イベント/氷の柩でそよ風は眠る/エピソード をテンプレートにして作成 開始行: &embed(31); **第1話 The Snow Queen [#episode1] #region(ネタバレ注意) |村人1|おーい、馬車はまだ出ないのか?| |御者|もう少し待ってくれ。この雪だからな、&br;いつもより... |アリ・パシャ|……こんな山の中に、本当に奴らの拠点が&br;あ... |エセン|はい。色々と情報を集めてみましたが、&br;ほぼ間違... |アリ・パシャ|ほう……ならば期待はできそうだ。&br;極秘とい... |アリ・パシャ|俺様が手に入れて、&br;有意義に使ってやると... |マフムト|エセン、アリ・パシャや。外を見てごらん。&br;雪... |アリ・パシャ|チッ……&br;なぜ貴様までついてきたのだ、マフ... |エセン|雪山に興味があったから……だそうですよ。| |アリ・パシャ|はぁ……なんだそれは。&br;少しでも邪魔になる... |御者|みんな、待たせちまってすまないね。&br;馬車の用意が... ||──ガタッ!| |エセン|痛……っ、&br;随分揺れますけど、&br;この馬車大丈夫... |アリ・パシャ|こうして走っているからには&br;問題ないのだ... |マフムト|しかし寒いなぁ。風よけもないとは……&br;ふかふか... |御者|はっはっは。&br;お客さん方、好き放題言ってくれるね... |御者|馬車はどうにもならないが、&br;お詫び代わりに面白い... |アリ・パシャ|雪の女王? なんだそれは。&br;このあたりの... |御者|まさか! 人間かどうかも怪しいもんさ。&br;こういう... |御者|去年の吹雪の日も、何人か&br;いなくなっちまったって... |アリ・パシャ|はっ……下らん噂話だな。&br;だが、軍の施設に... |エセン|……なるほど、&br;そういう可能性もありますね。| |御者|へ? お客さん、なんか言ったかい?| ||──ガタガタッ!| |エセン|うわっ!| |マフムト|おっと、すごい揺れだね。| |アリ・パシャ|呑気なことを言っている場合か!&br;これは……!| |御者|だ、駄目だ、制御が利かない!&br;お、落ちるっ! ひ... |マフムト|…………う…………。| |マフムト|エセ、ン……ア、リ……。&br;…………。| |謎の女|…………。| |村人2|おい、大丈夫か!?&br;しっかりしろ!| |御者|う……ここは……?&br;ああ、馬車が落ちて……ったたた。&br... |村人2|お客さん──“たち”?&br;客は1人しかいないようだった... |御者|そんなはずは……あと3人いて、&br;確かに喋ってたんだ... ||…………。| |御者|ま、まさか……&br;雪の女王は本当にいるのか……?| #endregion //------------------------------ **第2話 視察任務へ [#episode2] #region(ネタバレ注意) |ライク♥ツー|ふっ、| |ライク♥ツー|ふっ、ふっ……っ、と!| |ラブ★ワン|おっ、ライたん!&br;今日も筋トレ頑張ってんね~... |ライク♥ツー|当然でしょ、僕ら軍人だし。&br;お兄ちゃんも一... |ラブ★ワン|おおっと! 弟が今日も手厳し~い!| |ラブ★ワン|そんなストイックなライたんに、&br;モーゼルから... |ライク♥ツー|モーゼルから?&br;ってことは、あの人絡みかな... |ラブ★ワン|イエース! 最近お疲れな世界帝の&br;リフレッシ... |ライク♥ツー|ホテルか……それなら僕、&br;気になってるとこが... |ライク♥ツー|お兄ちゃん、アイスホテルって知ってる?&br;建... |ライク♥ツー|景色は神秘的でー、&br;リッチなバーもあってー... |ラブ★ワン|おっ、いいんじゃない?&br;ライたんのチョイスな... |ライク♥ツー|じゃ、さっそく僕らで下見に行こ。&br;世界帝が... |ライク♥ツー|ふふ、こんな任務が回ってくるなんて、&br;超ラ... |ホクサイ|だねぇ~!&br;ボクちゃんもホントに楽しみだよ~。| |ライク♥ツー|わっ!?&br;ホクサイさん、いつからいたの!?| |ホクサイ|さあね~? それより、&br;ボクちゃんもそのホテ... |ラブ★ワン|ブルーアイスケーブ……&br;って、青い氷の洞窟? ... |ホクサイ|ふっふっふーん。&br;分厚くて密度が高い氷は、&br... |ホクサイ|そういう特別な氷でできた洞窟の中は、&br;青い光... |ライク♥ツー|……。はぁ……。| |ホクサイ|おおっと!&br;そんな冷たい反応しないでほしいな... |ホクサイ|ホテルの地下には、&br;世界帝軍の極秘研究施設が... |ライク♥ツー|そのあたりはどーでもいいけど、&br;行くなら早... |ホクサイ|はいはーい。&br;んじゃ、10分後に集合~!| #endregion //------------------------------ **第3話 地下での目覚め [#episode3] #region(ネタバレ注意) |エセン|う……。&br;あれ……、僕は……。| |エセン|……くっ、足が……。&br;うわ、すごい色になってる。&br... |エセン|でも、……っ、あばら、かな……。&br;こっちは〇〇に&br... |エセン|……僕、なんで&br;こんなところにいるんだろう。&br;... |エセン|気味が悪い場所だな……。&br;銃もないし、アリ・パシ... |???|──いやあ、実に光栄です!&br;特別幹部の方々に、&br... |エセン|誰か、来る……!| |博士|……さあ、どうぞ。こちらが、&br;コールドスリープの実... |博士|先ほども新たな実験体が届きまして。&br;それも、良質... |博士|い、いない!? 最初の1体を&br;ここに保管しておい... |博士|ああ、なんということだ。&br;あの実験体は必ず捕獲し... |ラブ★ワン|なーんか騒がしくなっちったねえ、&br;ライたん。| |ライク♥ツー|っていうか僕、コールドスリープとか&br;興味な... |ホクサイ|あれれ……実験体がいないなら、&br;先にブルーアイ... |エセン|(今のは、敵の貴銃士……!?