに展示されてた目玉景品。| |男|ああ、妙な形した古い銃だろ?&br;金出してあんな古びた銃欲しがるなんて、&br;わっかんねぇよなぁ。| |男|……けどよ、コレクターには&br;高く売れるんだよ、これがさぁ……!&br;くく、いい金になるぜ……!| |ファル|ほう……。| #endregion //------------------------------ ページの更新 ビジュアル編集モードに切り替える &embed(31); **第1話 消えたカトラリー [#episode1] #region(ネタバレ注意) |兵士A|奴はどこに行った!?&br;必ず見つけ出して始末しろ!| |兵士B|こっちに逃げたのは間違いない! 探せ!| |カトラリー|はぁ……しくじったな。&br;さっさと消える予定だったのに……&br;けっこう派手に食らったな。……ッ!| |カトラリー|……あは、ダメだ……もう……。| |カトラリー|(ごめん、マスター。&br;夜ご飯には、間に合いそうにないや……)| |ホール|カトラリーの情報は?&br;俺の方は手がかりナシだ……。| |恭遠・グランバード|こちらもだ。潜入先の世界帝軍関連施設で、&br;3日前の夜に何かトラブルがあったのは&br;間違いないんだが……。| |ホール|……あんまり考えたくはないけど、&br;捕まった可能性は?| |恭遠・グランバード|いや。兵士が誰かを追っていた……&br;という証言があったが、&br;結局見つからずじまいだったそうだ。| |恭遠・グランバード|だから、カトラリーはなんとか&br;逃げおおせたとみて間違いないんだが、&br;それ以降の足取りが掴めない……。| |ホール|そっか……。&br;……〇〇も無理しないで。&br;ほら、ここに座って。| |ケイン|……ああ、皆さん。ちょうど良かった……!| |キセル|○○、あのね……&br;カトラリーくんの居場所がわかったんだ。| |恭遠・グランバード|本当か……!? 一体どこに?| |ホール|君たちと一緒じゃないってことは、&br;連れて帰れない状況……ってことかな。| |キセル|う、うん……。&br;繁華街の地下に、ね……&br;裏カジノがある、みたいなんだ。| |キセル|そこでつい最近、&br;『世にも珍しい食器の仕込み銃』が、&br;景品のひとつになったんだって……。| |ケイン|おそらく、作戦中に何かが起きて、&br;カトラリーさんは&br;銃に戻ってしまったのでしょう。| |ケイン|それを誰かが拾って、&br;こっそり裏のマーケットに流した……。| |ホール|場所がわかったなら話は早いよ。&br;店が閉まってる時間にでも忍び込んで――。| |ケイン|それが、厳しそうなのです。&br;大金の集まる場所ですからね、&br;警備もかなり厳重でして。| |キセル|カジノのオーナーと世界帝軍が&br;繋がってるみたいだし、きっと、&br;銃とかの武器も装備してるはずだよ……。| |恭遠・グランバード|もしもトラブルが発生して、レジスタンスの&br;仕業だと露見すれば、カトラリーそのものが&br;破壊される危険もあるな……。| |全員|…………。| |ホール|なるほどね。&br;手荒な真似はNG……こうなったら、&br;正攻法でいくしかないんじゃないかい?| |キセル|せ、正攻法って……?| |ホール|妖しく煌めくカジノが部隊――とくれば、&br;もちろん"賭け"さ★| #endregion //------------------------------ **第2話 奪還作戦、始動! [#episode2] #region(ネタバレ注意) |ホール|やあ、準備はできたかい……って、&br;パーフェクトだね。&br;流石、すっごく似合ってるよ。| |ケイン|ふふ……ありがとうございます。日頃から&br;マジックでトランプを使っていたのが、&br;少しは役立ちそうです。| |ケイン|ホールさんは華があるので、&br;カジノのウェイターはもってこいですね。| |ホール|センキュー! 一流のスターたるもの、&br;どんな役でも華麗にこなしてみせるよ★| |ホール|……しかし、店のあんな目立つ場所に&br;置いてくれるとはね。| |ケイン|ええ……&br;特別景品ですから、客に見せてこそ&br;意味があるのでしょうが……。