&br;まずい……&br;世界帝... |エセン|(あいつらに、見つかる前に&br;……逃げ、ない、……と…... ||──ドサッ!| |博士|……ん? 今、何か音が……。| |博士|おや! こんなところに隠れていたのか。&br;もう逃し... |???|……シャ、アリ・パシャよ。&br;起きておくれ……!| |アリ・パシャ|ん……。なんだ、ここは……倉庫か?&br;……っく、... |アリ・パシャ|おい。馬車が落ちたあとに何があったのか、&br... |マフムト|うむ……余も気を失っていたようでね。&br;倒れてい... |アリ・パシャ|問題は、それが誰かだな。&br;……今わかるのは... |アリ・パシャ|……この怪我を放置して、&br;物置じみた場所の... |アリ・パシャ|チッ……〇〇の&br;いない場所でこの深手は響く... |アリ・パシャ|エセン、来い。&br;…………おい、エセン?| |マフムト|余が目覚めたときには、&br;もう姿がなかったのだ... |アリ・パシャ|……いや。見ろ、エセンの銃と荷物がある。&br;... |マフムト|では、エセンは……&br;もしや、どこかに囚われてい... #endregion //------------------------------ **第4話 女王の正体 [#episode4] #region(ネタバレ注意) |ラブ★ワン|アイスホテル、良い感じじゃーん!&br;さっすがラ... |ライク♥ツー|でしょ? サービスもセキュリティも&br;いいし... |ラブ★ワン|んじゃ、さっそくモーたんに連絡連絡~★&br;そう... |兵士|ラブワンさん、ライクツーさん!&br;大変ですっ! ホ... |兵士|アイスケーブで氷漬けになっているのを&br;発見しまし... |ライク♥ツー|はぁ? ホクサイ何やってんの……&br;どうせ、青... |ラブ★ワン|おいらたちはそう簡単に死なない&br;だろうしさー... |兵士|は、はい、了解しました。それから&br;もう1つ、ホク... |ホクサイ|さて、アイスケーブにしゅっぱーつ!&br;あ、そこ... |兵士|……と言いますと?| |ホクサイ|“雪の女王”に捕まっちゃうかも&br;しれないからさ... |ホクサイ|おや~? キミ、上のホテルの従業員&br;だよね。... |女性従業員|……! 私は、その……&br;清掃のために特別に立ち... |ホクサイ|へぇ~、そうなんだ。&br;掃除道具は持ってないみ... |女性従業員|あっ……!| |ホクサイ|おおっと、結構なお金だねぇ。&br;もしかしてキミ... |女性従業員|ひっ……! ど、泥棒じゃないわよ!&br;この金は... |ホクサイ|報酬って、なんの?| |女性従業員|実験体よ! 博士好みの人間を&br;雪山で見つけ... |ホクサイ|んー? 実験体なら&br;軍から提供してるはずだけ... |ホクサイ|ボクちゃんもそうだけど、科学者ってのは&br;こだ... |ホクサイ|でもザンネン。“雪の女王”の正体は&br;キミだった... |女性従業員|と、とにかく!&br;私は何も悪いことなんかして... |ホクサイ|──ってことがあったんだよ~。&br;でも、変なんだ... |ホクサイ|博士も彼女も、実験体は「3人」って&br;言ってた... |ホクサイ|もしかしたら本物の“雪の女王”が&br;いるのかも……... |ライク♥ツー|雪の女王なんているわけないし……&br;つまり、逃... |ラブ★ワン|この施設の存在って、部外者に&br;知られるのはマ... |ライク♥ツー|はぁ……面倒だけど、休日出勤確定かぁ。&br;そい... #endregion //------------------------------ **第5話 地下での邂逅 [#episode5] #region(ネタバレ注意) |マフムト|うむ、誰もいないようだ。&br;……アリ・パシャ、こ... |アリ・パシャ|ハァ……ハァ……わかっている。&br;妙に人気はな... |アリ・パシャ|エセンを探すにしても……くっ……&br;“ハズレ”を... |マフムト|む……それもそうだね。&br;その怪我では、アリ・パ... |マフムト|……そうだ。余の怪我はまだ軽い方だから、&br;余が... |マフムト|君は先に出て、&br;〇〇や恭遠に連絡しておくれ。&... |アリ・パシャ|祈るしか能のない貴様に、&br;この場を任せて... |兵士|おい、見つかったか?&br;地下だけでなく上階の捜索も... |マフムト|あれは……世界帝軍の兵士か。&br;ううむ……これはい... |アリ・パシャ|……っ、やむを得ん。ここで2人共&br;倒れては... |アリ・パシャ|奴らは今『地下』と言っていたな。&br;ならば... |???|はーい、そこまで。&br;順番に始末してあげるから、&... |アリ・パシャ|……! 何だ、貴様は!| |ライク♥ツー|これから死ぬ奴に&br;名乗る必要なんてないでし... |ライク♥ツー|まあいっか。実験体なんて&br;いくらでも用意で... |アリ・パシャ|……っく!| |マフムト|うぐっ……!&br;アリ・パシャよ、扉まで走るぞ!| |ライク♥ツー|ったく、逃げんなっつってんだろ!&br;ちゃんと... |ライク♥ツー|うわっ……何この吹雪!&br;こんなとこいたら、銃... |ライク♥ツー|雪山装備にチェンジしてから追うかー。&br;でも... |ライク♥ツー|あとで一応、&br;兵士に死体確認させればいっか... |アリ・パシャ|くっ……、足が動かん……!&br;クソッ……血を流し... ||──ドサッ!| |マフムト|アリ・パシャ……!&br;う……、余も……あまりに&br;深... ||──ドサッ!| |マフムト|ああ、もはや……奴らより先に……&br;皆が来ることを... |マフムト|……余の髪と服が……&br;白くて、よかった、なぁ……。| |マフムト|雪に紛れて、&br;同朋(とも)を、守れ……る……。| #endregion //------------------------------ **第6話 反撃の狼煙 [#episode6] #region(ネタバレ注意) |アリ・パシャ|……む、&br;……う……ここ、は……。