| |ケイン|こんな下卑た場所で&br;見世物にされるなんて……!&br;……いえ、今は冷静にならなくては。| |ケイン|やはりここは、並の警備ではありませんね。&br;強奪ではなく潜入作戦に切り替えたのは&br;正解でした。| |ホール|ああ……問題は金額だ。&br;裏にあった価格のリストを見たけど、&br;桁を数え間違ったかと思ったよ……。| |ケイン|このご時世、銃はご法度……&br;だからこそ、コレクターに闇で取引される。&br;彼は飛び切りのレアですし……。| |ケイン|我々の資金はそう多くありませんから、&br;ここで相当勝たなければ、&br;あの金額には手が届きませんね。| |ホール|……でも、&br;そこをなんとかしてくれるのが君だろ?| |ケイン|ふふっ……。ここには世界帝軍の関係者も&br;来店するそうですので、&br;資金は彼らから頂戴するとしましょう。| |ケイン|ホールさん、お力添えをいただけますか?| |ホール|OK~★&br;俺とキミの連係プレイだね!&br;合図はバッチリ覚えてるから、任せて。| |ケイン|ええ、よろしくお願いしますね。| |ケイン|フルサトさんは&br;持ち前の運の強さがありますし、&br;博打に明るいキセルさんもいる――。| |ケイン|あとは我々が少しばかり"お手伝い"をして&br;着実に勝っていただきましょう。| |ホール|うん。&br;……おっと、そろそろ開店の時間だ。&br;俺も持ち場に戻らないと。| |ホール|あ、そうそう。バックヤードで&br;噂になってたんだけど、客と組んで&br;イカサマするディーラーがいるらしいんだ。| |ホール|その客っていうのが&br;世界帝軍の関係者らしくて、&br;妖しくても何も言えないみたいだけど……。| |ケイン|なるほど……。&br;ディーラーにも目を配っておきましょう。| #endregion //------------------------------ **第3話 秘密のアイコンタクト [#episode3] #region(ネタバレ注意) |フルサト|ワオ! カジノってこんなに賑やかなのネ!&br;すごいワ~!| |キンベエ|いやぁ、どこもかしこも眩しいな……。&br;サングラスをしとって丁度いいくらいだ。| |フルサト|ウフ……金チャン、スーツもサングラスも&br;よく似合ってるワ!&br;とっても強そうに見えるわネ♪| |キンベエ|はっはっは!&br;○○とフルサト殿を&br;しっかりとお守りしますぞ。| |フルサト|アリガト♪ それじゃあ、早速始めまショ!&br;ねえ、〇〇。&br;まずはドコに行けばいいのかしら?| |フルサト|あそこでお金をチップに交換するのネ。&br;ふぅ……ちょっと緊張してきたワ……。| |フルサト|多くはないケド……&br;これはみんなから預かった、大切なお金ヨ。| |フルサト|ケインさん、キセルちゃん……&br;カトラリーちゃんを絶対に取り戻しまショ!| |キンベエ|しかし、種類がたくさんあるようだが、&br;何をすればええんかのう……。| |フルサト|ソウネ……あ、アレはどうかしら?&br;確か、ルーレットっていうのよネ。&br;ルールはシンプルな方がいいワ。| |キンベエ|おお……そいつは手始めに良さそうだ。&br;やってみるか!| |フルサト|えーっと……&br;最初は少しずつ、赤か黒かで賭けまショ。&br;まずは黒にするワ。| |キンベエ|おお……! また当たりだ!| |フルサト|ワオ! 〇〇も当たりネ!&br;幸先がいいワ~!| |ホール|ハァイ、飲み物はいかがかな?| |フルサト|アラ! ウエイターさん、ありがとね。&br;いただくワ。| |ホール|やあ、〇〇。調子はどう?&br;勝ちっぷりは順調そうで安心したよ。| &attachref(./第3話 秘密のアイコンタクト.jpg,zoom,第3話 秘密のアイコンタクト,259x200); |ホール|……もしも助けが必要なときには、&br;俺にウインクしてみせて。&br;すぐに行って、合図を送るから。| |ホール|くれぐれも、&br;他のお客さんにバレないように、ね?&br;子猫ちゃん♥| |ホール|それでは、ごゆっくりお楽しみを♪| |キンベエ|○○もフルサト殿も&br;勝負強いのう……。