| &attachref(./第6話 反撃の狼煙.jpg,zoom,第6話 反撃の狼煙,2... |フルサト|アラ、目が覚めたのネ!&br;よかったわァ!| |アリ・パシャ|なっ……フルサトにキンベエ……!?&br;〇〇まで…... |キンベエ|疲れたときには、&br;美味いもんを食うのが一番だ... |アリ・パシャ|な、なんなんだ、これは……。| |フルサト|コレは焼いたお餅♪&br;お正月のあまりで作ったのヨ... |アリ・パシャ|そうではない!&br;おかしい……一体何が起こっ... |アリ・パシャ|くそ、俺様は夢でも見ているのか……!?| |フルサト|ノンノン、夢じゃないわ。&br;……マフムトちゃんは... |アリ・パシャ|……状況が掴めん。&br;何がどうなっているのだ。| |フルサト|……ユーたちからの定時連絡がなくて&br;心配してた... |フルサト|3人が見つからないって聞いて、&br;何かあったん... |フルサト|どこに敵がいるかわからないカラ、&br;こうして3... |キンベエ|例のホテルの辺りを探っとったら、&br;軍の兵士が... |キンベエ|妙に雪が積もっとるところが&br;あったもんでな。... |キンベエ|いやぁ……お前さんはうんともすんとも&br;言わんし... |マフムト|う……。| |キンベエ|おお、よかった!&br;マフムトも気がついたか!| |マフムト|おや……〇〇、&br;フルサト、それにキンベエも……?&... |アリ・パシャ|……フン、偶然だ。&br;貴様が祈ったから&br;ど... |マフムト|ふふ……何にしても、ありがとう。&br;心から礼を言... |マフムト|〇〇のおかげで&br;傷もすっかり治った。&br;これ... |フルサト|やっぱり、エセンちゃんは……。&br;あちこち探した... |アリ・パシャ|ああ。奴らの手中にあるか、&br;地下でなんと... |キンベエ|そうか……。&br;では、こいつが役立ちそうだな。| |アリ・パシャ|ん? 何だそれは。……図面か?| |キンベエ|ああ。〇〇が治療しとる間、&br;フルサト殿と手分... |キンベエ|お前さんらの意識が戻ったら&br;すぐにでも作戦を... |アリ・パシャ|ほう……これは有用だな。&br;地上部分から地下... |キンベエ|ああ。お前さんたちも、&br;何か覚えていることが... |キンベエ|……できたぞ。わしとフルサト殿は、&br;ホテルの横... |フルサト|エセンちゃんを救出しにきたと思わせて、&br;敵を... |キンベエ|この作戦は時間が勝負だからな。&br;陽動だと気付... |キンベエ|重要なものは、一番守りの&br;固い場所にある。わ... |アリ・パシャ|なるほどな。&br;まずはそこに賭けるとしよう。| |アリ・パシャ|……おい、〇〇。&br;お前は以前奴らの基地へ乗... |アリ・パシャ|掴まれば今度こそ、みすみす&br;逃されはしな... |マフムト|〇〇。エセンを連れて、&br;必ずあなたのところへ... |マフムト|さて……皆、そろそろ行こうか。&br;エセンを取り戻... #endregion //------------------------------ **第7話 凍える心の片隅で [#episode7] #region(ネタバレ注意) |エセン|(……誰かの……話す声…………)| |エセン|(……ここ、は……)| |博士|せっかく3体分の金を払ったというのに、&br;残った実... |エセン|(……身体が、うご、かない……)| |博士|実験のために用意した麻酔だからな。&br;ピクリとも動... |博士|さあキミ、観念したまえ。&br;逃げてしまった君の仲間... |エセン|(逃げてしまった……?)| |エセン|(そうか……。アリ・パシャとマフムトは、&br;僕を置... |エセン|(……当然、だ。&br;弱いものは切り捨てる……&br;僕だ... |エセン|(…………)| |エセン|(……〇〇に渡そうと思っていたペンダント……&br;作り... |エセン|(あれを渡したら、どんな顔するか……&br;見られない... |博士|ふふふ……&br;君を永遠にしてあげよう。| |マフムト|このあたりは特に見張りが多い。&br;キンベエの読... |アリ・パシャ|らしいな。と、なれば……&br;施設の最奥は、こ... |兵士|なっ、なんだ、お前たちは!| |アリ・パシャ|ええい、邪魔をするな!| |博士|なんの騒ぎだ!? この大事なときに……。| |兵士|博士! 侵入者が……!| |兵士|ぐあぁっ!| |マフムト|エセン、いるのか!?| |アリ・パシャ|くっ……&br;なんだ、この気味の悪い場所は!| |博士|……お前たち、逃げた実験体か!&br;今さら仲間を助けに... |博士|くくっ……だが、もう遅い!&br;見ろ、私の実験は&br;間... |アリ・パシャ&マフムト|…………!?| #endregion //------------------------------ **第8話 永久の眠り [#episode8] #region(ネタバレ注意) &attachref(./第8話 永久の眠り.jpg,zoom,第8話 永久の眠り,2... |アリ・パシャ|こ、これは……!?| |マフムト|エセン……!?| |博士|はっはっは!&br;あまりの美しさに言葉も出ないようだ... |アリ・パシャ|貴様っ……何をした!| |博士|まったく、騒々しい。&br;永い眠りにつこうとしている... |博士|もっとも……&br;君たちがどんなに騒いだところで、&br;... |マフムト|なん……だと……!?| |博士|無学な諸君に教えてあげよう。&br;『コールドスリープ... |博士|最適な冷温で眠らせることで、&br;いつまでも変わらず... |マフムト|っ……!| |博士|この液体が完璧に凍ったとき、&br;彼の肉体は永遠にな... |博士|奇跡の瞬間に、君たちを&br;立ち会わせてあげるのだ!&... |アリ・パシャ|……ハッ。この俺様の部下に&br;手を出すとはな…... |マフムト|しかし……&br;この状態からどうすればよいのだ。| |アリ・パシャ|たわけ。