この調子で行けば、&br;早々に引き上げられるかもしれん。| |フルサト|ウフフ♪ キセルちゃんの方は順調カシラ?&br;あのコは博打にとっても強いから、&br;心配はいらないと思うケド……。| |フルサト|キセルちゃんの分だけじゃ難しくても、&br;ワタシたち皆の力を合わせれば、&br;きっと大丈夫ヨ、頑張りまショ!| #endregion //------------------------------ **第4話 噂のカジノ [#episode4] #region(ネタバレ注意) |89|へー、マジでこんなとこにカジノあんだな。&br;ラブワンの野郎の話だったから、&br;ガセかと思ってたぜ。| |ファル|彼は……なんというかまあアレですが、&br;積極的に嘘を言うタイプではありませんよ。| |ファル|しかし、随分な賑わいぶりで……。&br;帝府に上がる金も莫大だそうですよ。&br;……暇な人が多いものですねぇ。| |ベルガー|なあなあ、せっかくだし、&br;ちょーっと遊んでこーぜぇ?| |89|悪かねぇな。だがよ、このナリで小洒落た&br;テーブルゲームっつーのもな。&br;……スロットでもやるか。| |ベルガー|あ? ムード第一……ってか!?&br;流石だわドーテーくん……ぶっひゃっひゃ!| |89|あ”? なに言って……関係ねーだろ!!| |ベルガー|ぷくく……俺ぁルーレットやってくるかぁ。&br;じゃーな、ドーテーくん!| |89|てめッ……負けろ! 負けろ!&br;有り金全部すっちまえ!!| |ファル|やれやれ……おふたりとも、&br;賭けはほどほどにしてくださいよ。| |カジノ支配人|……せ、世界帝軍の特別幹部様!?&br;ようこそお越しくださいました。&br;特別室へご案内いたします……!| |ファル|いえ、少し見に来た程度なのでお構いなく。&br;それより、先月の――。| |青年|おい、見たか?&br;向こうに展示されてた目玉景品。| |男|ああ、妙な形した古い銃だろ?&br;金出してあんな古びた銃欲しがるなんて、&br;わっかんねぇよなぁ。| |男|……けどよ、コレクターには&br;高く売れるんだよ、これがさぁ……!&br;くく、いい金になるぜ……!| |ファル|ほう……。| #endregion //------------------------------ **第5話 毒牙 [#episode5] #region(ネタバレ注意) |ケイン|○○さん、キンベエさん……?| |ホール|ああ、フルサトさんも一緒だね。&br;よかった……。いきなり店を出るから、&br;びっくりしちゃったよ。どうしたの?| |フルサト|それが……&br;さっき、バカラの勝負で&br;大負けしちゃったノ……。| |キンベエ|どうやら、ディーラーが&br;客と組んでおったようでな。&br;何やら妙だと思ったときには遅かった。| |キンベエ|もっと早く気づいていれば……。面目ない。| |ホール|あの卓のディーラーも、&br;イカサマに加担してたのか……!&br;ごめん、俺もチェックが漏れてたよ。| |ホール|お金はどれくらい残ってる?| |フルサト|最初に持ってきた額くらいかしら……&br;イチからやり直しになっちゃったワ……。| |ホール|今日中が無理でも、少しずつ増やしていけば――。| |ケイン|それが……杞憂ならばいいのですが、&br;あまり時間がないかもしれません。| |キンベエ|ん……? どういうことだ?| |ケイン|ディーラーと組んでいるらしい男は、&br;どうやらカトラリーさんに&br;興味を持っているようで……。| |ケイン|冗談か本気かはわかりませんが、&br;賭けで儲けが出たら買おう、と&br;先程話していたんです。| |3人|…………!!| |ホール|それは……ちょっと、不味いよね。| |キンベエ|皆、急いで店に戻ろう。&br;わしら3人で、&br;これから少しでも稼ぎ直してみせる。| |フルサト|ソウネ、金チャン。諦めちゃダメだわ。&br;……さあ、〇〇、&br;一緒に行きまショ!| #endregion //------------------------------ **第6話 『任侠の精神』 [#episode6] #region(ネタバレ注意) |キセル|よう! 