エセンはまだ、&br;貴銃士としての身... |マフムト|……!| |アリ・パシャ|ああ。&br;──今ならまだ間に合う!| #endregion //------------------------------ **第9話 憤怒の鉄槌 [#episode9] #region(ネタバレ注意) |アリ・パシャ|──今ならまだ間に合う!| |博士|なんだと? 完全に永遠の存在に&br;なろうとしている... &attachref(./第9話 憤怒の鉄槌1.jpg,zoom,第9話 憤怒の鉄槌1... |アリ・パシャ|ハッ……&br;貴様の下らん理想なんぞ知るか!!&... |博士|無理に決まっている!&br;そのコフィンは強化ガラスで... ||──ピキッ!| |博士|なっ……!? や、やめろ!&br;これは繊細な技術なんだ!| |博士|コールドスリープの状態を解くには&br;複雑な段階が……... |アリ・パシャ|ふっ……こいつがただの人間なら、&br;あるいは... |博士|はっ!? 人間ではないとしたら一体……&br;いや、待て... |アリ・パシャ|答える義理はない──なっ!| ||──ガシャン!!| |エセン|…………。| |マフムト|エセンや……!&br;ああ、よかった……&br;気を失って... |博士|くっ……なぜだ、なぜ邪魔をする!| |博士|最も美しい姿で時を止め、&br;永久のものにする……&br;... &attachref(./第9話 憤怒の鉄槌2.jpg,zoom,第9話 憤怒の鉄槌2... |アリ・パシャ|貴様のような狂った輩の考えなど、&br;わかる... |マフムト|さあ、この愚かしい実験室は、&br;もう使えなくし... |マフムト|さあ……&br;共に祈ろう、世界の平和を……!| |博士|ぐっ、ぐああああっ!| |アリ・パシャ|……よし。さっさとここから出るぞ。| |マフムト|エセンや、すぐに&br;〇〇のところへ連れて行く。&... #endregion //------------------------------ **第10話 いつかの終わりに思うこと [#episode10] #region(ネタバレ注意) |兵士|報告します!&br;地下施設に侵入者あり! 増援求む!| |ライク♥ツー|はぁ? お兄ちゃんは何やってんの!?| |兵士|そ、それはですね……。| |ライク♥ツー|あー、はいはい。&br;どうせまたジャムったか鼻... |ライク♥ツー|ったく、なんか怪しいから、&br;わざわざお兄ち... |ライク♥ツー|こっちのレジスタンスは&br;適当に相手よろしく... |エセン|ん……。あ、れ……?&br;ここ……僕、は……。| |アリ・パシャ|エセン、気がついたか。&br;話はあとだ。まず... |エセン|ぼ、僕……す、みませ……。&br;僕……まだできる、ので……。| |アリ・パシャ|チッ……さっきの奴か。&br;おいエセン、謝って... |エセン|はい、アリ・パシャ様……&br;ご命令でしたら。| |ライク♥ツー|……っ、いた! 弱いくせにしぶとさだけは&br;人... |アリ・パシャ|ふ……生憎、こちらは&br;貴様の相手をしている... |アリ・パシャ|……おい、早く上がれ。&br;奴が追ってこられぬ... |エセン&マフムト|はい……!&br;うむ。| ||(心銃)| |ライク♥ツー|チッ……!&br;おい! 逃げんなよてめえら!| |アリ・パシャ|最後に一つ忠告しておいてやろう。&br;世界帝... |ライク♥ツー|は……はあ!?| |アリ・パシャ|今のうちに、&br;せいぜい楽しんでおくことだ... |ライク♥ツー|ゴ、ゴミクズの癖に……&br;何言っちゃってんの、... |ライク♥ツー|あの人の世が終わるなんて、&br;あるわけないじ... |ラブ★ワン|ライたん!&br;すんごい音したけど、だいじょーぶ... |ライク♥ツー|…………。| |ラブ★ワン|おーい、ライたん? もしもーし!?| |ライク♥ツー|……うるさいなぁ。&br;大丈夫だから、ちょっと黙... |ラブ★ワン|んー……?| #endregion //------------------------------ **第11話 戻るべき場所 [#episode11] #region(ネタバレ注意) |キンベエ|いやぁ……ひとまずなんとかなって、&br;良かったの... |フルサト|〇〇、体調はダイジョウブ?&br;エセンちゃんの治... |フルサト|ヒミツの隠れ家だから、&br;安心してゆっくりネ♪| |エセン|…………。| |エセン|〇〇、ありがとうございます。&br;もう、どこも悪く... |エセン|あの……皆さん、申し訳ありませんでした。&br;ご迷惑... |キンベエ|何を言っとる! 馬車事故といい、&br;妙な研究者... |フルサト|〇〇と金チャンの言う通りヨ!&br;エセンちゃんは... |エセン|あ、ありがとうございます……。| |エセン|あの……アリ・パシャ様は、&br;どうして僕を助けたん... |アリ・パシャ|……なんだと?| |エセン|状況はどうあれ、敵に捕まって&br;実験材料にされる... |エセン|僕はあの状況をひとりで&br;切り抜けられるほどの力... |エセン|強いものが生き残り、弱きは朽ちる。&br;それがあな... |アリ・パシャ|ふん……簡単なことだ。お前が&br;貴銃士だと敵... |アリ・パシャ|愚かな〇〇は、&br;分の悪い交渉にも応じかね... |アリ・パシャ|〇〇は&br;俺様の野望の実現のために必要な存... |アリ・パシャ|それに、キンベエの言う通り、&br;今回は不運... |アリ・パシャ|そこは、お前の能力とは切り離して&br;評価す... |エセン|……そう、ですか。| |マフムト|ふふ……アリ・パシャは物事を&br;難しく考えすぎる... |マフムト|エセンは我が同朋、大切な仲間だ。&br;それを救う... |アリ・パシャ|……ふん……。| |エセン|…………。| |エセン|〇〇。&br;あの……基地に戻ったら、&br;衛生室に行っ... |エセン|あ、いえ。怪我はもう全部治っているので&br;大丈夫... |エセン|少し、渡したいものがあって。