〇〇、調子はどうだ?| |キセル|トラブル発生だってホールから聞いたが、&br;持ち直したみてぇだな。| |ケイン|キセルさんも順調そうで何よりです。&br;流石は侠客とともにあった銃……&br;読みの鋭さに感服しましたよ。| |キセル|ははっ、そう褒められると&br;照れちまうじゃねぇか。……それで、&br;フルサトとキンベエの方はどうだ?| |ケイン|おふたりとも少しずつ、&br;着実にチップを増やしていっていますよ。| |キセル|おう、そうか!&br;なら、全員分合わせたら、&br;あと少しでカトラリーを取り戻せそうだな!| |キセル|そんじゃ、俺ァもう一儲けしてくるぜ。&br;また後でな!| |ケイン|ふふ……一時はどうなることかと&br;冷や汗をかきましたが、&br;頼もしい限りです。| |ケイン|……〇〇さんは、&br;キセルさんから『任侠の精神』について&br;聞いたことはありますか?| |ケイン|仁義を重んじ、弱者を助けるためならば&br;己の犠牲すらも厭わない精神……。| |ケイン|彼は、この『任侠の精神』を&br;己の高貴としているんだそうです。| |ケイン|……カトラリーさんが行方知れずに&br;なってから、キセルさんは必死に&br;彼の痕跡を辿っていました。| |ケイン|そして今も、大きなプレッシャーのもとで、&br;このギリギリの賭けに勝ち続けている……。| |ケイン|任侠の精神に則っての行動だというのも&br;もちろんですが……。| |ケイン|キセルさんはそれ以前に、私達を仲間として&br;とても大切に思ってくれているのですね。| |ケイン|ただひたむきに、懸命に……&br;仲間を思い行動している姿は、&br;私にとってもとても眩しいものです。| |ケイン|普段はああですが、本質的なところでは、&br;サングラスを掛けた時と変わらない――&br;とも思うのですよ。| |ケイン|なんて……ふふっ。&br;すこし喋りすぎてしまいましたね。&br;まだ勝負は――。| |ホール|○○、ケイン!&br;……マズいことになったぞ!| |ホール|カトラリーが取られた! ほら、&br;例のイカサマディーラーと組んでた男!| |ケイン|……っ、先を越されてしまいましたか……。| |ホール|どうしようか……。&br;景品なら金さえあれば引き換えられるけど、&br;個人の所有物になったらそうはいかない。| |ホール|カジノから出たところを襲う……?&br;いや、でも世界帝軍の関係者なら、&br;厄介なことになるか……。| |ケイン|……ホールさん。&br;キセルさんを呼んできていただけますか?| &attachref(./第6話 『任侠の精神』.jpg,zoom,第6話 『任侠の精神』,259x200); |ケイン|私に、ひとつ考えがあります。&br;成功させるには、&br;キセルさんの協力が必要不可欠です。| |ケイン|大丈夫……&br;私とキセルさんで、カトラリーさんを&br;必ず取り戻してみせます。| #endregion //------------------------------ **第7話 ふたりの逆鱗 [#episode7] #region(ネタバレ注意) |青年|おっ!&br;その妙な古銃、本当に手に入れたのか!?| |男|食器型の銃なんて、珍しいからな。&br;これまで見たこともねぇ……&br;こいつは高く売れるぜ。| |青年|はっはっは!&br;珍しいなら手元に置いておいても&br;いいんじゃねえか? 食事に使えるだろ!| |男|バカ言うな。&br;これ、持ち手側に銃口があるんだぜ?| |男|うっかりしたら持ち主の手をズドンだ。&br;こんなもん、&br;コレクションする以外に使い道はねーだろ?| |青年|ははっ、確かにな!&br;どこぞの金持ちのコレクターのとこに&br;流すしかねえなぁ。| |キセル|……なあ、ケインさん。&br;あいつが例の男だな?| |ケイン|ええ、そうです。&br;……彼ら、さも知ったように、&br;興味深い話をしていますねぇ。| |キセル|ハッ……&br;そりゃ、ああいう手合いの腕なら&br;容赦なく撃ち抜くだろうよ。| |ケイン|ええ。&br;カトラリーさんがあの状態でなければ……。&br;あの男はなんとも運がいい。| |ケイン|代わりに私が一発撃ち込んで差し上げたい&br;ところですが……&br;ふふっ、短慮はよしておきましょう。| |キセル|おうよ。だが、いつまでもあんな奴の手に&br;カトラリーを持たせとくわけにはいかねェ。| |ケイン|もちろんです。&br;キセルさん……&br;さっそく、例の作戦でいきましょう。| |キセル|おう、任しとけ!| #endregion //------------------------------ **第8話 一世一代、大勝負! [#episode8] #region(ネタバレ注意) |ケイン|では、ショー・ダウン……&br;手札を公開してください。| |キセル|クィーンのフォア・カードだ。&br;……さ、まだ俺とやるか?| |客A|くっ……やめだやめだ!&br;やってらんねぇぜ……!| |客B|あのサングラスの男、すげぇ……!&br;あの大量のチップ、&br;一体いくらあるんだ……!?| |キセル|あー、もう仕舞いか?&br;つまらねェな……&br;おい、誰か骨のある奴はいねェのか?| |キセル|……おい、あんた!| |男|ん? 俺か?| |キセル|そうそう、あんただ。&br;俺と勝負してみねェか?&br;バカラの卓で景気よく勝ってるの見たぜ?| |男|……あ、あれは……&br;いや、しかしだな……。| |男|今は……そう!&br;手持ちのチップがあんまりねぇんだ。&br;さっき、特別な景品と交換したからな。| |ケイン|おや?&br;もしかして、あの珍しい銃は&br;あなたが手に入れられたのですか?| |キセル|おお! あの飾ってあった銃か。&br;へェ、いいもん持ってんじゃねェか。&br;……気に入った!| |キセル|なあ、そいつを賭けて、俺と勝負しねェか?&br;もし俺が勝ったら、銃をもらう。&br;もしあんたが勝ったら……。| |キセル|――俺の手持ちのチップを、&br;全部あんたにやろうじゃねェか!| |男|チップ全部って……&br;この銃の倍額はあるぞ!?&br;本当にいいのか?| |キセル|男に二言はねェ!&br;さあ、やるか? やらねえか!?| |男|……よ、よし、やってやる!!| |キセル|そうこなくっちゃなァ!&br;……さあ、一世一代の大勝負だ!| #endregion //------------------------------ **第9話 一か八か [#episode9] #region(ネタバレ注意) |男|この古銃を賭けて、勝負するのがいいが……&br;そのディーラーは、交代してもらおうか。| |ケイン|…………!| |男|そいつが、&br;あんたとグルじゃない保証はないだろ?&br;代わりに、信用できるディーラーを……。| |キセル|そいつァ俺にとっても同じだ。&br;あんたが選んだディーラーが、&br;あんたとグルじゃない保証もねェだろ?| |男|そ、それは……!| |キセル|……ここはひとつ、サシで勝負しようぜ。&br;俺とあんただけ、&br;ディーラーなしの一騎打ちだ。| |キセル|小細工できねェ一か八かの勝負――&br;そうだな、丁半博打はどうだ?| |男|ちょうはん、博打……?&br;なんだ、それは。| |キセル|俺の故郷でやる博打でなァ。&br;サイコロをふたつ振って、出た目の合計が&br;偶数か奇数かを当てるのよ。| |キセル|偶数だと思ったら「丁」、&br;奇数だと思ったら「半」。&br;……どうだ、簡単だろ?| |キセル|本当は中の見えねぇ器で振るんだが……&br;今回は、俺とあんたで一つずつ&br;賽を投げようじゃねぇか。| |キセル|それなら、間違いなく公平だろ?| |男|い、いや……でも……!| |観客|おいおい、情けねえぞ!&br;ここで逃げるつもりじゃあねぇだろうな!?| |観客|そうだそうだ! 大金を得られるチャンスを&br;ふいにする気か!| |男|くっ……わ、わかった!&br;やればいいんだろう、やれば!&br;……俺はこのサイコロを使う!| |キセル|俺はコイツだ。&br;……さあ、どっちに賭ける?| |男|丁……半……、&br;……は、半にする。| |キセル|なら、俺は丁だ。&br;――準備はいいか?&br;3,2,1で同時に投げる。いくぜェ……!| |キセル&男|3,2,1――!