&br;温かい飲み物と一... #endregion 終了行: &embed(31); **第1話 The Snow Queen [#episode1] #region(ネタバレ注意) |村人1|おーい、馬車はまだ出ないのか?| |御者|もう少し待ってくれ。この雪だからな、&br;いつもより... |アリ・パシャ|……こんな山の中に、本当に奴らの拠点が&br;あ... |エセン|はい。色々と情報を集めてみましたが、&br;ほぼ間違... |アリ・パシャ|ほう……ならば期待はできそうだ。&br;極秘とい... |アリ・パシャ|俺様が手に入れて、&br;有意義に使ってやると... |マフムト|エセン、アリ・パシャや。外を見てごらん。&br;雪... |アリ・パシャ|チッ……&br;なぜ貴様までついてきたのだ、マフ... |エセン|雪山に興味があったから……だそうですよ。| |アリ・パシャ|はぁ……なんだそれは。&br;少しでも邪魔になる... |御者|みんな、待たせちまってすまないね。&br;馬車の用意が... ||──ガタッ!| |エセン|痛……っ、&br;随分揺れますけど、&br;この馬車大丈夫... |アリ・パシャ|こうして走っているからには&br;問題ないのだ... |マフムト|しかし寒いなぁ。風よけもないとは……&br;ふかふか... |御者|はっはっは。&br;お客さん方、好き放題言ってくれるね... |御者|馬車はどうにもならないが、&br;お詫び代わりに面白い... |アリ・パシャ|雪の女王? なんだそれは。&br;このあたりの... |御者|まさか! 人間かどうかも怪しいもんさ。&br;こういう... |御者|去年の吹雪の日も、何人か&br;いなくなっちまったって... |アリ・パシャ|はっ……下らん噂話だな。&br;だが、軍の施設に... |エセン|……なるほど、&br;そういう可能性もありますね。| |御者|へ? お客さん、なんか言ったかい?| ||──ガタガタッ!| |エセン|うわっ!| |マフムト|おっと、すごい揺れだね。| |アリ・パシャ|呑気なことを言っている場合か!&br;これは……!| |御者|だ、駄目だ、制御が利かない!&br;お、落ちるっ! ひ... |マフムト|…………う…………。| |マフムト|エセ、ン……ア、リ……。&br;…………。| |謎の女|…………。| |村人2|おい、大丈夫か!?&br;しっかりしろ!| |御者|う……ここは……?&br;ああ、馬車が落ちて……ったたた。&br... |村人2|お客さん──“たち”?&br;客は1人しかいないようだった... |御者|そんなはずは……あと3人いて、&br;確かに喋ってたんだ... ||…………。| |御者|ま、まさか……&br;雪の女王は本当にいるのか……?| #endregion //------------------------------ **第2話 視察任務へ [#episode2] #region(ネタバレ注意) |ライク♥ツー|ふっ、| |ライク♥ツー|ふっ、ふっ……っ、と!| |ラブ★ワン|おっ、ライたん!&br;今日も筋トレ頑張ってんね~... |ライク♥ツー|当然でしょ、僕ら軍人だし。&br;お兄ちゃんも一... |ラブ★ワン|おおっと! 弟が今日も手厳し~い!| |ラブ★ワン|そんなストイックなライたんに、&br;モーゼルから... |ライク♥ツー|モーゼルから?&br;ってことは、あの人絡みかな... |ラブ★ワン|イエース! 最近お疲れな世界帝の&br;リフレッシ... |ライク♥ツー|ホテルか……それなら僕、&br;気になってるとこが... |ライク♥ツー|お兄ちゃん、アイスホテルって知ってる?&br;建... |ライク♥ツー|景色は神秘的でー、&br;リッチなバーもあってー... |ラブ★ワン|おっ、いいんじゃない?&br;ライたんのチョイスな... |ライク♥ツー|じゃ、さっそく僕らで下見に行こ。&br;世界帝が... |ライク♥ツー|ふふ、こんな任務が回ってくるなんて、&br;超ラ... |ホクサイ|だねぇ~!&br;ボクちゃんもホントに楽しみだよ~。| |ライク♥ツー|わっ!?&br;ホクサイさん、いつからいたの!?| |ホクサイ|さあね~? それより、&br;ボクちゃんもそのホテ... |ラブ★ワン|ブルーアイスケーブ……&br;って、青い氷の洞窟? ... |ホクサイ|ふっふっふーん。&br;分厚くて密度が高い氷は、&br... |ホクサイ|そういう特別な氷でできた洞窟の中は、&br;青い光... |ライク♥ツー|……。はぁ……。| |ホクサイ|おおっと!&br;そんな冷たい反応しないでほしいな... |ホクサイ|ホテルの地下には、&br;世界帝軍の極秘研究施設が... |ライク♥ツー|そのあたりはどーでもいいけど、&br;行くなら早... |ホクサイ|はいはーい。&br;んじゃ、10分後に集合~!| #endregion //------------------------------ **第3話 地下での目覚め [#episode3] #region(ネタバレ注意) |エセン|う……。&br;あれ……、僕は……。| |エセン|……くっ、足が……。&br;うわ、すごい色になってる。&br... |エセン|でも、……っ、あばら、かな……。&br;こっちは〇〇に&br... |エセン|……僕、なんで&br;こんなところにいるんだろう。&br;... |エセン|気味が悪い場所だな……。&br;銃もないし、アリ・パシ... |???|──いやあ、実に光栄です!&br;特別幹部の方々に、&br... |エセン|誰か、来る……!| |博士|……さあ、どうぞ。こちらが、&br;コールドスリープの実... |博士|先ほども新たな実験体が届きまして。&br;それも、良質... |博士|い、いない!? 最初の1体を&br;ここに保管しておい... |博士|ああ、なんということだ。&br;あの実験体は必ず捕獲し... |ラブ★ワン|なーんか騒がしくなっちったねえ、&br;ライたん。| |ライク♥ツー|っていうか僕、コールドスリープとか&br;興味な... |ホクサイ|あれれ……実験体がいないなら、&br;先にブルーアイ... |エセン|(今のは、敵の貴銃士……!?&br;まずい……&br;世界帝... |エセン|(あいつらに、見つかる前に&br;……逃げ、ない、……と…... ||──ドサッ!| |博士|……ん? 今、何か音が……。| |博士|おや! こんなところに隠れていたのか。&br;もう逃し... |???|……シャ、アリ・パシャよ。&br;起きておくれ……!| |アリ・パシャ|ん……。なんだ、ここは……倉庫か?&br;……っく、... |アリ・パシャ|おい。馬車が落ちたあとに何があったのか、&br... |マフムト|うむ……余も気を失っていたようでね。&br;倒れてい... |アリ・パシャ|問題は、それが誰かだな。&br;……今わかるのは... |アリ・パシャ|……この怪我を放置して、&br;物置じみた場所の... |アリ・パシャ|チッ……〇〇の&br;いない場所でこの深手は響く... |アリ・パシャ|エセン、来い。&br;…………おい、エセン?| |マフムト|余が目覚めたときには、&br;もう姿がなかったのだ... |アリ・パシャ|……いや。見ろ、エセンの銃と荷物がある。&br;... |マフムト|では、エセンは……&br;もしや、どこかに囚われてい... #endregion //------------------------------ **第4話 女王の正体 [#episode4] #region(ネタバレ注意) |ラブ★ワン|アイスホテル、良い感じじゃーん!&br;さっすがラ... |ライク♥ツー|でしょ? サービスもセキュリティも&br;いいし... |ラブ★ワン|んじゃ、さっそくモーたんに連絡連絡~★&br;そう... |兵士|ラブワンさん、ライクツーさん!&br;大変ですっ! ホ... |兵士|アイスケーブで氷漬けになっているのを&br;発見しまし... |ライク♥ツー|はぁ? ホクサイ何やってんの……&br;どうせ、青... |ラブ★ワン|おいらたちはそう簡単に死なない&br;だろうしさー... |兵士|は、はい、了解しました。それから&br;もう1つ、ホク... |ホクサイ|さて、アイスケーブにしゅっぱーつ!&br;あ、そこ... |兵士|……と言いますと?| |ホクサイ|“雪の女王”に捕まっちゃうかも&br;しれないからさ... |ホクサイ|おや~? キミ、上のホテルの従業員&br;だよね。... |女性従業員|……! 私は、その……&br;清掃のために特別に立ち... |ホクサイ|へぇ~、そうなんだ。&br;掃除道具は持ってないみ... |女性従業員|あっ……!| |ホクサイ|おおっと、結構なお金だねぇ。&br;もしかしてキミ... |女性従業員|ひっ……! ど、泥棒じゃないわよ!&br;この金は... |ホクサイ|報酬って、なんの?| |女性従業員|実験体よ! 博士好みの人間を&br;雪山で見つけ... |ホクサイ|んー? 実験体なら&br;軍から提供してるはずだけ... |ホクサイ|ボクちゃんもそうだけど、科学者ってのは&br;こだ... |ホクサイ|でもザンネン。“雪の女王”の正体は&br;キミだった... |女性従業員|と、とにかく!&br;私は何も悪いことなんかして... |ホクサイ|──ってことがあったんだよ~。&br;でも、変なんだ... |ホクサイ|博士も彼女も、実験体は「3人」って&br;言ってた... |ホクサイ|もしかしたら本物の“雪の女王”が&br;いるのかも……... |ライク♥ツー|雪の女王なんているわけないし……&br;つまり、逃... |ラブ★ワン|この施設の存在って、部外者に&br;知られるのはマ... |ライク♥ツー|はぁ……面倒だけど、休日出勤確定かぁ。&br;そい... #endregion //------------------------------ **第5話 地下での邂逅 [#episode5] #region(ネタバレ注意) |マフムト|うむ、誰もいないようだ。&br;……アリ・パシャ、こ... |アリ・パシャ|ハァ……ハァ……わかっている。&br;妙に人気はな... |アリ・パシャ|エセンを探すにしても……くっ……&br;“ハズレ”を... |マフムト|む……それもそうだね。&br;その怪我では、アリ・パ... |マフムト|……そうだ。余の怪我はまだ軽い方だから、&br;余が... |マフムト|君は先に出て、&br;〇〇や恭遠に連絡しておくれ。&... |アリ・パシャ|祈るしか能のない貴様に、&br;この場を任せて... |兵士|おい、見つかったか?&br;地下だけでなく上階の捜索も... |マフムト|あれは……世界帝軍の兵士か。&br;ううむ……これはい... |アリ・パシャ|……っ、やむを得ん。ここで2人共&br;倒れては... |アリ・パシャ|奴らは今『地下』と言っていたな。&br;ならば... |???|はーい、そこまで。&br;順番に始末してあげるから、&... |アリ・パシャ|……! 何だ、貴様は!| |ライク♥ツー|これから死ぬ奴に&br;名乗る必要なんてないでし... |ライク♥ツー|まあいっか。実験体なんて&br;いくらでも用意で... |アリ・パシャ|……っく!| |マフムト|うぐっ……!&br;アリ・パシャよ、扉まで走るぞ!| |ライク♥ツー|ったく、逃げんなっつってんだろ!&br;ちゃんと... |ライク♥ツー|うわっ……何この吹雪!&br;こんなとこいたら、銃... |ライク♥ツー|雪山装備にチェンジしてから追うかー。&br;でも... |ライク♥ツー|あとで一応、&br;兵士に死体確認させればいっか... |アリ・パシャ|くっ……、足が動かん……!&br;クソッ……血を流し... ||──ドサッ!| |マフムト|アリ・パシャ……!&br;う……、余も……あまりに&br;深... ||──ドサッ!| |マフムト|ああ、もはや……奴らより先に……&br;皆が来ることを... |マフムト|……余の髪と服が……&br;白くて、よかった、なぁ……。| |マフムト|雪に紛れて、&br;同朋(とも)を、守れ……る……。| #endregion //------------------------------ **第6話 反撃の狼煙 [#episode6] #region(ネタバレ注意) |アリ・パシャ|……む、&br;……う……ここ、は……。