| |男|こっちは……「4」だ。| |キセル|こっちの出目は「6」。足して「10」&br;…………俺の勝ちだ。| |観客|うおおお!&br;あのサングラスの男、やりやがった!| |キセル|さァて……&br;約束通り、そいつはもらっていくぜ?| &attachref(./第9話 一か八か.jpg,zoom,第9話 一か八か,259x200); |男|チッ……こんなボロい銃、いらねえよ!| |キセル|ハッ! 負け犬は好きに吠えてろ。| |キセル|……遅くなって悪かったなァ、カトラリー。&br;さ、帰ろうぜ。| |観客|いやあ、見応えある勝負だったな!| |観客|ああ、久々にゾクゾクしたぜ!| |89|……ん?&br;なんだ、やけに盛り上がってんじゃねーか。&br;なんかあったのか?| |ファル|ふふ……カジノなんて下らないと&br;思っていましたが……&br;なかなか面白いものが見られましたよ。| |ベルガー|あ~っ! くっそー!&br;すっからかんになっちまった!&br;こんな店ぶっ潰れろ!!| |89|ハッ、いい気味だ。&br;脳みそ小鳥くんにカジノは難しかったなぁ?| |ファル|まったく……&br;程々にするよう言ったじゃありませんか。&br;ほら、帰りますよ。| #endregion //------------------------------ **第10話 帰ってきた仲間 [#episode10] #region(ネタバレ注意) |カトラリー|えーっと、その……〇〇。&br;手当て……ありがと。| |カトラリー|……たった数日ぶりだけど、&br;こんなに長いこと銃の姿でいたのは&br;初めてだからかな。| |カトラリー|なんだか……初めて貴銃士になった日、&br;みたいな、ちょっと慣れない感じが&br;するよ……。| |キセル|……カ、カトラリーくん!&br;その……お、お、おかえり……っ!| |ケイン|おかえりなさい、カトラリーさん。| |ケイン|またこうして、&br;元気なあなたの姿を見られたことを、&br;何よりも嬉しく思いますよ。| |カトラリー|キセル……ケインさん……。| |カトラリー|……うん、ただいま。&br;僕も……また会えて、よかったよ。| |カトラリー|……銃に戻ってからは、意識ははっきりとは&br;なかったんだけどさ。&br;でも……なんとなく、覚えてる。| |カトラリー|キセルや、ケインさん。&br;○○、それにみんなが……&br;僕のために頑張ってくれたこと。| |カトラリー|だから……ありがとう。&br;あと……心配かけて、ごめんね。| |ホール|あっ、カトラリー!&br;手当てが終わったんだね!| |フルサト|カトラリーちゃん、おかえりなさい!&br;無事で本当によかったワ♪| |キンベエ|どうなることかと思ったが……&br;万事解決してほっとしたわい。| |カトラリー|み、みんな……。&br;え、えっと……ありがとう、ございました。| |ホール|はっはっは! ノープロブレムだよ★&br;仲間を助けるのは、貴銃士としても&br;スターとしても当然だからね。| |恭遠・グランバード|カトラリー!&br;ああ……よく戻ってくれた。| |カトラリー|恭遠さんも……あの、ごめんね。&br;作戦の最後の最後で、&br;詰めが甘かったみたいだ。| |恭遠・グランバード|いや、謝るべきは俺の方だ。&br;危険の付き纏う作戦に、&br;君ひとりで行くのを承認してしまった……。| |カトラリー|でも、僕があれくらいの作戦なら&br;ひとりで充分って言ったからで……。| |カトラリー|その……だから……つ、次からは……&br;もうちょっと、皆を頼るようにする……&br;……かも。| |キセル|う、うん……&br;そうしてもらえたら、嬉しいなぁ……。| |ケイン|ええ。&br;カトラリーさんはとても頼りになりますが、&br;ひとりで無理はしないでくださいね。| |カトラリー|うん……。&br;皆、ありがとう……。| |カトラリー|○○……。&br;……ぼく、この基地で貴銃士になれて、&br;よかった……よ。| #endregion データ参照プラグイン 入力支援ツールを表示 ▼参照先ページ選択:データを表示 元データの書式(インラインプラグイン)を継承する