| &attachref(./第6話 反撃の狼煙.jpg,zoom,第6話 反撃の狼煙,2... |フルサト|アラ、目が覚めたのネ!&br;よかったわァ!| |アリ・パシャ|なっ……フルサトにキンベエ……!?&br;〇〇まで…... |キンベエ|疲れたときには、&br;美味いもんを食うのが一番だ... |アリ・パシャ|な、なんなんだ、これは……。| |フルサト|コレは焼いたお餅♪&br;お正月のあまりで作ったのヨ... |アリ・パシャ|そうではない!&br;おかしい……一体何が起こっ... |アリ・パシャ|くそ、俺様は夢でも見ているのか……!?| |フルサト|ノンノン、夢じゃないわ。&br;……マフムトちゃんは... |アリ・パシャ|……状況が掴めん。&br;何がどうなっているのだ。| |フルサト|……ユーたちからの定時連絡がなくて&br;心配してた... |フルサト|3人が見つからないって聞いて、&br;何かあったん... |フルサト|どこに敵がいるかわからないカラ、&br;こうして3... |キンベエ|例のホテルの辺りを探っとったら、&br;軍の兵士が... |キンベエ|妙に雪が積もっとるところが&br;あったもんでな。... |キンベエ|いやぁ……お前さんはうんともすんとも&br;言わんし... |マフムト|う……。| |キンベエ|おお、よかった!&br;マフムトも気がついたか!| |マフムト|おや……〇〇、&br;フルサト、それにキンベエも……?&... |アリ・パシャ|……フン、偶然だ。&br;貴様が祈ったから&br;ど... |マフムト|ふふ……何にしても、ありがとう。&br;心から礼を言... |マフムト|〇〇のおかげで&br;傷もすっかり治った。&br;これ... |フルサト|やっぱり、エセンちゃんは……。&br;あちこち探した... |アリ・パシャ|ああ。奴らの手中にあるか、&br;地下でなんと... |キンベエ|そうか……。&br;では、こいつが役立ちそうだな。| |アリ・パシャ|ん? 何だそれは。……図面か?| |キンベエ|ああ。〇〇が治療しとる間、&br;フルサト殿と手分... |キンベエ|お前さんらの意識が戻ったら&br;すぐにでも作戦を... |アリ・パシャ|ほう……これは有用だな。&br;地上部分から地下... |キンベエ|ああ。お前さんたちも、&br;何か覚えていることが... |キンベエ|……できたぞ。わしとフルサト殿は、&br;ホテルの横... |フルサト|エセンちゃんを救出しにきたと思わせて、&br;敵を... |キンベエ|この作戦は時間が勝負だからな。&br;陽動だと気付... |キンベエ|重要なものは、一番守りの&br;固い場所にある。わ... |アリ・パシャ|なるほどな。&br;まずはそこに賭けるとしよう。| |アリ・パシャ|……おい、〇〇。&br;お前は以前奴らの基地へ乗... |アリ・パシャ|掴まれば今度こそ、みすみす&br;逃されはしな... |マフムト|〇〇。エセンを連れて、&br;必ずあなたのところへ... |マフムト|さて……皆、そろそろ行こうか。&br;エセンを取り戻... #endregion //------------------------------ **第7話 凍える心の片隅で [#episode7] #region(ネタバレ注意) |エセン|(……誰かの……話す声…………)| |エセン|(……ここ、は……)| |博士|せっかく3体分の金を払ったというのに、&br;残った実... |エセン|(……身体が、うご、かない……)| |博士|実験のために用意した麻酔だからな。&br;ピクリとも動... |博士|さあキミ、観念したまえ。&br;逃げてしまった君の仲間... |エセン|(逃げてしまった……?)| |エセン|(そうか……。アリ・パシャとマフムトは、&br;僕を置... |エセン|(……当然、だ。&br;弱いものは切り捨てる……&br;僕だ... |エセン|(…………)| |エセン|(……〇〇に渡そうと思っていたペンダント……&br;作り... |エセン|(あれを渡したら、どんな顔するか……&br;見られない... |博士|ふふふ……&br;君を永遠にしてあげよう。| |マフムト|このあたりは特に見張りが多い。&br;キンベエの読... |アリ・パシャ|らしいな。と、なれば……&br;施設の最奥は、こ... |兵士|なっ、なんだ、お前たちは!| |アリ・パシャ|ええい、邪魔をするな!| |博士|なんの騒ぎだ!? この大事なときに……。| |兵士|博士! 侵入者が……!| |兵士|ぐあぁっ!| |マフムト|エセン、いるのか!?| |アリ・パシャ|くっ……&br;なんだ、この気味の悪い場所は!| |博士|……お前たち、逃げた実験体か!&br;今さら仲間を助けに... |博士|くくっ……だが、もう遅い!&br;見ろ、私の実験は&br;間... |アリ・パシャ&マフムト|…………!?| #endregion //------------------------------ **第8話 永久の眠り [#episode8] #region(ネタバレ注意) &attachref(./第8話 永久の眠り.jpg,zoom,第8話 永久の眠り,2... |アリ・パシャ|こ、これは……!?| |マフムト|エセン……!?| |博士|はっはっは!&br;あまりの美しさに言葉も出ないようだ... |アリ・パシャ|貴様っ……何をした!| |博士|まったく、騒々しい。&br;永い眠りにつこうとしている... |博士|もっとも……&br;君たちがどんなに騒いだところで、&br;... |マフムト|なん……だと……!?| |博士|無学な諸君に教えてあげよう。&br;『コールドスリープ... |博士|最適な冷温で眠らせることで、&br;いつまでも変わらず... |マフムト|っ……!| |博士|この液体が完璧に凍ったとき、&br;彼の肉体は永遠にな... |博士|奇跡の瞬間に、君たちを&br;立ち会わせてあげるのだ!&... |アリ・パシャ|……ハッ。この俺様の部下に&br;手を出すとはな…... |マフムト|しかし……&br;この状態からどうすればよいのだ。| |アリ・パシャ|たわけ。エセンはまだ、&br;貴銃士としての身... |マフムト|……!| |アリ・パシャ|ああ。&br;──今ならまだ間に合う!| #endregion //------------------------------ **第9話 憤怒の鉄槌 [#episode9] #region(ネタバレ注意) |アリ・パシャ|──今ならまだ間に合う!| |博士|なんだと? 完全に永遠の存在に&br;なろうとしている... &attachref(./第9話 憤怒の鉄槌1.jpg,zoom,第9話 憤怒の鉄槌1... |アリ・パシャ|ハッ……&br;貴様の下らん理想なんぞ知るか!!&... |博士|無理に決まっている!&br;そのコフィンは強化ガラスで... ||──ピキッ!| |博士|なっ……!? や、やめろ!&br;これは繊細な技術なんだ!| |博士|コールドスリープの状態を解くには&br;複雑な段階が……... |アリ・パシャ|ふっ……こいつがただの人間なら、&br;あるいは... |博士|はっ!? 人間ではないとしたら一体……&br;いや、待て... |アリ・パシャ|答える義理はない──なっ!| ||──ガシャン!!| |エセン|…………。| |マフムト|エセンや……!&br;ああ、よかった……&br;気を失って... |博士|くっ……なぜだ、なぜ邪魔をする!| |博士|最も美しい姿で時を止め、&br;永久のものにする……&br;... &attachref(./第9話 憤怒の鉄槌2.jpg,zoom,第9話 憤怒の鉄槌2... |アリ・パシャ|貴様のような狂った輩の考えなど、&br;わかる... |マフムト|さあ、この愚かしい実験室は、&br;もう使えなくし... |マフムト|さあ……&br;共に祈ろう、世界の平和を……!| |博士|ぐっ、ぐああああっ!| |アリ・パシャ|……よし。さっさとここから出るぞ。| |マフムト|エセンや、すぐに&br;〇〇のところへ連れて行く。&... #endregion //------------------------------ **第10話 いつかの終わりに思うこと [#episode10] #region(ネタバレ注意) |兵士|報告します!&br;地下施設に侵入者あり! 増援求む!| |ライク♥ツー|はぁ? お兄ちゃんは何やってんの!?| |兵士|そ、それはですね……。| |ライク♥ツー|あー、はいはい。&br;どうせまたジャムったか鼻... |ライク♥ツー|ったく、なんか怪しいから、&br;わざわざお兄ち... |ライク♥ツー|こっちのレジスタンスは&br;適当に相手よろしく... |エセン|ん……。あ、れ……?&br;ここ……僕、は……。| |アリ・パシャ|エセン、気がついたか。&br;話はあとだ。まず... |エセン|ぼ、僕……す、みませ……。&br;僕……まだできる、ので……。| |アリ・パシャ|チッ……さっきの奴か。&br;おいエセン、謝って... |エセン|はい、アリ・パシャ様……&br;ご命令でしたら。| |ライク♥ツー|……っ、いた! 弱いくせにしぶとさだけは&br;人... |アリ・パシャ|ふ……生憎、こちらは&br;貴様の相手をしている... |アリ・パシャ|……おい、早く上がれ。&br;奴が追ってこられぬ... |エセン&マフムト|はい……!&br;うむ。| ||(心銃)| |ライク♥ツー|チッ……!&br;おい! 逃げんなよてめえら!| |アリ・パシャ|最後に一つ忠告しておいてやろう。&br;世界帝... |ライク♥ツー|は……はあ!?| |アリ・パシャ|今のうちに、&br;せいぜい楽しんでおくことだ... |ライク♥ツー|ゴ、ゴミクズの癖に……&br;何言っちゃってんの、... |ライク♥ツー|あの人の世が終わるなんて、&br;あるわけないじ... |ラブ★ワン|ライたん!&br;すんごい音したけど、だいじょーぶ... |ライク♥ツー|…………。| |ラブ★ワン|おーい、ライたん? もしもーし!?| |ライク♥ツー|……うるさいなぁ。&br;大丈夫だから、ちょっと黙... |ラブ★ワン|んー……?| #endregion //------------------------------ **第11話 戻るべき場所 [#episode11] #region(ネタバレ注意) |キンベエ|いやぁ……ひとまずなんとかなって、&br;良かったの... |フルサト|〇〇、体調はダイジョウブ?&br;エセンちゃんの治... |フルサト|ヒミツの隠れ家だから、&br;安心してゆっくりネ♪| |エセン|…………。| |エセン|〇〇、ありがとうございます。&br;もう、どこも悪く... |エセン|あの……皆さん、申し訳ありませんでした。&br;ご迷惑... |キンベエ|何を言っとる! 馬車事故といい、&br;妙な研究者... |フルサト|〇〇と金チャンの言う通りヨ!&br;エセンちゃんは... |エセン|あ、ありがとうございます……。| |エセン|あの……アリ・パシャ様は、&br;どうして僕を助けたん... |アリ・パシャ|……なんだと?| |エセン|状況はどうあれ、敵に捕まって&br;実験材料にされる... |エセン|僕はあの状況をひとりで&br;切り抜けられるほどの力... |エセン|強いものが生き残り、弱きは朽ちる。&br;それがあな... |アリ・パシャ|ふん……簡単なことだ。お前が&br;貴銃士だと敵... |アリ・パシャ|愚かな〇〇は、&br;分の悪い交渉にも応じかね... |アリ・パシャ|〇〇は&br;俺様の野望の実現のために必要な存... |アリ・パシャ|それに、キンベエの言う通り、&br;今回は不運... |アリ・パシャ|そこは、お前の能力とは切り離して&br;評価す... |エセン|……そう、ですか。| |マフムト|ふふ……アリ・パシャは物事を&br;難しく考えすぎる... |マフムト|エセンは我が同朋、大切な仲間だ。&br;それを救う... |アリ・パシャ|……ふん……。| |エセン|…………。| |エセン|〇〇。&br;あの……基地に戻ったら、&br;衛生室に行っ... |エセン|あ、いえ。怪我はもう全部治っているので&br;大丈夫... |エセン|少し、渡したいものがあって。&br;温かい飲み物と一... #endregion ページ名: